Site Recovery Manager をアップグレードし、Site Recovery Manager Server を以前の Site Recovery Manager Server インストールとは異なるホストへ移行できます。

このタスクについて

Site Recovery Manager をアップグレードし、Site Recovery Manager Server を異なるホストへ移行するには、新しいホスト上に新しい Site Recovery Manager Server インストールを作成し、それを以前のインストールの Site Recovery Manager データベースに接続します。

重要:

アップグレードの完了後に、以前の Site Recovery Manager Server インストールをアンインストールしないでください。以前の Site Recovery Manager Server インストールをアンインストールすると、新しいインストールの登録が vCenter Server から解除されます。

以前のインストールを含む外部データベースを使用する場合は、移行でのみ Site Recovery Manager をアップグレードできます。組み込みデータベースのコンテンツは移行できません。

Site Recovery Manager をアップグレードし、以前のインストールと同じホストに Site Recovery Manager Serverを維持するには、Site Recovery Manager Server のインプレース アップグレードを参照してください。

重要:

移行を使用して、Site Recovery Manager 6.5 を 6.5.x アップデート リリースまたは 6.5.x.x パッチ リリースに更新する前に、サポートされているアップグレード方法の詳細について、VMware Site Recovery Manager ドキュメントにあるそれぞれの『リリース ノート』を参照してください。

前提条件

  • タスクを完了し、Site Recovery Manager アップグレードの前提条件とベスト プラクティスで説明されている情報を取得しました。

  • 前のバージョンの Site Recovery Manager Server が実行されているホスト マシンにログインします。十分な権限があるアカウントを使用してログインしてください。一般的には Active Directory ドメイン管理者ですが、ローカル管理者の場合もあります。

  • 新しいバージョンの Site Recovery Manager Server をインストールするホスト マシンにログインします。十分な権限があるアカウントを使用してログインしてください。一般的に Active Directory ドメイン管理者になりますが、ローカル管理者の場合もあります。

  • 新しいホスト マシン上で 64 ビットの ODBC システム データ ソース名 (DSN) を作成し、以前のバージョンで使用した既存の Site Recovery Manager データベースに接続します。ODBC DSN の作成の詳細については、Site Recovery Manager 用の ODBC システム DSN の作成を参照してください。

  • SQL Server データベースと統合 Windows 認証を Site Recovery Manager データベースとして使用する場合、Site Recovery Manager Server をアップグレードするには、SQL Server の統合 Windows 認証 DSN を作成したときに使用したものと同じユーザー アカウントまたは同じ権限を持つアカウントを使用する必要があります。

手順

  1. 古い Site Recovery Manager Server ホスト上の Site Recovery Manager Server サービスを停止します。
  2. 新しいバージョンの Site Recovery Manager Server をインストールするホストで、Site Recovery Manager インストーラをダブルクリックしてインストール言語を選択し、OK をクリックします。
  3. インストーラのプロンプトに従って使用許諾契約書に同意し、インストールの前提条件を満たしていることを確認します。
  4. Site Recovery Manager Server のインストール先を選択して、次へ をクリックします。
    • デフォルトのインストール先フォルダは保持します。

    • インストール先フォルダを変更するには、変更 をクリックして、ターゲット ボリュームを選択します。

    Site Recovery Manager のデフォルトのインストール フォルダは C:\Program Files\VMware\VMware vCenter Site Recovery Manager です。別のフォルダを使用する場合、そのパス名は末尾のスラッシュを含めて 120 文字よりも長くすることはできません。また、ASCII 以外の文字を含めることはできません。

  5. Site Recovery Manager Server をアップグレードしているサイトの Platform Services Controller に関する情報を入力し、次へ をクリックします。

    オプション

    説明

    アドレス

    Site Recovery Manager の登録に使用した vCenter ServerPlatform Services Controller のホスト名または IP アドレス。ホスト名を小文字で入力します。インストールが完了して保護サイトとリカバリ サイト間の接続を構成するとき、大文字と小文字が区別されて比較されるため、ここで入力したホスト名または IP アドレスとまったく同じホスト名または IP アドレスを入力する必要があります。

