保護サイトとリカバリ サイトに Site Recovery Manager サーバをインストールする必要があります。

両サイトに同じバージョンの Site Recovery Manager サーバvCenter Server をインストールする必要があります。サイト間でバージョンの異なる Site Recovery Manager または vCenter Server を混在させることはできません。

保護対象の仮想マシンが少ない環境では、Site Recovery Manager サーバvCenter Server を同じシステム上で実行できます。Site Recovery Manager および vCenter Server の上限に近づきつつある環境では、Site Recovery Manager サーバ がインストールされているシステムとは別のシステムに vCenter Server をインストールしてください。Site Recovery Manager サーバvCenter Server を同じシステムにインストールすると、大規模環境で管理タスクを実行することが難しくなる可能性があります。

既存の Site Recovery Manager インストールをアップブレードする場合は、Site Recovery Manager のアップグレード を参照してください。

Site Recovery Manager を共有リカバリ サイト構成でインストールする場合は、共有リカバリ サイトで使用する Site Recovery Manager のインストール を参照してください。

前提条件

  • Site Recovery Manager には、適切なバージョンの vCenter Server が必要です。vCenter ServerSite Recovery Manager のバージョン間の互換性については、https://www.vmware.com/support/srm/srm-compat-matrix-5-8.html に掲載されている『vCenter Site Recovery Manager 5.8 の互換性マトリックス』の「vCenter Server の要件」を参照してください。
  • タスクを実行して、Site Recovery Manager サーバ インストールの前提条件 に記載の必須情報をそろえたことを確認します。
  • SQL Server データベースと統合 Windows 認証を Site Recovery Manager データベースとして使用する場合、Site Recovery Manager サーバ をインストールするには、SQL Server の統合 Windows 認証データ ソース名 (DSN) を作成したときに使用したものと同じユーザー アカウントまたは同じ権限を持つアカウントを使用する必要があります。

手順

  1. Site Recovery Manager インストーラ アイコンをダブルクリックしてインストール言語を選択し、[OK] をクリックします。
  2. インストーラのプロンプトに従って使用許諾契約書に同意し、インストールの前提条件を満たしていることを確認します。
  3. Site Recovery Manager サーバ のインストール先を選択して、[次へ] をクリックします。
    • デフォルトのインストール先フォルダは保持します。
    • インストール先フォルダを変更するには、[変更] をクリックして、ターゲット ボリュームを選択します。
    Site Recovery Manager のデフォルトのインストール フォルダは C:\Program Files\VMware\VMware vCenter Site Recovery Manager です。別のフォルダを使用する場合、そのパス名は末尾のスラッシュを含めて 120 文字よりも長くすることはできません。また、ASCII 以外の文字を含めることはできません。
  4. Site Recovery Manager をインストールしているサイトの vCenter Server インスタンスに関する情報を入力し、[次へ] をクリックします。
    オプション 操作
    [vCenter Server アドレス]

    vCenter Server のホスト名または IP アドレスを入力します。ホスト名を小文字で入力します。インストールが完了して保護サイトとリカバリ サイト間の接続を構成するとき、大文字と小文字が区別されて比較されるため、ここで入力したホスト名または IP アドレスとまったく同じホスト名または IP アドレスを入力する必要があります。

