仮想マシンのトラブルシューティング ダッシュボードは、管理者が仮想インフラストラクチャで日々起こる問題をトラブルシューティングするのに役立ちます。組織で発生する IT 関連の大半の問題がアプリケーション レイヤーでレポートされますが、このダッシュボードのガイド付きワークフローを使用すると、影響を受けたアプリケーションをサポートしている仮想マシンで発生しているか、またはその疑いのある問題を調査できます。

トラブルシューティングの手始めとして、仮想マシンを名前で検索したり、仮想マシンのリストをアクティブ アラートで並べ替えたりできます。仮想マシンを選択すると、主なプロパティが表示され、仮想マシンが所定の仮想インフラストラクチャ設計に沿って構成されているかどうかを確認できます。標準からの逸脱がある場合、問題が生じることがあります。過去 1 週間における仮想マシンの既知のアラートとワークロードを表示できます。仮想マシンに対処しているリソースのどれかで継続的な問題が発生しているかどうか確認できます。

トラブルシューティング手順の次のステップでは、仮想マシンのパフォーマンスまたは可用性に影響しかねない主なシンプトムを除外できます。主要メトリックを使用して、仮想マシンの使用率パターンに異常がないかどうか、また仮想マシンが CPU、メモリ、ディスクなどの基本リソースの競合に直面してないかどうかを確認できます。

ダッシュボード ウィジェットはさまざまな使い方ができます。
  • [仮想マシンを検索します]:環境内のすべての仮想マシンが表示されます。トラブルシューティングを行う仮想マシンを選択できます。名前、フォルダ名、関連するタグ、ホスト、vCenter Server など、フィルタを使用して複数のパラメータでリストを絞り込めます。トラブルシューティングを行う仮想マシンを見つけたら選択します。ダッシュボードに関連データが自動的に表示されます。
  • [仮想マシンについて]:仮想マシンのコンテキストを知ることができます。このウィジェットでは、問題の根本原因の分析や可能な緩和策に関する洞察も得られます。
  • [仮想マシンにアクティブ アラートがありますか? ]:アクティブ アラートが表示されます。クリティカル以外のアラートを見るには、仮想マシン オブジェクトをクリックします。
  • [先週の仮想マシンの使用率は高いですか? ]:過去 1 週間のワークロード トレンドが表示されます。
  • [相対値は健全ですか? ]:現在仮想マシンを実行している ESXi ホストが表示されます。このホストは、過去に仮想マシンが実行していた ESXi ホストでない場合があります。その他の関連オブジェクトを表示して、問題に関連していないかどうか見ることができます。
  • [仮想マシンにデマンドの急増または異常がありますか? ]:CPU、メモリ、ネットワークなどのリソースに対する仮想マシンからの要求のピークを確認できます。要求のピークは、仮想マシンの異常な動作や、仮想マシンのサイズが過小であることを示す場合があります。メモリ使用率は、ゲスト OS メトリックをもとにしています。VMware Tools 10.0.0 以降と vSphere 6 Update 1 以降が必要です。これらの製品がない場合、メトリックは空白になります。
  • [仮想マシンの競合が発生していますか?]:仮想マシンに競合が発生しているかどうかを確認します。仮想マシンに競合が発生している場合、基盤インフラストラクチャに仮想マシンのニーズに応える十分なリソースがないことが考えられます。
  • [仮想マシンに対処しているクラスタに競合が発生していますか? ]:クラスタ内の仮想マシンに対する最大 CPU 競合のトレンドが表示されます。このトレンドは、クラスタ内で絶えず続く競合を示す場合があります。競合がある場合は仮想マシンの問題ではないので、クラスタの問題を解決する必要があります。
  • [仮想マシンに対処しているデータストアに遅延がありますか? ]:データストア レベルでの遅延と仮想マシン全体の遅延との相関を確認できます。仮想マシンに遅延のスパイクがあり、データストアにピークが見られない場合は、仮想マシンの問題である可能性があります。またデータストアに遅延があれば、トラブルシューティングを行ってデータストアでピークが発生した原因を見つけることができます。
  • [親ホスト]/[親クラスタ]:これらのウィジェットで、仮想マシンが存在するホストとクラスタを表示します。