Infoblox 向けに外部 IP アドレス管理統合を含む VMware Aria Automation プロジェクトには、Infoblox 固有のプロパティを使用できます。
Infoblox プラグイン バージョン 1.5 (Aria Automation Infoblox Plugin 1.5) を使用している場合、ローカル Infoblox プロパティは dnsSuffix
、dnsView
、enableDns
、および enableDhcp
プロパティでグローバル Infoblox プロパティをオーバーライドします。たとえば、Infoblox.IPAM.Network1.dnsSuffix
などのローカル(NIC 固有)プロパティと Infoblox.IPAM.Network.dnsSuffix
などのグローバル プロパティを指定すると、ローカル プロパティがグローバル プロパティをオーバーライドします。この例では、インデックス 1 を持つ NIC でローカル プロパティがグローバル プロパティをオーバーライドし、他のすべての NIC にはグローバル プロパティが適用されます。
Infoblox プラグイン バージョン 1.5 の使用は、VMware Aria Automation および vRealize Automation 8.9.1 以降でサポートされています。vRealize Automation 8.9 およびそれ以前での使用はサポートされていません。
Infoblox プラグイン 1.4 以前を使用している場合、dnsSuffix
、dnsView
、enableDns
、および enableDhcp
プロパティでグローバル Infoblox プロパティがローカル Infoblox プロパティをオーバーライドします。グローバル プロパティがすべての NIC に適用されます。
VMware Aria Automation 用のバージョン 1.5 以降の Infoblox プラグインには、以下のプロパティが含まれていて使用可能です。Infoblox プラグインのバージョンについての詳細と、VMware Aria Automation での IP アドレス管理統合のための Infoblox プラグインの最新バージョンの入手場所については、VMware Aria Automation で使用するための外部 IP アドレス管理プロバイダ パッケージのダウンロードと展開を参照してください。
Infoblox V1.5 プラグインを使用すると、Infoblox 外部 IP アドレス管理統合のための DNS A レコードおよび PTR レコードを作成できます。プラグインは Infoblox ホスト レコードをサポートします。これらのレコードは、DNS システムに対してクエリを実行するログ作成ツールおよび資産管理ツールによる DNS 操作が適切に実行されるのに役立ちます。DNS A レコードおよび PTR レコードは、通常、IPv4 DNS システムで使用されます。デフォルトでは、ホスト レコードが作成されます。ただし、 Infoblox.IPAM.createFixedAddress、Infoblox.IPAM.createAddressRecord、または Infoblox.IPAM.createAddressAndPtrRecords プロパティが true に設定されている場合、ホスト レコードは作成されません。
- Infoblox.IPAM.createAddressRecord
このプロパティを使用すると、Infoblox で仮想マシンの IP アドレスの DNS A レコードを作成できます。これは、Infoblox プラグイン v1.5 で使用できます。
- Infoblox.IPAM.createAddressAndPtrRecords
このプロパティを使用すると、Infoblox で仮想マシンの IP アドレスに対応する DNS A レコードと PTR レコードを作成できます。これは、Infoblox プラグイン v1.5 で使用できます。
- Infoblox.IPAM.createFixedAddress
このプロパティを使用すると、Infoblox 内に固定アドレス レコードを作成できます。利用可能な値は True と False です。デフォルト値は False です。
- Infoblox.IPAM.Network.dnsView
このプロパティを使用すると、Infoblox 内にホスト レコードを作成するときに DNS ビューを使用できます。
- Infoblox.IPAM.Network.enableDns
Infoblox で IP アドレスを割り当てるときに、このプロパティによって DNS レコードも作成できます。利用可能な値は True と False です。デフォルト値は True です。
- Infoblox.IPAM.Network.enableDhcp
このプロパティを使用すると、ホスト アドレスの DHCP を構成できます。利用可能な値は True と False です。デフォルト値は True です。
- Infoblox.IPAM.Network.dnsSuffix
このプロパティを使用すると、Infoblox ネットワークの domain DHCP オプションを新しい値で上書きできます。この機能は、Infoblox ネットワークに domain DHCP オプションが設定されていない場合、または domain DHCP オプションを上書きする必要がある場合に便利です。デフォルト値は null(空の文字列)です。
Infoblox などの外部 IP アドレス管理プロバイダを使用する場合、マシンをプロビジョニングするときに DNS サフィックスを指定する必要があります。DNS サフィックスは必須ですが、Infoblox.IPAM.Network.dnsSuffix クラウド テンプレートのマシン リソース コードで VMware Aria Automation プロパティを指定できます。
以下の Infoblox.IPAM.Network.hostnameNicSuffix セクションに例が表示されています。
Infoblox.IPAM.Network.dnsSuffix は、Infoblox.IPAM.Network.enableDns が True に設定されている場合にのみ適用されます。
- Infoblox.IPAM.Network.hostnameNicSuffix
ホスト名を生成するときに、このプロパティを使用して NIC インデックスのサフィックスを指定できます。
これにより、複数の NIC を使用してマシンをプロビジョニングでき、その際、各 NIC のホスト名はカスタム定義のサフィックスで区別されます。次の例に示されているように、マシンをプロビジョニングすることができます。たとえば、
