vSphere Replication を使用する再保護プロセスで、Site Recovery Manager は保護の方向を反転させ、新しい保護サイトから新しいリカバリ サイトへのストレージの同期を強制的に実行します。

vSphere Replication で再保護を実行する場合、Site Recovery Manager は同期中の最初のコピーとして元の VMDK ファイルを使用します。リカバリ ステップ中の完全同期は主にチェックサムを実行するもので、ネットワークを介して転送されるデータは少量のみです。

新しい保護サイトから新しいリカバリ サイトへのデータの同期を強制的に実行すると、保護サイトで実行されている保護される仮想マシンの現在のコピーをリカバリ サイトで得られます。同期を強制的に実行することにより、再保護プロセスが完了した直後にリカバリを実行できます。

vSphere Replication によって保護された仮想マシンで逆方向レプリケーションを手動で設定するには、Site Recovery ユーザー インターフェイスを使用して、古いリカバリ サイト(つまり新たな保護サイト)でのレプリケーション グループの受け入れを強制的に停止します。元の保護サイトにある仮想マシンだけを削除しても、反転は失敗します。

vSphere Replication 9.0 と Site Recovery Manager 9.0 を使用し、拡張機能なしでレプリケーションに対して再保護を実行している場合、拡張セットアップが両方のサイトでサポートされていれば、レプリケーションは自動的に拡張レプリケーションに変換されます。レプリケーションを、拡張機能なしのレプリケーションに戻るように再構成した場合でも、別の再保護操作を実行すると、レプリケーションは自動的に拡張レプリケーションに変換されます。 vSphere Replication 9.0.1 と Site Recovery Manager 9.0.1 を使用し、拡張機能なしでレプリケーションに対して再保護を実行している場合、レプリケーション タイプは変更されません。
  • 拡張レプリケーションでは、ターゲットがオンプレミス SDDC の場合、ターゲット サイトの最小バージョンとして vSphere Replication 9.0.x、vCenter Server 8.0u2、および ESXi ホスト 8.0u2 が必要になります。
  • vSphere Replication 9.0.x では、拡張レプリケーションのネットワーク暗号化が必要です。
  • 拡張レプリケーションでは、レプリケートされた仮想マシンが実行されている ESXi ホストからターゲット データストアを含むクラスタの ESXi ホストへのポート 31031 および 32032 で TCP ネットワーク接続が必要です。ファイアウォール設定が適切に調整されていることを確認します。