クラウド サイトをバックアップし、サイト内の各アプライアンスのアプライアンス バックアップ ファイルを含むバックアップ アーカイブをダウンロードします。アプライアンス バックアップ ファイルを使用して、特定のリストア順序で各アプライアンスをリストアして、クラウド サイト全体または一部のアプライアンスのみをリストアします。

VMware Cloud Director によってバッキングされるクラウド サイトのバックアップ

Cloud Director Replication Management Appliance 管理インターフェイスを使用して、サイト内のすべてのクラウド アプライアンスをバックアップします。バックアップを生成すると、バックアップ アーカイブの cloud-backup-product.version.build-site_name-date-timestampUTC.tar.bz2 ファイルをダウンロードできます。

このバックアップ アーカイブには、クラウド サイトの各アプライアンスからの次の情報が含まれています。
  • 構成ファイル
  • 公開証明書
  • キーストア
  • データベース ダンプ
バックアップ アーカイブの cloud-backup-product.version.build-site_name-date-timestampUTC.tar.bz2 ファイルでは、この情報は複数の .enc アプライアンス バックアップ ファイルとして保存されます。
  • Cloud Director Replication Management Appliance をリストアするための 1 つの cloud-backup_id.tar.bz2.enc アプライアンス バックアップ ファイル。
  • サイト内の各 Replicator Appliance インスタンスをリストアするための 1 つ以上の replicator-backup_id-IP_Address.tar.bz2.enc アプライアンス バックアップ ファイル。
  • Tunnel Appliance をリストアするための 1 つの tunnel-backup_id.tar.bz2.enc アプライアンス バックアップ ファイル。

バックアップの生成中に、指定されたパスワードによってすべての .enc アプライアンス バックアップ ファイルが暗号化され、機密情報が保持されます。

バックアップには次の情報は含まれません。
  • アプライアンスの root ユーザー パスワード。
  • 以前のバックアップ アーカイブ。
  • すべてのサポート バンドル。
  • NTP タイム サーバの構成。
  • SSH 状態の有効化。
  • アプライアンスのデプロイ時に OVF ウィザードで指定されるネットワーク構成。
  • 複数のネットワーク インターフェイス カード (NIC) を備えたアプライアンスで構成されるスタティック ルート。

クラウド サイトのリストア

バックアップから VMware Cloud Director Availability クラウド サイトをリストアするには、以下に一致するクラウド アプライアンスを使用します。

  • バージョン
  • アプライアンス ロール
  • ネットワーク設定
  • アプライアンスの数*

cloud-backup-product.version.build-site_name-date-timestampUTC.tar.bz2 バックアップ アーカイブには、サイト内の各アプライアンスのバックアップ情報を含むすべての .enc アプライアンス バックアップ ファイルが含まれています。

順序に従い、抽出された .enc アプライアンス バックアップ ファイルを参照して、クラウド サイト内のすべてのアプライアンスを、バックアップが生成されたときの date-timestamp にリストアします。
  1. まず、Tunnel Appliance をリストアするために、ローカルに抽出された tunnel-backup_id.tar.bz2.enc アプライアンス バックアップ ファイルを選択し、バックアップ パスワードを指定します。
  2. 次に、Cloud Director Replication Management Appliance をリストアするために、ローカルに抽出された cloud-backup_id.tar.bz2.enc アプライアンス バックアップ ファイルを選択し、バックアップ パスワードを指定します。
  3. 最後に、各 Replicator Appliance インスタンスをリストアするために、ローカルに抽出された各 replicator-backup_id-IP_Address.tar.bz2.enc アプライアンス バックアップ ファイルを選択し、バックアップ パスワードを指定します。
* VMware Cloud Director Availability 4.3 では、インプレース リストアと、クラウド サイト内の単一アプライアンスのリストアが導入されています。
インプレース リストア
VMware Cloud Director Availability 4.3 以降では、各アプライアンスはインプレース リストアをサポートしており、バックアップをリストアするための新しいアプライアンスのデプロイは不要になりました。インプレースでリストアする場合、インプレース リストアの前にアプライアンスをパワーオフする必要もありません。
単一のクラウド アプライアンスのリストア
VMware Cloud Director Availability 4.3 以降では、サイト内の単一のクラウド アプライアンスのみが他の方法でリカバリ不能になった場合、サイト内のすべてのクラウド アプライアンスをリストアするのではなく、そのアプライアンスのみをリストアできます。リストアするには、サイト内の残りのクラウド アプライアンスとバージョンが完全に同じで、ダウンロードしたバックアップ アーカイブとバージョンが完全に同じアプライアンスが常に必要です。
  • サイト内の残りのアプライアンスをリストアせず、単一のクラウド アプライアンスをリストアする場合、リストア順序に従う必要はありません。
  • サイトから、すべてのクラウド アプライアンスではなく、いくつかのアプライアンスをリストアするには、クラウド サイトのリストアと同じリストア順序に従う必要があります。
    1. Tunnel Appliance をリストアする場合は、まずリストアします。
    2. Cloud Director Replication Management Appliance をリストアする場合は、リストア順序に従ってください。
      1. Tunnel Appliance もリストアする場合は、Tunnel Appliance のリストア後に Cloud Director Replication Management Appliance をリストアします。
      2. Replicator Appliance インスタンスもリストアする場合は、その前に Cloud Director Replication Management Appliance をリストアします。
    3. Replicator Appliance インスタンスをリストアする場合は、最後にリストアします。必要に応じて、他の Replicator Appliance インスタンスのリストアにも同じ手順を繰り返します。