この使用事例では、Oracle Cloud VMware Solution SDDC サイトの Site Recovery Manager インスタンスを VMware Cloud on AWS SDDC 上の VMware Site Recovery インスタンスに接続する手順について説明します。VMware Cloud on AWS 上の VMware Site Recovery および Oracle Cloud VMware SolutionSite Recovery Manager インスタンスにアクセスするには、VPN 接続を使用する必要があります。

前提条件

Oracle Cloud VMware SolutionSite Recovery Manager および vSphere Replication がデプロイされていることを確認します。Oracle Cloud VMware Solution での Site Recovery Manager の設定を参照してください。

VMware Site Recovery の有効化

VMware Site Recovery サービスを使用する Oracle Cloud VMware Solution SDDC で Site Recovery Manager インスタンスを使用するには、VMware Cloud™ on AWS SDDC で VMware Site Recovery サービスを有効にする必要があります。

前提条件

  • VMware Cloud™ on AWS に Software-Defined Data Center (SDDC) を展開していることを確認します。

手順

  1. https://vmc.vmware.comVMware Cloud on AWS コンソールにログインします。
  2. SDDC をクリックし、[統合サービス] をクリックします。
  3. [Site Recovery] を選択し、[有効化] をクリックします。
  4. [Site Recovery の有効化] ページの情報を読み、[有効化] をクリックします。

VMware Site RecoveryNSX-T 管理ゲートウェイのファイアウォール ルールを設定

VMware NSX-T® を使用する SDDC 環境で VMware Site Recovery を有効にするには、VMware Cloud on AWS SDDC と管理ゲートウェイ間のファイアウォール ルールを作成する必要があります。最初のファイアウォール ルールの構成後、必要に応じてルールを追加、編集、または削除できます。

手順

  1. https://vmc.vmware.comVMware Cloud on AWS コンソールにログインします。
  2. [ネットワークとセキュリティ] > [ゲートウェイ ファイアウォール] > [管理ゲートウェイ] の順に選択します。
  3. [新しいルールの追加] をクリックします。
  4. 管理ゲートウェイのルール パラメータを入力します。
    管理ゲートウェイは、SDDC での管理トラフィック フローの送受信を制御します。
    オプション 説明
    名前 ルールを説明するような名前を入力します。
    ソース
    [送信元の設定] をクリックして、次のオプションのいずれかを入力または選択します。
    • [任意] を選択して、任意の送信元アドレスまたはアドレス範囲からのトラフィックを許可します。
      重要: ファイアウォール ルールの送信元アドレスとして [Any] を選択できますが、このファイアウォール ルールの送信元アドレスとして [Any] を使用すると、SDDC への攻撃が可能になる場合があり、SDDC の侵害が発生する可能性があります。ベスト プラクティスとして、信頼されている送信元アドレスからのアクセスのみを許可するようにこのファイアウォール ルールを構成します。VMware のナレッジベースの記事 KB84154を参照してください。
    • [システム定義のグループ] を選択して、次のいずれかの送信元オプションを選択します。
      • SDDC の vCenter Server からのトラフィックを許可する場合は [vCenter Server]
      • SDDC の Site Recovery Manager からのトラフィックを許可する場合は [Site Recovery Manager]
      • SDDC の vSphere Replication からのトラフィックを許可する場合は [vSphere Replication]
    • [ユーザー定義のグループ] を選択して、リモート ネットワークの名前と CIDR の IP アドレス範囲を入力します。
    ターゲット
    [宛先の設定] をクリックして、次のオプションのいずれかを入力または選択します。
    • [任意] を選択して、任意の宛先アドレスまたはアドレス範囲へのトラフィックを許可します。
    • [システム定義のグループ] を選択して、次のいずれかの宛先オプションを選択します。
      • SDDC の vCenter Server へのトラフィックを許可する場合は [vCenter Server]
      • SDDC の Site Recovery Manager へのトラフィックを許可する場合は [Site Recovery Manager]
      • SDDC の vSphere Replication へのトラフィックを許可する場合は [vSphere Replication]
    • [ユーザー定義のグループ] を選択して、リモート ネットワークの名前と CIDR の IP アドレス範囲を入力します。
    サービス