my-machine
に 2 つの NIC があり、1 つ目の NIC のホスト名のサフィックスが-nic1
で、もう一方は-nic2
になっています。この例に示すように、DNS サフィックスを指定することもできます。Infoblox.IPAM.Network.dnsSuffix プロパティは
test.local
の値を使用することで、最初の NIC はmy-machine-nic1.test.local
、もう一方はmy-machine-nic2.test.local
という名前になります。formatVersion: 1 inputs: {} resources: Cloud_Machine_1: type: Cloud.Machine properties: Infoblox.IPAM.Network.dnsSuffix: test.local Infoblox.IPAM.Network0.hostnameNicSuffix: -nic1 Infoblox.IPAM.Network1.hostnameNicSuffix: -nic2 image: ubuntu flavor: small networks: - network: '${resource.Cloud_Network_1.id}' deviceIndex: 0 - network: '${resource.Cloud_Network_2.id}' deviceIndex: 1 Cloud_Network_1: type: Cloud.Network properties: networkType: existing Cloud_Network_2: type: Cloud.Network properties: networkType: existing
このプロパティは、Infoblox プラグイン バージョン 1.3 で導入されました。VMware Aria Automation で使用するための外部 IP アドレス管理プロバイダ パッケージのダウンロードと展開を参照してください。
- また、拡張性サブスクリプションを使用して、プロパティを指定できます。
このユースケースに関連する Infoblox 拡張可能属性の関連情報については、VMware Aria Automation との統合のために Infoblox アプリケーションの必要な拡張属性を追加を参照してください。
クラウド テンプレートのさまざまなマシン NIC での Infoblox プロパティの使用
- Infoblox.IPAM.Network.enableDhcp
- Infoblox.IPAM.Network.dnsView
- Infoblox.IPAM.Network.enableDns
- Infoblox.IPAM.Network.hostnameNicSuffix
Infoblox.IPAM.Network.dnsView
値を使用するには、NIC ごとに
Infoblox.IPAM.Network< nicIndex>.dnsView
エントリを使用します。次の例では、2 つの NIC の
Infoblox.IPAM.Network.dnsView
値が異なります。
formatVersion: 1 inputs: {} resources: Cloud_Machine_1: type: Cloud.Machine properties: Infoblox.IPAM.Network0.dnsView: default image: ubuntu flavor: small networks: - network: '${resource.Cloud_Network_1.id}' deviceIndex: 0 - network: '${resource.Cloud_Network_2.id}' deviceIndex: 1 Cloud_Network_1: type: Cloud.Network properties: networkType: existing Cloud_Network_2: type: Cloud.Network properties: networkType: existing
デフォルトでは、Infoblox の統合によって、Infoblox の default DNS ビューに DNS ホスト レコードが作成されます。Infoblox 管理者が custom DNS ビューを作成した場合は、デフォルトの統合動作を上書きして、マシン コンポーネントの Infoblox.IPAM.Network.dnsView
プロパティを使用して名前付きビューを指定できます。たとえば、次のプロパティを Cloud_Machine_1
コンポーネントに追加すると、Infoblox に名前付き DNS ビューを指定できます。
Cloud_Machine_1:
type: Cloud.Machine
properties:
image: ubuntu
flavor: small
Infoblox.IPAM.Network.dnsView:<dns-view-name>
DNS ビューの構成および使用方法の詳細については、Infoblox 製品ドキュメントのDNS ビューを参照してください。Infoblox 統合ワークフローの例については、VMware Aria Automation での外部 IP アドレス管理プロバイダ範囲の割り当てを使用するクラウド テンプレートの定義と展開を参照してください。
Infoblox プロパティの指定方法
- プロジェクトでプロパティを指定するには、[カスタム プロパティ] セクションを使用します。この方法を使用すると、このプロジェクトの範囲でプロビジョニングされるすべてのマシンに対して、指定されたプロパティが適用されます。 画面の
- クラウド テンプレートで各マシン コンポーネントにプロパティを指定できます。Infoblox.IPAM.Network.dnsView プロパティの使用方法を示すサンプル クラウド テンプレート コードを以下に示します。
formatVersion: 1 inputs: {} resources: Cloud_vSphere_Machine_1: type: Cloud.vSphere.Machine properties: Infoblox.IPAM.Network.dnsView: default image: ubuntu cpuCount: 1 totalMemoryMB: 1024 networks: - network: '${resource.Cloud_Network_1.id}' Cloud_Network_1: type: Cloud.Network properties: networkType: existing constraints: - tag: mk-ipam-demo