    重要:

    使用するインフラストラクチャで IP アドレスの変更を簡単にするには、可能な限り IP アドレスではなく、完全修飾ドメイン名 (FQDN) を指定します。

    重要:

    Platform Services Controller が IP アドレスではなく FQDN を使用している場合、Site Recovery Manager のインストール時に FQDN を指定する必要があります。

    HTTPS ポート

    デフォルト値である 443 を受け入れるか、Platform Services Controller が別のポートを使用している場合は新しい値を入力します。Platform Services Controller は HTTPS 経由の接続のみをサポートし、HTTP 接続はサポートしません。

    ユーザー名

    この Platform Services Controller インスタンスが属する vCenter Single Sign-On ドメインの vCenter Single Sign-On ユーザー名。このユーザー アカウントは、Platform Services Controller インスタンスの vCenter Single Sign-On 管理者グループのメンバーである必要があります。管理者グループのメンバーだけが Site Recovery Manager ソリューション ユーザーの作成または再作成を行うために必要な権限を持っています。

    パスワード

    指定された vCenter Single Sign-On ユーザー名に対するパスワード。パスワード テキスト ボックスは空欄にできます。

  6. プロンプトが表示されたら、Platform Services Controller 証明書を確認し、承認 をクリックして承認します。
  7. Site Recovery Manager の登録に使用した vCenter Server インスタンスを選択して 次へ をクリックします。
    重要:

    ドロップダウン メニューには、Platform Services Controller に登録されたすべての vCenter Server インスタンスが含まれます。拡張リンク モードを使用する環境では、他の Platform Services Controller インスタンスの vCenter Server インスタンスも含まれる場合があります。正しい vCenter Server インスタンスを選択していることを確認してください。一度 Site Recovery Manager インストールが完了すると、それを変更して別の vCenter Server インスタンスを選択することはできません。

  8. vCenter ServerSite Recovery Manager エクステンションを登録するための情報を入力して、次へ をクリックします。

    オプション

    説明

    ローカル サイト名

    Site Recovery Manager インターフェイスに表示されるこの Site Recovery Manager サイトの名前。vCenter Server のアドレスがデフォルトで使用されますが、任意の名前を入力できます。このサイトとペアになる別の Site Recovery Manager インストールで使用する名前と同名にすることはできません。

    管理者電子メール

    Site Recovery Manager 管理者の電子メール アドレス。標準の vCenter Server アラームを使用して、Site Recovery Manager イベントの電子メール通知を構成した場合でも、この情報は必須です。

    ローカル ホスト

    ローカル ホストの名前または IP アドレス。Site Recovery Manager インストーラがこの値を取得します。この値は、正しくない場合にのみ変更してください。たとえば、ローカル ホストに複数のネットワーク インターフェイスがあって、Site Recovery Manager インストーラによって検出されたものが、使用したくないインターフェイスである場合などです。

    重要:

    使用するインフラストラクチャで IP アドレスの変更を簡単にするには、可能な限り IP アドレスではなく、完全修飾ドメイン名 (FQDN) を指定します。

    リスナー ポート

    タスクを自動化する外部 API によるトラフィックを含む、Site Recovery Manager Server へのすべての管理トラフィックに対する HTTPS ポート。このポートは、vSphere Web Client によって Site Recovery Manager クライアント プラグインをダウンロードするためにも使用されます。このポートは、vCenter Server プロキシ システムからアクセスできる必要があります。デフォルトの 9086 でポートが競合した場合を除いて、ポートは変更しないでください。

  9. デフォルトの Site Recovery Manager プラグイン ID を選択するか、この Site Recovery Manager Server ペアのプラグイン ID を作成して、次へ をクリックします。

    サイト ペアの両 Site Recovery Manager Server インスタンスで同じプラグイン ID を使用する必要があります。

    オプション

    説明

    デフォルトの SRM プラグイン ID

    このオプションは、1 つの保護サイトと 1 つのリカバリ サイトを持つ標準構成で Site Recovery Manager をインストールする場合に使用します。

