syslog パーサは message_decoder と extract_sd オプションをサポートし、RFC-6587、RFC-5424 と RFC-3164 の 2 つのフォーマットを自動的に検出します。

message_decoder オプションの構成

syslog パーサには、すべての共通オプションと message_decoder オプションを使用できます。デフォルトでは、timestampappname フィールドのみが抽出されます。次の例のように liagent.ini ファイルの構成値を設定して、message_decoder オプションを有効にします。

[filelog|data_logs]
directory=D:\Logs
include=*.txt
parser=mysyslog

[parser|mysyslog]
base_parser=syslog
message_decoder=syslog_message_decoder
debug=yes

[parser|syslog_message_decoder]
base_parser=kvp
fields=*

message_decoder オプションによる解析

次の例は、サンプルのイベントと、message_decoder オプションを使用するように構成された syslog パーサによってイベントに追加されるフィールドを示しています。

  • サンプルのイベント:
    2015-09-09 13:38:31.619407 +0400 smith01 john: Fri Dec 5 08:58:26 2014 [pid 26123] [jsmith.net] status_code=FAIL oper_
    ation=LOGIN: Client "176.31.17.46"
  • KVP パーサを実行するために message_decoder オプションが適用されている syslog パーサによって返されます。
    timestamp=2015-09-09T09:38:31.619407 appname=john status_code=FAIL operation=LOGIN:

構造化データの解析のための extract_sd オプションの設定

構造化データを解析するには、次の例のように liagent.ini ファイルの構成値を設定して、extract_sd オプションを有効にします。

[filelog|simple_logs]
directory=/var/log
include=*.txt
parser=syslog_parser

[parser|syslog_parser]
base_parser=syslog
extract_sd=yes

extract_sd オプションによる解析

次の例は、サンプルのイベントと、extract_sd オプションを使用するように構成された syslog パーサによってイベントに追加されるフィールドを示しています。

  • サンプルのイベント:<165>1 2017-01-24T09:17:15.719Z localhost evntslog - ID47 [exampleSDID@32473 iut="3" eventSource="Application" eventID="1011"][examplePriority@32473 class="high"] Found entity IPSet, display name dummy ip set 1411
  • syslog パーサによって、次のフィールドがイベントに追加されます。
    timestamp=2017-01-24T09:17:15.719000
    pri_facility=20
    pri_severity=5
    procid="-"
    msgid="ID47"
    iut="3"
    eventsource="Application"
    eventid="1011"
    class="high"
    appname="evntslog"

パーサによって抽出されるフィールド

パーサは、イベントから次のフィールドを自動的に抽出します。

RFC の分類 pri_facility pri_severity timestamp appname procid msgid
RFC 以外 X X
RFC-3164 X X X X
RFC-5424 X X X X X X

syslog パーサのオプション

次の表に、使用可能な syslog オプションを示します。

オプション 説明
message_decoder

イベントのメッセージ本文を解析するために使用される追加のパーサを定義します。これには「auto」などの組み込みのパーサ、あるいは任意のカスタム定義のパーサがあります。

extract_sd 構造化データを解析します。

extract_sd オプションでは [yes] または [no] の値のみがサポートされます。オプションは、デフォルトでは無効です。extract_sd オプションを有効にすると、構造化データからすべてのキー/値ペアが抽出されます。

RFC-5424 標準の解析

次の例は、syslog インスタンスによって解析される 2 つのイベントを示します。このインスタンスは、コレクタ、サンプルのイベント、および syslog パーサがイベントに追加するフィールドに使用される構成を示します。
  • 構成:
    [filelog|simple_logs]
    directory=/var/log
    include=*.txt
    parser=syslog
    
  • 監視対象のファイル内で生成されるイベント:

    <165>1 2017-01-24T09:17:15.719Z router1 mgd 3046 UI_DBASE_LOGOUT_EVENT [[email protected] username=\"regress\"] User 'regress' exiting configuration mode - Juniper format

  • syslog パーサによってイベントに追加されるフィールド。
    The following fields will be added to the event by Syslog parser:
    timestamp=2017-01-24T09:17:15.719000
    pri_facility = 20
    pri_severity = 5
    procid = 3046
    msgid = UI_DBASE_LOGOUT_EVENT
    appname = mgd
    
    

RFC-3164 標準の解析

次の例は、コレクタに使用される構成、サンプルの RFC-3164 イベント、および syslog がイベントに追加するフィールドを示します。

  • 構成:
    [filelog|simple_logs]
    directory=/var/log
    include=*.txt
    parser=syslog
    
  • 監視対象のファイル内で生成される RFC-3164 イベント:
    <13>2017-01-24T09:17:15.719Z router1 mgd 3046 UI_DBASE_LOGOUT_EVENT User 'regress' exiting configuration mode - Juniper format
    
  • syslog パーサによってイベントに追加されるフィールド。
     
    timestamp=2017-01-24T09:17:15.719000
    pri_facility=1
    pri_severity=5
    appname="mgd"