vCenter Server でサポートされる任意のデプロイ モデルで Site Recovery Manager をインストールできます。ただし、選択する vCenter Server デプロイ モデルは Site Recovery Manager の処理に対し影響を与える場合があります。
Platform Services Controller を使用し、vCenter Server をデプロイします。vCenter Server に Platform Services Controller を組み込むか、または vCenter Server の外部にすることができます。複数の vCenter Server インスタンスで同じ外部 Platform Services Controller を共有できます。
Platform Services Controller を複数の異なる構成でデプロイできます。
- 各 Platform Services Controller では、それぞれ vCenter Single Sign-On ドメインを持つことができます。
- 複数の Platform Services Controller インスタンスで同じ vCenter Single Sign-On ドメインに参加できます。
- vCenter Single Sign-On ドメインを拡張リンク モードで構成できます。これにより、リンクされた各ドメインの Platform Services Controller インスタンスがすべて統合されます。
vCenter Server でサポートされているデプロイ モデルの詳細については、『vCenter Server のインストールとセットアップ』の vCenter Server Appliance のデプロイ を参照してください。
Site Recovery Manager をインストールする場合、vCenter Server と Platform Services Controller のデプロイ モデルを考慮する必要があります。ディザスタ リカバリ中に、Site Recovery Manager、vCenter Server および 関連する Platform Services Controller がリカバリ サイトで起動し実行状態である必要があります。
拡張リンク モード環境での Platform Services Controller の構成と適切な vCenter Server インスタンスの選択
Site Recovery Manager Server をインストールする場合、保護する vCenter Server インスタンスと関連づけられた Platform Services Controller のアドレスを指定します。次に、Platform Services Controller がサービスする全 vCenter Server インスタンスのリストから Site Recovery Manager の登録に使用する vCenter Server インスタンスを選択します。拡張リンク モード環境では、そのリストに、他のサイトの vCenter Server インスタンスが含まれる場合があります。誤った vCenter Server インスタンスを選択して Site Recovery Manager のインストールを完了すると、その後 Site Recovery Manager を変更して適切な vCenter Server インスタンスを選択できなくなります。この場合は、Site Recovery Manager をアンインストールしてから再インストールし、適切な vCenter Server インスタンスを選択する必要があります。
- Site Recovery Manager Server を保護サイトにインストールする場合は、保護対象の仮想マシンを管理する vCenter Server インスタンスを選択しているか確認してください。
- Site Recovery Manager Server をリカバリ サイトにインストールする場合は、仮想マシンをリカバリする対象の vCenter Server インスタンスを選択しているか確認してください。
- Platform Services Controller、vCenter Server および Site Recovery Manager Server がすべて保護サイトまたはリカバリ サイトにあることを確認してください。
- 保護サイトの外部 Platform Services Controller を組み込みの Platform Services Controller に統合します。
- 保護サイトの Site Recovery Manager と vSphere Replication を、新しい組み込みの Platform Services Controller を使用するように設定しなおします。Site Recovery ユーザー インターフェイスで、Site Recovery Manager と vSphere Replication が新しい Platform Services Controller に接続されていることを確認します。
- リカバリ サイトの外部 Platform Services Controller を組み込みの Platform Services Controller に統合します。
- リカバリ サイトの Site Recovery Manager と vSphere Replication を、新しい組み込みの Platform Services Controller を使用するように設定しなおします。Site Recovery ユーザー インターフェイスで、Site Recovery Manager と vSphere Replication が新しい Platform Services Controller に接続されていることを確認します。
- 必要に応じて、保護サイトとリカバリ サイトを再接続します。
Site Recovery Manager アプライアンスを再構成して、Platform Services Controller アドレスを変更します。Site Recovery Manager または vSphere Replication を新しい Platform Services Controller に接続できない場合は、ナレッジベースの記事 KB 85970 を参照してください。
Site Recovery Manager サイト間での Platform Services Controller インスタンスの共有
保護サイトとリカバリ サイト間の Platform Services Controller インスタンスの共有では、単一点障害が作成されます。共有 Platform Services Controller がオフラインになると、保護サイトもリカバリ サイトも機能しなくなり、リカバリ不能になります。
拡張リンク モード環境での Site Recovery Manager の同時インストール
拡張リンク モード環境では、Site Recovery Manager を複数の Platform Services Controller で同時にインストールしないでください。次の条件が存在する場合、vCenter Server での Site Recovery Manager 認証のドメイン レベルで Platform Services Controller がソリューション ユーザーを作成する際に競合が発生します。
- 2 つの異なる Platform Services Controller インスタンス下で Site Recovery Manager Server インスタンスのインストールが別の Site Recovery Manager Server インスタンスのインストールと重複する場合。
- Platform Services Controller インスタンスが拡張リンク モードの場合。
競合が起こってもインストールは停止しません。ただし、Site Recovery Manager Server インスタンスのいずれかが「サービスを開始できませんでした」というエラー メッセージを表示して起動に失敗します。その Site Recovery Manager Server インスタンスのイベント ログには Failed to start Authorization Manager メッセージが表示されます。
Site Recovery Manager および外部 Platform Services Controller インスタンス
Site Recovery Manager は、サードパーティ製ロード バランサを使用する Platform Services Controller インスタンスのロード バランシングされたペアである Platform Services Controller HA をサポートしています。サポートされているロード バランサの詳細については、『vSphere 可用性』ドキュメントの「vCenter HA デプロイ オプション」を参照してください。