クラウド管理者は、チームが VMware Aria Automation クラウド テンプレートを展開するアカウント リージョンの Microsoft Azure クラウド アカウントを作成できます。

VMware Aria Automation Microsoft Azure 統合では、Azure マーケットプレイス イメージがサポートされます。ユーザーは、Automation Assembler でイメージ マッピングを設定するときに Azure マーケットプレイスを指定できます。Automation Assembler は、指定されたマーケットプレイス イメージのプラン情報を自動的に取得します。マーケットプレイス イメージを使用する場合、ユーザーは Azure ポータルでプランの法的条件に同意する必要があります。そうしないと、クラウド テンプレートを展開しようとしたときに例外が発生し、展開が失敗します。

VMware Aria Automation での Microsoft Azure クラウド アカウントの使用事例を確認するには、「WordPress のエンドツーエンドの使用事例」を参照してください。

前提条件

手順

  1. [インフラストラクチャ] > [接続] > [クラウド アカウント] の順に選択し、[クラウド アカウントの追加] をクリックします。
  2. Microsoft Azure アカウント タイプを選択し、認証情報とその他の値を入力します。
  3. 適切な [Azure 環境] を選択します。選択できるのは、ほとんどのユーザーに適した Azure パブリック クラウド、または承認された政府関連ユーザーに隊対して有効な Azure US Government Cloud です。
  4. [検証] をクリックします。
    アカウントに関連付けられているアカウント リージョンが収集されます。
  5. このリソースをプロビジョニングするリージョンを選択します。
  6. 効率を高めるために、[選択したリージョンのクラウド ゾーンの作成] をクリックします。
  7. タグ付け方法をサポートするためにタグを追加する必要がある場合は、機能タグを入力します。Automation Assembler のリソースと展開を管理するためにタグを使用する方法およびタグ付けストラテジの作成を参照してください。

    ビデオ記号機能タグと制約タグによって展開の配置を制御する方法の詳細については、ビデオ チュートリアルConstraint Tags and Placementを参照してください。

  8. [保存] をクリックします。

結果

アカウントが VMware Aria Automation に追加され、選択したリージョンが指定したクラウド ゾーンで使用可能になります。

次のタスク

このクラウド アカウントのインフラストラクチャ リソースを作成します。

Azure クラウド アカウントを使用してクラウド テンプレートを作成する場合は、制約を使用することにより、選択したリージョンにリソース グループを展開できます。

次のサンプルに示すように、クラウド テンプレートの自動補完リストとプロパティ ポップアップに type:cloud.Azure.ResourceGroup オプションが表示されます。

クラウド テンプレートのプロンプトのスクリーンショット(本文を参照)

クラウド テンプレートのコード(本文を参照)

Azure クラウド アカウントをクラウド テンプレートに追加するときは、必要に応じて可用性セットを再利用できます。サブスクリプションには、可用性セットは 2,000 まで、仮想マシンは 25,000 台までという制限があります。そのため、できるだけ可用性セットを再利用することには意味があります。展開による可用性セットの使用方法の制御に使用できる YAML プロパティは 2 つあります。availabilitySetName プロパティを使用すると、使用する可用性セットを指定できます。2 つ目のプロパティは doNotAttachAvailabilitySet で、デフォルトでは false に設定されています。このプロパティを true に設定すると、VMware Aria Automation が作成する展開には可用性セットが含まれません。

Azure クラウド アカウントでは可用性セットまたはアベイラビリティ ゾーンのいずれかを使用することはできますが、両方を使用することはできません。

仮想マシンにロード バランサを接続して使用する場合、可用性セットを含まない展開を作成することはできません。

次の表は、クラウド テンプレートでリソース グループと可用性セットが指定されているかどうかに応じて VMware Aria Automation がどのように動作するかを示します。

可用性セットは、リソース グループに含まれない状態で存在することはできません。リソース グループ内の可用性セットには、一意の名前が必要です。可用性セットは、属するリソース グループが異なる場合に限り、同じ名前を付けることができます。

リソース グループ名を指定しない場合、VMware Aria Automation は新しいリソース グループを作成します。そのため、名前が渡された場合でも新しい可用性セットを作成する必要があります。新しいセットには、渡された名前が使用されます。

表 1.
リソース グループが指定された 可用性セットが指定された 結果
いいえ いいえ VMware Aria Automation は、仮想マシン向けに新しいリソース グループと新しい可用性セットを作成します。
はい いいえ VMware Aria Automation は、仮想マシン向けに既存のリソース グループを再利用し、新しい可用性セットを作成します。
いいえ はい VMware Aria Automation は、指定された名前の新しいリソース グループと新しい可用性セットを作成します。
はい はい VMware Aria Automation は、既存のリソース グループを再利用します。指定された名前の可用性セットがすでにそのグループ内にある場合、その可用性セットも再利用されます。指定された名前の可用性セットがグループ内にない場合は、その名前で新しい可用性セットが作成されます。

