収集された運用値やパフォーマンス値に基づいてメトリックおよびスーパー メトリック シンプトムを定義して、1 つ以上のシンプトムを作成し、VMware Aria Operations のアラート定義に追加できるようにします。シンプトムがトリガされると、そのシンプトムを使用してアラートの評価やその他の問題のトラブルシューティングを実行します。

メトリックのシンプトムの定義の仕組み

メトリックまたはスーパーメトリックシンプトムは、メトリックが構成済みの静的または動的しきい値と比較され、シンプトム条件が true に評価されるとトリガされます。静的しきい値を使用しているシンプトムでは、構成済みの演算子と指定された数値に基づいてメトリックが比較されます。動的しきい値を使用しているシンプトムでは、現在値と計算済みの傾向値を比較して、現在値が、上回っている、下回っている、または異常かどうかに基づいてメトリックが比較されます。

メトリックのシンプトムの定義ワークスペースを確認できる場所

メトリックまたはスーパー メトリックに基づくシンプトムを定義するには、左側のメニューで [構成] > [アラート] の順にクリックし、右側のペインで [シンプトム定義] > [メトリック/プロパティ] の順にクリックします。[追加] をクリックし、ワークスペースでメトリックベースのシンプトムを定義します。

アラートの定義のワークスペースでアラートを定義する通りにシンプトムを定義することもできます。

表 1. メトリックおよびスーパーメトリックのシンプトムワークスペース オプション
オプション 説明
Metric Explorer

シンプトムが作成されるメトリックまたはスーパーメトリックの場所の特定に使用するコンポーネント。

基本オブジェクト タイプ

シンプトムが評価される対象のオブジェクト。

指定のオブジェクト タイプに基づき、オブジェクト タイプに該当するメトリックのみが使用可能なメトリックのリストに表示されます。

特定のオブジェクトの選択

共通のメトリックまたはスーパー メトリックのリストにメトリックまたはスーパー メトリックが含まれていない場合は、選択した基本オブジェクト タイプに基づいて、[リソースの選択] を使用し、選択したオブジェクトのメトリックまたはスーパー メトリックを調べます。これにより、シンプトムを作成するために使用する必要があるプロパティを見つけることができます。特定のオブジェクトのメトリックまたはスーパー メトリックを選択した場合でも、環境内でそのメトリックまたはスーパー メトリックを持つすべてのオブジェクトにシンプトム定義を適用できます。

検索

単語検索を使用して、リストに表示される項目の数を限定します。

メトリック リスト

選択した基本オブジェクト タイプのメトリックのリスト。

シンプトムの定義ワークスペース

メトリックをクリックして、右側のペインにドラッグします。

固定または動的しきい値に基づいてシンプトムを定義できます。

しきい値

シンプトムが静的か動的かを決定します。

  • 固定しきい値は、シンプトムを true としてトリガする固定値です。シンプトムごとに 1 つのしきい値を構成できます。複数のしきい値に対して複数のシンプトムを作成することもできます。

    たとえば、CPU 使用量が 90% を超えるというシンプトムと、CPU 使用量が 40% 未満という別のシンプトムを構成します。それぞれ個別のシンプトムであり、個別にアラート定義に追加できます。

  • 動的しきい値は、VMware Aria Operations の傾向データに基づいており、トリガ値は解析によって計算されます。メトリックまたはスーパー メトリックの現在値が傾向の範囲に収まらない場合にシンプトムがトリガされます。
静的しきい値の構成オプション

静的しきい値を選択した場合は、静的なしきい値タイプのオプションを構成します。

  • 演算子。シンプトムを評価する際に、[値] テキスト ボックスに指定した値とメトリックまたはスーパー メトリックの現在値を比較する方法を決定します。
  • 値。しきい値をトリガしている値。
  • 重要度レベル。シンプトムがトリガされるときのシンプトムの重要度。
  • シンプトムの名前。シンプトムの名前です。この名前は、アラート定義を構成するときにシンプトムのリストに表示されます。また、アラートが生成されたときや、トリガされたシンプトムを表示するときにこの名前が表示されます。
  • 待機サイクル。ここで指定された数の収集サイクルの期間、トリガ条件は true を維持し、この期間が過ぎるとシンプトムがトリガされます。デフォルト値は 1 です。これは、条件が true になったときに、同じ収集サイクルでシンプトムがトリガされることを意味します。
  • キャンセル サイクル。ここで指定された数の収集サイクルの期間、トリガ条件は false になり、この期間が過ぎるとシンプトムはキャンセルされます。デフォルト値は 1 です。これは、条件が false になったときに、同じサイクルでシンプトムがキャンセルされることを意味します。
  • インスタンス化されたメトリックで評価オブジェクト レベルのシンプトムとインスタンス レベルのシンプトムを評価できるように、このチェック ボックスを選択します。たとえば、CPU 使用率の場合、チェック ボックスが選択されていないと、オブジェクトの CPU 使用率に基づいてシンプトムがトリガされます。一方、チェック ボックスを選択すると、システムはそれぞれのコアの CPU 使用率も評価します。いずれかのコアがしきい値を超えていると判明した場合、シンプトムがトリガされます。
  • メトリックの次のインスタンスを除外する特定のインスタンス化されたメトリックをシンプトムから除外するには、左側のペインからメトリック インスタンスをドラッグします。除外するメトリックのインスタンスが見つからない場合は、検索ボックスの横にある [特定のオブジェクトの選択] をクリックして、メトリックを使用する別のオブジェクトで検索できます。
動的しきい値の構成オプション

動的しきい値を選択した場合は、動的なしきい値タイプのオプションを構成します。

  • しきい値の傾向。次のオプションに基づく、現在の値と傾向の範囲の関係です。
    • 超過。現在の値が傾向の範囲を超過する場合、シンプトムがトリガされます。
    • 未満。現在の値が傾向の範囲未満である場合、シンプトムがトリガされます。
    • 異常。現在の値が傾向の範囲を超過しているか、傾向の範囲未満である場合、シンプトムがトリガされます。
  • 重要度レベル。シンプトムがトリガされるときのシンプトムの重要度。
  • シンプトム名。シンプトムの名前です。この名前は、アラート定義を構成するときにシンプトムのリストに表示されます。また、アラートが生成されたときや、トリガされたシンプトムを表示するときにこの名前が表示されます。
  • インスタンス化されたメトリックで評価オブジェクト レベルのシンプトムとインスタンス レベルのシンプトムを評価できるように、このチェック ボックスを選択します。たとえば、CPU 使用率の場合、チェック ボックスが選択されていないと、オブジェクトの CPU 使用率に基づいてシンプトムがトリガされます。一方、チェック ボックスを選択すると、システムはそれぞれのコアの CPU 使用率も評価します。いずれかのコアがしきい値を超えていると判明した場合、シンプトムがトリガされます。
  • メトリックの次のインスタンスを除外する特定のインスタンス化されたメトリックをシンプトムから除外するには、左側のペインからメトリック インスタンスをドラッグします。除外するメトリックのインスタンスが見つからない場合は、[メトリック] フィールドの横にある [オブジェクトの選択] をクリックして、メトリックを使用する別のオブジェクトで検索できます。