Windows および Linux エージェントで、エージェント構成ファイルのデフォルト値を各エージェント構成セクションに適用される共通パラメータ値でオーバーライドできます。
共通オプション
liagent.ini 構成ファイルの [common|global]
セクションで指定されたオプションはすべてのセクションに伝達され、[common|filelog]
セクションで指定されたオプションは filelog セクション全体にのみ伝達され、[common|winlog]
オプションは winlog セクション全体にのみ伝達されます。
tags, include, exclude, event_marker, charset, exclude_fields
および parser
パラメータを以下の例のように共通セクションで定義できます。次の例は Windows エージェントのものです。
[common|global] tags = {"log_source_vm":"win-2008r2-64"} exclude_fields = test_tag;some_other_tag parser = auto [common|filelog] tags = {"collector_type":"filelog"} exclude = *.trc [filelog|channel_1] directory = C:\app\log include = *.log ...
- filelog セクションからのすべてのログには、対応する値を持つ
log_source_vm
tags とcollector_type
tags の両方があります。 test_tag
tags とsome_other_tag
tags は、送信されるすべてのログから除外されます。auto
パーサは収集されたすべてのログに適用されます。- すべての filelog コレクタはデフォルトで *.trc ファイルを監視から除外します。
[common|global]
のオプションもすべての winlog セクションに適用されます。
基準のマージとオーバーライド
オプションが複数のセクションで定義されると、その値はマージまたはオーバーライドされ、マージ/オーバーライド時には範囲が小さいセクションが優先されます。つまり、[common|global]
からの値が [common|filelog]
] からの値とマージまたはオーバーライドされ、次に [filelog|sample_section]
からの値と結合またはオーバーライドされます。
マージおよびオーバーライドの動作は以下のルールに従います。
- その値が値(tags、include、exclude および exclude_fields )のリストを表すオプションは、優先順位が高いセクションからのオプションの値とマージされます。tags の場合、前述されているように、優先順位が高いセクションからの tags の値が優先順位が低いセクションからの同じ tag の値をオーバーライドします。
- 単一の値(event_marker、charset および parser)を持つことができるオプションの値は、優先順位が高いセクションからのオプションの値によってオーバーライドされます。
つまり、[filelog|sample_section] からの charset=UTF-8 の値が [common|global] からの charset= UTF-16LE のグローバル値をオーバーライドします。
たとえば、[common|filelog]
に tags={"app":"global-test"}
、[filelog|flg_test_section]
に tags={"app":"local-test","section":"flg_test_section"}
がある場合、 [filelog|flg_test_section]
セクションからの "app" タグの値が [common|filelog]
からの値をオーバーライドします。この filelog セクションで収集されたすべてのログには "local-test" 値を持つ追加の "app" タグと、"flg_test_section" 値を持つ "section" タグが含まれます。winlog セクションの場合、優先順位のチェーンは最も優先度が高い [winlog|...]
セクションと、最も優先度が低い [common|global]
セクションで同じです。
無効な値が共通セクションで指定されると、それらの値は通常スキップされ、前の対応する filelog/winlog セクションからの値とマージされません。tags または exclude_fields
オプションの値が無効な場合、エージェントは可能な限り多くの有効データを抽出し、無効データがあった場合は残りのファイルをスキップします。すべての異常がエージェント ログ ファイルに報告されます。予期しない動作が発生した場合はログ ファイルを確認し、エージェントで報告されたすべてのエラーを修正します。
エージェントは filelog セクションまたは winlog セクションのオプションに対し無効な値を検出した場合、そのセクションからのオプション値と共通セクションからのオプション値をマージせず、そのセクションを有効化しません。すべてのエラーがエージェント ログ ファイルに報告されます。予期しない動作が発生した場合はログファイルを確認し、エージェントで報告されたすべてのエラーを修正します。