    重要: : Site Recovery ManagervCenter Server に接続するために使用するアドレス形式をメモします。 Site Recovery Manager サイトを後でペアにするときには、同じアドレス形式を使用する必要があります。IP アドレスを使って Site Recovery ManagervCenter Server に接続する場合は、 Site Recovery Manager サイトをペアにするときに、この IP アドレスを使用する必要があります。証明書ベースの認証を使用する場合、 Site Recovery Manager サーバ のアドレスが Site Recovery Manager 証明書のサブジェクトの別名 (SAN) の値と一致している必要があります。これは通常、 Site Recovery Manager サーバ ホストの完全修飾ドメイン名です。
    [vCenter Server ポート] vCenter Server が別のポートを使用している場合は、デフォルトを受け入れるか、新しい値を入力します。
    [vCenter Server ユーザー名] 指定した vCenter Server インスタンスの管理者のユーザー名を入力します。自動生成証明書を使用する場合、Site Recovery Manager サーバ は、vCenter Server に接続する際に、必ずここで指定するユーザー名とパスワードを使用して Site Recovery Manager との認証を行います。カスタム証明書を使用する場合、Site Recovery Manager インストーラのみがこのアカウントを使用して、インストール中に Site Recovery ManagervCenter Server を登録します。
    [vCenter Server パスワード] 指定のユーザー名に対応するパスワードを入力します。パスワード テキスト ボックスは空欄にできません。
  5. (オプション) 認証情報ベースの認証を使用している場合は、vCenter Server 証明書を確認し、[はい] をクリックして証明書を承諾します。
    証明書ベースの認証を使用している場合は、証明書を承諾を促すプロンプトは表示されません。
  6. vCenter ServerSite Recovery Manager を登録するための情報を入力して、[次へ] をクリックします。
    オプション 説明
    [ローカル サイト名] Site Recovery Manager インターフェイスに表示されるこの Site Recovery Manager サイトの名前。推奨される名前が生成されますが、どのような名前でも入力できます。このサイトとペアになる別の Site Recovery Manager インストールで使用する名前と同名にすることはできません。
    [管理者電子メール] Site Recovery Manager 管理者の電子メール アドレス。標準の vCenter Server アラームを使用して、Site Recovery Manager イベントの電子メール通知を構成した場合でも、この情報は必須です。
    [ローカル ホスト] ローカル ホストの名前または IP アドレス。Site Recovery Manager インストーラがこの値を取得します。この値は、正しくない場合にのみ変更してください。たとえば、ローカル ホストに複数のネットワーク インターフェイスがあって、Site Recovery Manager インストーラによって検出されたものが、使用したくないインターフェイスである場合などです。証明書ベースの認証を使用する場合は、[ローカル ホスト] の値が提供された証明書の SAN の値と一致している必要があります。これは通常、Site Recovery Manager サーバ ホストの完全修飾ドメイン名です。
    [リスナー ポート] 使用する SOAP と HTTP ポート番号。
    [API リスナー ポート] API クライアントが使用する SOAP ポート番号。
    リスナー ポートには、 Site Recovery Manager インストーラによってデフォルト値が指定されます。ポートの競合の原因にならない限り、デフォルトを変更しないでください。
  7. デフォルトの Site Recovery Manager プラグイン ID を選択するか、この Site Recovery Manager サーバ ペアのプラグイン ID を作成して、[次へ] をクリックします。
    複数の保護サイトを単一のリカバリ サイトにリカバリする共有リカバリ サイト構成で、 Site Recovery Manager をインストールすることができます。
    オプション 説明
    [デフォルトの SRM プラグイン ID] 保護サイトとリカバリ サイトが 1 つずつある標準構成で Site Recovery Manager をインストールします。
    [カスタム SRM プラグイン ID] 複数の保護サイトおよび 1 つのリカバリ サイトを持つ共有リカバリ サイト構成に、Site Recovery Manager をインストールします。プラグイン ID の詳細を入力します。
    プラグイン ID
    一意の識別子。保護サイトと共有リカバリ サイトの Site Recovery Manager サーバ インスタンスに同じ識別子を割り当てます。
    組織
    この Site Recovery Manager サーバ ペアを所属させる組織の名前。特に、複数の組織が共有リカバリ サイトを使用している場合、この名前は共有リカバリ サイト構成の Site Recovery Manager サーバ ペアの識別に役立ちます。
    説明
    この Site Recovery Manager サーバ ペアに関する任意の説明。
  8. 認証方法を選択し、[次へ] をクリックします。
    重要: : 両方のサイトで同じ認証方法を使用する必要があります。認証情報ベースの認証を一方のサイトで使用し、証明書ベースの認証をもう一方のサイトで使用しようとすると、サイトのペアリングに失敗します。
