クラウド間レプリケーションの場合、vApp または仮想マシンの自動検出されたネットワーク設定を指定できます。移行、フェイルオーバー、またはテスト フェイルオーバーの実行後、VMware Cloud Director Availability は選択したネットワーク設定をターゲット クラウド サイトに適用します。

クラウド間レプリケーションの場合、ネットワーク設定は [vApp] > [ネットワーク] > [NIC] として提供され、ネットワーク レベルでネットワーク設定を変更します。
VMware Cloud Director Availability 4.6 以降( VMware Cloud Director 10.3 以降によってバッキングされている場合)は、次のレプリケーションをサポートします。
  • NSXによってバッキングされる仮想データセンターの経路指定された vApp ネットワークおよび vApp ネットワーク サービス。
  • vApp 隔離ネットワーク上の DHCP サービス。
VMware Cloud Director Availability 4.4 以降のリバースされたレプリケーションでは、vApp ネットワークについて、次の自動解決されたオリジナルのマッピングが作成されます。
表 1. リバース レプリケーションの vApp ネットワーク マッピング
元のネットワーク マッピング リバース レプリケーションのネットワーク マッピング
リバースされたレプリケーション ネットワークに一致するターゲット ネットワークが見つからない場合。 変更なし。ソース ネットワークの自動解決されたマッピングを保持します。
または、複数のソース ネットワークが 1 つのターゲット ネットワークに接続されている場合。
リバースされたレプリケーション ネットワークと一致するターゲット ネットワークが見つかった場合。 ターゲット ネットワークへの接続のために保護された vApp 構成を保持したまま、元のネットワーク マッピングをリバースします。

前提条件

  • エラーのない自動ターゲット ネットワーク マッピングを使用して経路指定された vApp ネットワークをレプリケートするため、または隔離されたネットワークで DHCP 構成をレプリケートするために、VMware Cloud Director Availability 4.6 以降が両方のクラウド サイトにデプロイされていることを確認します。
  • テナントまたはサービス プロバイダとして、VMware Cloud Director Availability にアクセスできることを確認します。詳細については、VMware Cloud Director Availability へのアクセスを参照してください。

手順

  1. ターゲット ネットワーク設定を構成するには、1 つ以上のクラウド間レプリケーションを選択し、[すべてのアクション] > [リカバリ設定] の順にクリックします。
  2. [リカバリ設定] ウィンドウで、選択したレプリケーションのターゲット ネットワーク設定を構成します。
    • 移行およびフェイルオーバー ネットワーク設定の場合は、[移行/フェイルオーバー] タブをクリックします。
    • または、テスト フェイルオーバー ネットワーク設定の場合は、[テスト] タブをクリックします。
    1. 左側のペインで、[ネットワーク] をクリックします。
      オプション 説明
      ソース ネットワーク ネットワークの名前と、仮想マシンのネットワーク インターフェイス カード (NIC) を確認します。
      タイプ ソース サイトのネットワークのタイプを表示します。
      • 直接:組織 VDC ネットワークに直接接続するネットワーク。
      • 隔離:vApp 内のみに存在し、外部には接続されていないネットワーク。
      • 経路指定:CIDR を指定して、外部ネットワークに接続できます。
      ターゲット ネットワーク 移行、フェイルオーバー、またはテスト フェイルオーバー後にターゲット サイトでの接続先となるターゲット ネットワークを選択します。
      • [ネットワーク名]:ターゲット サイトでソース vApp ネットワークをレプリケートし、ターゲット vApp をターゲット サイトで選択した orgVDC の ネットワーク名 に接続するために選択します。
      • [隔離]:ターゲット サイトのネットワークに接続せずにソース ネットワークをレプリケートします。
      • [ネットワーク名 (使用不可)]:ターゲット ネットワークが使用できなくなった場合、灰色で表示されます。
      自動ターゲット ネットワーク マッピング

      自動マッピング中の vApp ルーティング ネットワークの場合、VMware Cloud Director Availability 4.6 以降では、サブネットにソース ルーターの外部ゲートウェイ アドレスが含まれるネットワークを検索することで、適切なターゲット組織 VDC ネットワークが特定されます。この自動マッピングには、経路指定されたネットワークに NIC が接続されたパワーオン状態のソース仮想マシンが必要です。

      vApp テンプレートの場合、ソース テンプレートでキャプチャされた仮想マシンがパワーオフされているため、経路指定されたネットワークを自動的にマッピングすることはできません。

      残りのタイプのネットワークの場合、自動マッピングはターゲット サイトで一致するゲートウェイを検索します。

      以前のバージョンでは、NSXがターゲット サイトのバッキング ネットワーク プロバイダである場合、ソース vApp ルーティング ネットワークは自動的に直接 VDC ネットワークに変換され、すべてのネットワーク サービスがドロップされます。これにより、フェイルオーバー、テスト フェイルオーバー、または移行中にエラー メッセージが表示される場合があります。たとえば、DHCP サービスがドロップされ、IP アドレスが重複しているため、リカバリ後も vApp がパワーオフされたままになります。

    2. 左側のペインで、[NIC] をクリックします。
      オプション 説明
      • vApp
      • 仮想マシンの数
      仮想マシンとその NIC の数を表示するには、親 vApp の名前を展開してから、各 NIC を展開します。各 NIC のネットワーク解決はデフォルトで [自動] に選択されており、ソース ネットワーク ゲートウェイがターゲット ゲートウェイと一致していることを意味します。または、接続先の組織 VDC ネットワークを選択します。
      ステータス ターゲット組織 VDC ネットワークへの NIC の接続を有効にするには、[パワーオン時に接続] チェック ボックスを選択します。
      状態 各仮想マシンのプライマリ NIC を選択します。
      MAC アドレス ターゲット サイトの拡張 NIC の MAC アドレスをリセットするには、ドロップダウン メニューから [リセット] を選択します。
      IP アドレス
      • [なし]:デフォルトで選択されており、IP アドレス指定モードは指定されていません。
      • [固定 - IP プール]:ターゲット ネットワークの IP プールから拡張 NIC の IP アドレスを取得する場合に選択します。IP アドレスの変更を仮想マシンのゲスト OS にコミットするには、[ゲストのカスタマイズ] をクリックします。
      • [DHCP]:接続されているターゲット ネットワークが DHCP サーバで構成されており、拡張 NIC の IP アドレスを取得する場合に選択します。
      • [固定 - 手動]:拡張 NIC に固定 IP アドレスを入力する場合に選択します。IP アドレスの変更を仮想マシンのゲスト OS にコミットするには、[ゲストのカスタマイズ] をクリックします。
    [ゲストのカスタマイズ] については、「 リカバリ設定とゲストのカスタマイズの構成」を参照してください。
  3. [適用] をクリックします。

結果

選択したレプリケーションの場合、移行、フェイルオーバー、またはテスト フェイルオーバーを実行した後、 VMware Cloud Director Availability はワークロードをターゲット クラウド サイトにレプリケートします。次に VMware Cloud Director Availability は選択したネットワーク設定をターゲット vApp または仮想マシンに適用します。