展開済みの Azure 仮想マシンでは、可用性セットの代わりにアベイラビリティ ゾーンを使用することもできます。アベイラビリティ ゾーンを使用している場合は、コンピューティング リソースにタグを付けるか、フレーバー マッピングで表される制限を使用して、プロビジョニングされたマシンの Azure アベイラビリティ ゾーンを指定できます。

この機能を使用すると、コンピューティングにタグを付けるか、目的のアベイラビリティ ゾーンを含むフレーバー マッピングを選択することにより、Azure アベイラビリティ ゾーンに内のマシンをプロビジョニングできます。

Azure 仮想マシンのアベイラビリティ ゾーンを使用する場合は、次のクラウド テンプレート スニペットで示すように、クラウド アカウントのクラウド テンプレートで true に設定された attachAvailabilityZone ブール値プロパティを明示的に渡す必要があります。

formatVersion: 1
inputs: {}
resources:
   Cloud_Aure_Machine_1:
   type: Cloud Azure Machine
   properties:
     image: ubuntu
     flavor: small
     attachAvailabilityZone: true

このプロパティが存在しない場合、プロビジョニングされたマシンにアベイラビリティ ゾーンは使用されず、代わりに可用性セットが作成されます。このプロパティが存在し、true に設定されている場合は、クラウド ゾーンの [コンピューティング] タブで目的のアベイラビリティ ゾーンを選択できます。

クラウド アカウントでアベイラビリティ ゾーンが使用されている場合、IP SKU タイプと IP アドレス割り当て方法は [固定] になり、PublicIPAddress SKU タイプは [標準] に制限されます。また、すべてのリージョンのすべてのフレーバーで、すべてのアベイラビリティ ゾーンがサポートされているわけではありません。次の表に、アベイラビリティ ゾーンの選択をサポートするリージョンの概要を示します。サポートされているリージョンごとに 3 つのゾーンがあることに注意してください。表内の各リージョンは Azure アベイラビリティ ゾーンをサポートしている必要がありますが、フレーバー マッピングで選択したサイズによっては、サポート対象が 1 つのゾーンに限定されることがあります。

リージョン サポートされるゾーン
ブラジル南部 3
カナダ中部 3
米国中部 3
米国東部 3
米国東部 2 3
米国中南部 3
米国西部 2 3
米国西部 3 3
US Gov バージニア 3
東アジア 3
東南アジア 3
オーストラリア東部 3
中国北部 3 3
インド中部 3
東日本 3
韓国中部 3
北ヨーロッパ 3
西ヨーロッパ 3
フランス中部 3
ドイツ中西部 3
ノルウェー東部 3
スウェーデン中部 3
スイス北部 3
イギリス南部 3
南アフリカ北部 3

アベイラビリティ ゾーンでマシン プロビジョニングを使用し、後でマシンに有効な SSH 接続を行う場合は、まず Azure ポータルでネットワーク セキュリティ グループを正しく構成し、SSH を有効にする必要があります。また、ネットワークおよびセキュリティ グループの列挙データを含むネットワーク プロファイルを作成し、プロビジョニング時にこのネットワーク プロファイルを使用する必要があります。

Automation Assembler は、展開された仮想マシンの Azure ディスク スナップショットをサポートします。詳細については、VMware Aria Operations における Microsoft Azure 仮想マシン ディスクのスナップショットの操作を参照してください。

Automation Assembler では、Azure 展開のためにいくつかの起動診断オプションがサポートされています。起動診断では、Azure 仮想マシンのデバッグがサポートされ、ログ情報および関連するスクリーンショットが収集されます。詳細については、Microsoft Azure 仮想マシンでの起動診断とログ分析の使用を参照してください。

Azure 統合では、標準のディスク オプションのほかにも、Azure SSD Premium 管理対象ディスクのユーザーに対して Azure パフォーマンス ディスク タイプの選択がサポートされます。この機能により、ユーザーは必要に応じてパフォーマンスを最大化できます。すべてのパフォーマンス ディスク構成がサポートされているわけではありません。サポートされる構成の詳細については、https://learn.microsoft.com/en-us/azure/virtual-machines/disks-change-performanceを参照してください。

パフォーマンス ディスク タイプを構成するには、展開の構成時にクラウド テンプレートの performanceTierType プロパティを使用します。次に実装の例を示します。

formatVersion: 1 
inputs: {}
resources:
  Cloud_Azure_Disk_1:
    type: Cloud.Azure.Disk
    properties:
      capacityGb: 2
      managedDiskType: Premium SSD
      performanceTier: P1