管理インターフェイスが使用できない場合、システム管理者として、VMware Cloud Director Availability アプライアンスのコマンドライン インターフェイスを使用してすべてのネットワーク設定を構成できます。

注意: 管理インターフェイスにアクセスできない場合にのみ、次の net.py コマンドを使用します。

ip コマンド、VAMI スクリプトなど、その他のコマンドライン ネットワーク構成は使用しないでください。構成ファイルやその他のネットワーク設定を手動で変更することはできません。net.py コマンドを自動化したり、スクリプトで使用したりしないでください。

次の net.py コマンドは任意の順序で実行できます。

前提条件

  • VMware Cloud Director Availability Appliance が正常にデプロイされていることを確認します。
  • 次のいずれかのコマンドを実行する前に、VMware Cloud Director Availability の一般的なネットワーク構成を理解していることを確認します。詳細については、ネットワーク設定の構成を参照してください。

手順

  1. SSH (Secure Shell) クライアントを使用して、VMware Cloud Director Availability に接続します。
    1. Appliance-IP-Address への SSH 接続を開きます。
    2. root ユーザーとしてログインします。
  2. 使用可能なすべてのネットワーク アダプタを取得するには、/opt/vmware/h4/bin/net.py nics-status を実行します。
    $ /opt/vmware/h4/bin/net.py nics-status
    [
        {
            "addresses": [
                "fe80::250:56ff:fea9:7c8c/64"
            ],
            "configMode": "SLAAC_V6",
            "gateway": null,
            "mac": "00:50:56:a9:7c:8c",
            "mtu": 1500,
            "name": "ens192",
            "state": "degraded (configured)"
        },
        {
            "addresses": [
                "10.71.218.128/21"
            ],
            "configMode": "DHCP_V4",
            "gateway": "10.71.223.253",
            "mac": "00:50:56:a9:0e:65",
            "mtu": 1500,
            "name": "ens160",
            "state": "routable (configured)"
        }
    ]
  3. 特定のネットワーク アダプタのステータスを取得するには、/opt/vmware/h4/bin/net.py nic-status <adapter-name> を実行します。
    $ /opt/vmware/h4/bin/net.py nic-status ens160
    {
        "addresses": [
            "10.71.218.128/21"
        ],
        "configMode": "DHCP_V4",
        "gateway": "10.71.223.253",
        "mac": "00:50:56:a9:0e:65",
        "mtu": 1500,
        "name": "ens160",
        "state": "routable (configured)"
    }
  4. 特定のネットワーク アダプタをオフにして、固定ルートを含むすべての設定を削除するには、/opt/vmware/h4/bin/net.py unconfigure-nic <adapter-name> を実行します。
    $ /opt/vmware/h4/bin/net.py unconfigure-nic ens192
    {
        "addresses": [],
        "configMode": "UNCONFIGURED",
        "gateway": null,
        "mac": "00:50:56:a9:7c:8c",
        "mtu": 1500,
        "name": "ens192",
        "state": "off (unmanaged)"
    }
  5. DHCPv4 を使用するように特定のネットワーク アダプタを構成するには、/opt/vmware/h4/bin/net.py configure-nic <adapter-name> --dhcp4 を実行します。

    コマンドはネットワーク アダプタを構成し、すぐに終了しますが、バックグラウンドではネットワーク設定を受信して非同期に処理します。

    $ /opt/vmware/h4/bin/net.py configure-nic ens192 --dhcp4
    {
        "addresses": [],
        "configMode": "DHCP_V4",
        "gateway": null,
        "mac": "00:50:56:a9:7c:8c",
        "mtu": 1500,
        "name": "ens192",
        "state": "carrier (configuring)"
    }
  6. DHCPv6 を使用するように特定のネットワーク アダプタを構成するには、/opt/vmware/h4/bin/net.py configure-nic <adapter-name> --dhcp6 を実行します。

    コマンドはネットワーク アダプタを構成し、すぐに終了しますが、バックグラウンドではネットワーク設定を受信して非同期に処理します。

    $ /opt/vmware/h4/bin/net.py configure-nic ens192 --dhcp6
    {
        "addresses": [],
        "configMode": "DHCP_V6",
        "gateway": null,
        "mac": "00:50:56:a9:7c:8c",
        "mtu": 1500,
        "name": "ens192",
        "state": "no-carrier (configuring)"
    }
  7. SLAAC を使用するように特定のネットワーク アダプタを構成するには、/opt/vmware/h4/bin/net.py configure-nic <adapter-name> --slaac を実行します。

    コマンドはネットワーク アダプタを構成し、すぐに終了しますが、バックグラウンドではネットワーク設定を受信して非同期に処理します。

    $ /opt/vmware/h4/bin/net.py configure-nic ens192 --slaac
    {
        "addresses": [],
        "configMode": "SLAAC_V6",
        "gateway": null,
        "mac": "00:50:56:a9:7c:8c",
        "mtu": 1500,
        "name": "ens192",
        "state": "no-carrier (configuring)"
    }
  8. 固定 IP アドレスを使用するように特定のネットワーク アダプタを構成するには、/opt/vmware/h4/bin/net.py configure-nic <adapter-name> --static --address <CIDR> --gateway <IP> --mtu <MTU-bytes> を実行します。
    $ /opt/vmware/h4/bin/net.py configure-nic ens192 --static --address 172.16.0.2/18 --gateway 172.16.0.1 --mtu 1400
    {
        "addresses": [
            "172.16.0.2/18"
        ],
        "configMode": "DHCP_V4",
        "gateway": "172.16.0.1",
        "mac": "00:50:56:a9:0e:65",
        "mtu": 1400,
        "name": "ens192",
        "state": "routable (configured)"
    }
  9. 特定のネットワーク アダプタに対して手動で構成された固定ルートのリストを表示するには、/opt/vmware/h4/bin/net.py list-routes <adapter-name> を実行します。
    $ /opt/vmware/h4/bin/net.py list-routes ens192                                                                    
    [
        {
            "destination": "1.2.3.4",
            "gateway": "5.6.7.8",
            "metric": 0
        },
        {
            "destination": "10.0.0.0/16",
            "gateway": "9.9.9.9",
            "metric": 0
        },
        {
            "destination": "40.40.40.40",
            "gateway": "50.50.50.50",
            "metric": 0
        }
    ]
  10. 特定のネットワーク アダプタに固定ルートを追加するには、/opt/vmware/h4/bin/net.py add-route <adapter-name> <destination IP or subnet CIDR> <gateway> <optional-metric> を実行します。
    $ /opt/vmware/h4/bin/net.py add-route ens160 99.99.99.99 10.0.0.42
    [
        {
            "destination": "99.99.99.99",
            "gateway": "10.0.0.42",
            "metric": 0
        }
    ]
  11. 特定のネットワーク アダプタから固定ルートを削除するには、/opt/vmware/h4/bin/net.py remove-route <adapter-name> <destination IP or subnet CIDR> <gateway> <metric> を実行します。

    ターゲット IP アドレス、ゲートウェイ、およびメトリックが、削除するルールと正確に一致していることを確認します。

    $ /opt/vmware/h4/bin/net.py remove-route ens160 99.99.99.99 10.0.0.42
    []