    カスタム SRM プラグイン ID

    このオプションは、複数の保護サイトと 1 つのリカバリ サイトを持つ共有リカバリ サイト構成で Site Recovery Manager をインストールする場合に使用します。プラグイン ID の詳細を入力します。

    プラグイン ID

    一意の識別子。保護サイトと共有リカバリ サイトの Site Recovery Manager Server インスタンスに同じ識別子を割り当てます。

    組織

    この Site Recovery Manager Server ペアを所属させる組織の名前。特に、複数の組織が共有リカバリ サイトを使用している場合、この名前は共有リカバリ サイト構成の Site Recovery Manager Server ペアの識別に役立ちます。

    説明

    この Site Recovery Manager Server ペアに関する任意の説明。

  10. はい をクリックして、この vCenter Server インスタンス上の既存の Site Recovery Manager エクステンションを上書きすることを確定します。
  11. 証明書タイプを選択し、次へ をクリックします。

    オプション

    説明

    証明書を自動的に生成

    次の手順で自動生成証明書を使用します。

    1. 証明書を自動的に生成 を選択し、次へ をクリックします。

    2. 組織および組織単位のテキスト値を入力します。一般的には、会社名と会社内のグループの名前です。

    3. 次へ をクリックします。

    証明書ファイルのロード

    次の手順でカスタム証明書を使用します。

    1. PKCS#12 証明書ファイルを使用 を選択し、次へ をクリックします。

    2. 参照 をクリックして、証明書ファイルの場所に移動し、開く をクリックします。証明書ファイルには証明書が 1 つのみ含まれ、その証明書と一致するプライベート キーが 1 つのみ設定されている必要があります。

    3. 証明書のパスワードを入力します。

    4. 次へ をクリックします。

  12. カスタム データベース サーバを使用 を選択し、以前のインストールで使用した Site Recovery Manager データベースに接続する 64 ビット DSN を選択し、次へ をクリックしてデータベース接続情報を入力します。

    オプション

    操作

    ユーザー名

    指定したデータベースの有効なユーザー名を入力します。統合 Windows 認証を使用する場合、このオプションは使用できません。

    パスワード

    指定のユーザー名に対応するパスワードを入力します。統合 Windows 認証を使用する場合、このオプションは使用できません。

    接続数

    初期接続プール サイズを入力します。ほとんどの場合、この設定を変更する必要はありません。この設定を変更する前に、データベース管理者に相談してください。

    最大接続数

    同時にオープンできるデータベース接続の最大数を入力します。通常、この設定を変更する必要はありません。この設定を変更する前に、データベース管理者に相談してください。

  13. Site Recovery Manager Server サービスを実行するユーザー アカウントを選択し、次へ をクリックします。
    • ローカル システム アカウントを使用 を選択して、ローカル システム アカウント下で Site Recovery Manager Server サービスを実行します。

    • 既存の LDAP ユーザー アカウントのユーザー名とパスワードを入力して、別のユーザー アカウント下で Site Recovery Manager Server サービスを実行します。このアカウントには、組み込みの管理者グループのメンバーである、ローカル ユーザーなど任意のユーザー アカウントを指定できます。

    SQL Server データベースと統合 Windows 認証を使用する場合、このオプションは使用できません。この場合、Site Recovery Manager Server サービスは、Site Recovery Manager のインストールに使用するアカウントで実行します。

  14. Intstall をクリックします。
  15. インストールが完了したら、終了 をクリックします。

次のタスク

  • vSphere Web Client にログインするか、または vSphere Web Client にすでに接続している場合は vSphere Web Client からログアウトしてから再度ログインします。アップグレードされた Site Recovery Manager エクステンションは vSphere Web Client に表示されます。アップグレードして vSphere Web Client に表示するには、ブラウザ キャッシュをクリアする必要がある場合があります。アップグレードが表示されない場合は、vSphere Web Client サービスを再起動します。

  • 手順を繰り返して、他の Site Recovery Manager Server サイト上の Site Recovery Manager をアップグレードします。

  • 両サイトをアップグレードしたら、アップグレードされた Site Recovery Manager インストールの構成と確認に記載されたアップグレード後のタスクを実行します。