    ルールを適用するサービスの 1 つを選択します。

    • HTTPS (TCP 443) は宛先として vCenter Server および vSphere Replication に適用されます。
    • VMware Site Recovery SRM は、宛先として Site Recovery Manager にのみ適用されます。
    • VMware Site Recovery vSphere Replication SRM は、宛先として vSphere Replication にのみ適用されます。
    操作 管理ゲートウェイのファイアウォール ルールに使用できるアクションは [許可] のみです。
  5. 上記の手順を繰り返して、 VMware Site Recovery に次のファイアウォール ルールを適用します。
    名前 ソース ターゲット サービス 操作
    vCenter Server へのリモート SRM リモート Site Recovery Manager の IP アドレスを含むユーザー定義のグループ。 vCenter Server [HTTPS (TCP 443) ] 許可
    vCenter Server へのリモート VR リモート vSphere Replication の IP アドレスを含むユーザー定義のグループ。 vCenter Server [HTTPS (TCP 443) ] 許可
    SRM へのリモート ネットワーク(SRM サーバ管理) リモート Site Recovery Manager および vSphere Replication の IP アドレスを含むユーザー定義のグループ。 Site Recovery Manager [VMware Site Recovery SRM ] 許可
    VR へのリモート ネットワーク(仮想マシンの複製) リモート ESXi のホスト IP アドレスを含むユーザー定義のグループ。 vSphere Replication [VMware Site Recovery vSphere Replication ] 許可
    VR へのリモート ネットワーク(VR サーバ管理) リモート Site Recovery Manager および vSphere Replication の IP アドレスを含むユーザー定義のグループ。 vSphere Replication [VMware Site Recovery vSphere Replication ] 許可
    VR へのリモート ネットワーク(UI と API) リモート ブラウザの IP アドレスを含むユーザー定義のグループ。 vSphere Replication [VMware Site Recovery vSphere Replication ] 許可
    リモート ネットワークへの SRM (HTTPS) Site Recovery Manager リモート Platform Services Controller および vCenter Server の IP アドレスを含む任意またはユーザー定義のグループ。 [任意] 許可
    リモート ネットワークへの VR (HTTPS) vSphere Replication リモート Platform Services Controller および vCenter Server の IP アドレスを含む任意またはユーザー定義のグループ。 [任意] 許可
    リモート ネットワークへの SRM(SRM サーバ管理) Site Recovery Manager リモート Site Recovery Manager の IP アドレスを含む任意またはユーザー定義のグループ。 [すべて] 許可
    リモート ネットワークへの VR(SRM サーバ管理) vSphere Replication リモート Site Recovery Manager の IP アドレスを含む任意またはユーザー定義のグループ。 [任意] 許可
    リモート ネットワークへの ESXi(仮想マシンの複製) ESXi リモート vSphere Replication の IP アドレス(vSphere Replication アプライアンスと任意のアドオン vSphere Replication アプライアンスの組み合わせ)を含む任意またはユーザー定義のグループ。 [すべて] 許可
    リモート ネットワークへの SRM(VR サーバ管理) Site Recovery Manager リモート vSphere Replication の IP アドレスを含む任意またはユーザー定義のグループ。 [すべて] 許可
    リモート ネットワークへの VR(VR サーバ管理) vSphere Replication リモート vSphere Replication の IP アドレスを含む任意またはユーザー定義のグループ。 [すべて] 許可
  6. [公開] をクリックします。

結果

ファイアウォール ルールが作成されると、[管理ゲートウェイの Edge ファイアウォール] リストに表示されます。

Oracle Cloud VMware Solution SDDC と VMware Cloud on AWS SDDC での Site Recovery Manager Server インスタンスの接続

Oracle Cloud VMware Solution SDDC と VMware Cloud on AWS SDDC で双方向に仮想マシンを保護するには、保護サイトとリカバリ サイトの Site Recovery Manager Server インスタンスと vSphere Replication インスタンスを接続する必要があります。この手順はサイト ペアリングと呼ばれます。

手順

  1. vSphere Client で、[Site Recovery] > [Site Recovery を開く] の順にクリックします。
  2. [新規サイト ペア] ボタンをクリックします。
  3. リストから 1 つ目のサイトを選択します。VMware Cloud on AWS サイト上にある Site Recovery Manager ServerPlatform Services Controller のアドレスを入力し、ユーザー名とパスワードを指定して、[次へ] をクリックします。
  4. ペアを構成する vCenter Server とサービスを選択し、[次へ] をクリックします。
  5. [設定内容の確認] 画面でペアリングの設定を確認し、[終了] をクリックします。

結果

保護サイトとリカバリ サイトが接続されます。Site Recovery の [ホーム] タブの [サイト ペア] にペアが表示されます。