VMware Cloud Director Object Storage Extension のバケットは、ファイルのアップロード先のコンテナを表します。

VMware Cloud Director Object Storage Extension にデータを保存するには、バケットとオブジェクトを使用します。バケットはオブジェクトのコンテナです。オブジェクトは、バケットに保存するドキュメントとファイルです。

バケットを作成してから、そのバケットにオブジェクトをアップロードします。バケットが不要になったら、削除することができます。

ロールに応じて、バケットでさまざまな操作を実行できます。
ユーザー ロール 実行できること
組織ユーザー 自分のバケットを作成、編集、共有、空にする、および削除します。
組織管理者 組織内のすべてのバケットを作成、編集、共有、空にする、および削除します。

バケットごとに、バージョン管理を有効にできます。バージョン管理は、オブジェクトの複数のバージョンを同じバケット内に保持するための手段です。バージョン管理を使用して、バケットに格納されている各オブジェクトのすべてのバージョンを保持、取得、およびリストアします。バージョン管理により、意図しないユーザー アクションおよびアプリケーション障害の両方から簡単にリカバリできます。バージョン管理は、バケット レベルで有効または無効にします。バケットの作成中にバージョン管理を有効または無効にしたり、後でバージョン管理の設定を編集したりできます。デフォルトでは、バージョン管理は無効になっています。バケットの作成時、必要に応じてオブジェクト ロック機能を有効にできます。この機能が有効になっている場合、バケットのバージョン管理も有効になります。バケットのオブジェクト ロック機能が有効になっている場合、バケットのバージョン管理を無効にできません。

オブジェクト バージョンを偶発的な削除や悪意のある削除から保護するには、バケットの作成時にオブジェクト ロック機能を有効にし、保持ポリシーを設定します。バケットの作成中にオブジェクト ロック機能を有効にしないと、このバケットの機能を後で有効にできません。次の 3 つの保持モードを選択できます。
保持モード 説明
ガバナンス モード 特定の権限を持つユーザーは、保持ポリシーをプレビューできます。
コンプライアンス モード 保持ポリシーはどのユーザーにも表示されません。
保持なし 保持期間を選択する必要はありません。このオプションを選択すると、後で保持期間を定義できます。

バケットを分類するには、オブジェクト タギング機能を使用して、個々のオブジェクトにタグを割り当てます。タグは、キーと値のペアを表します。

すべてのオブジェクトがバケットに保存されるときに暗号化されるように、デフォルトのバケット暗号化を設定できます。デフォルトでは、 VMware Cloud Director Object Storage Extension はバケット レベルの暗号化を実施しません。暗号化方法をバケット レベルで定義できます。サーバ側の暗号化とバケットの暗号化の両方が構成されている場合、バケットの暗号化の設定が優先されます。 VMware Cloud Director Object Storage Extension API を介してオブジェクト レベルの暗号化を実施した場合、オブジェクト レベルの暗号化は、バケットの暗号化の設定よりも優先されます。
暗号化方法 説明
SSE-C

組織管理者が独自の暗号化アルゴリズムおよびプライマリ キーを管理する場合は、このオプションを使用します。この暗号化の種類を選択する場合は、暗号化アルゴリズムを選択して、暗号化キーを指定または生成する必要があります。

バケットが SSE-C 暗号化で構成されている場合、このバケットをレプリケーション用に構成することはできません。バケットがレプリケーション用に構成されている場合、このバケットは SSE-C 暗号化を使用して構成することはできません。

SSE-S3 AES-256 アルゴリズムを使用するサーバ側の暗号化方法。S3 サーバはプライマリ キーを管理します。
なし デフォルトでは、VMware Cloud Director Object Storage Extension はバケット レベルの暗号化を実施しません。