    オプション 説明
    自動生成される証明書による認証情報ベースの認証を使用して、vCenter Server で認証を行う
    1. [証明書を自動的に生成] を選択し、[次へ] をクリックします。
    2. 組織および組織単位のテキスト値を入力します。一般的には、会社名と会社内のグループの名前です。
    3. [次へ] をクリックします。
    カスタム証明書を使用して、vCenter Server で認証を行う
    1. [証明書ファイルのロード] を選択し、[次へ] をクリックします。
    2. [参照] をクリックして、証明書ファイルの場所に移動し、[開く] をクリックします。証明書ファイルには証明書が 1 つのみ含まれ、その証明書と一致するプライベート キーが 1 つのみ設定されている必要があります。
    3. 証明書のパスワードを入力します。
    4. [次へ] をクリックします。
  9. 組み込みデータベースまたはカスタム データベースのどちらを使用するのかを選択して、[次へ] をクリックします。
    オプション 説明
    組み込みデータベース サーバを使用 Site Recovery Manager は、最小構成で使用できる組み込みの vPostgres データベースを提供します。
    カスタム データベース サーバを使用 ドロップダウン メニューから既存の 64 ビット DSN を選択します。[DSN セットアップ] をクリックして Windows 64 ビット ODBC アドミニストレータ ツールを起動すると、既存の DSN を表示したり、Site Recovery Manager データベースの新しい 64 ビット システム DNS を作成したりすることもできます。
  10. Site Recovery Manager データベース構成情報を入力して、[次へ] をクリックします。
    オプション 操作
    [データ ソース名]
    • Site Recovery Manager インストーラが組み込みデータベースを作成するときに作成される DSN の名前を入力します。組み込みデータベースの DSN には、英数字とアンダースコアのみを指定できます。
    • カスタム データベースを使用する場合、使用するデータベースの DSN を選択します。
    [データベース ユーザー名]
    • Site Recovery Manager インストーラが組み込みデータベースを作成するときに作成されるデータベース ユーザー アカウントのユーザー名を入力します。組み込みデータベースのユーザー名には、小文字の英数字とアンダースコアのみを指定できます。
    • カスタム データベースで使用する既存のデータベース ユーザー アカウントのユーザー名を入力します。SQL Server と統合 Windows 認証を使用する場合、このオプションは無効になります。その場合、Site Recovery Manager インストーラを実行するユーザー アカウントの認証情報が、SQL Server での認証に使用されます。このアカウントは、Site Recovery Manager がデータベースに確実に接続できるように、Site Recovery Manager サービスを実行する場合にも使用されます。
    [データベース パスワード]
    • Site Recovery Manager インストーラが組み込みデータベースを作成するときに作成されるデータベース ユーザー アカウントのパスワードを入力します。パスワードには、空白、引用符、バックスラッシュ、または拡張 ASCII 文字は使用できません。
    • カスタム データベースで使用する既存のデータベース ユーザー アカウントのパスワードを入力します。
    [データベース ポート] [組み込みデータベース サーバを使用] を選択した場合にのみ、このオプションが表示されます。デフォルトのポート番号をそのまま使用します。デフォルトのポート番号がすでに使用されている場合は、新しいポート番号を入力します。
    [接続数] 初期接続プール サイズを入力します。すべての接続が使用中であり、さらに接続する必要がある場合、最大接続数を超えない限り、新しい接続が作成されます。Site Recovery Manager にとっては、新しい接続を作成するよりもプールからの接続を使用した方が速くなります。ほとんどの場合、この設定を変更する必要はありません。この設定を変更する前に、データベース管理者に相談してください。
    [最大接続数] 同時にオープンできるデータベース接続の最大数を入力します。データベースが開くことのできる接続数がデータベース管理者によって制限されている場合、この値はその数を超過することはできません。ほとんどの場合、この設定を変更する必要はありません。この設定を変更する前に、データベース管理者に問い合わせてください。
  11. Site Recovery Manager サーバ サービスを実行するユーザー アカウントを選択します。
    • [ローカル システム アカウントを使用] を選択して、ローカル システム アカウント下で Site Recovery Manager サーバ サービスを実行します。
    • 既存の LDAP ユーザー アカウントのユーザー名とパスワードを入力して、別のユーザー アカウント下で Site Recovery Manager サーバ サービスを実行します。このアカウントには、組み込みの管理者グループのメンバーである、ローカル ユーザーなど任意のユーザー アカウントを指定できます。
    SQL Server データベースと統合 Windows 認証を使用する場合、このオプションは使用できません。この場合、 Site Recovery Manager サーバ サービスは、 Site Recovery Manager のインストールに使用するアカウントで実行します。
  12. [Intstall] をクリックします。
  13. インストールが完了したら、[終了] をクリックします。
  14. リカバリ サイトで手順 1 から手順 13 までの手順を繰り返します。