テナントがクラスタのバックアップとリストアを開始する前に

テナントが Kubernetes クラスタを保護できるようにするには、VMware Cloud Director Object Storage Extension CLI でさまざまなパラメータを構成する必要があります。

パラメータとコマンドラインインターフェイススクリプトの詳細については、「 VMware Cloud Director Object Storage Extension コマンドラインインターフェイスリファレンス」を参照してください。

手順

以前に VMware Cloud Director Object Storage Extension で Velero バージョンをカスタマイズしたことがある場合、またはテナント Kubernetes クラスタがパブリックネットワークからイメージをダウンロードできない制限付きネットワークにある場合は、最新の VMware Cloud Director Object Storage Extension バージョンにアップグレードした後に、VMware Cloud Director Object Storage Extension CLI で次のパラメータを構成する必要があります。
1. Velero Helm Chart パッケージを最新バージョンに設定します。
  テナント Kubernetes クラスタには、パッケージの場所への送信アクセス権が必要です。 Velero Helm Chart とパッケージのクローンをプライベートレジストリに作成する場合は、レジストリの場所へのパスを設定できます。
```
ose args set -k oss.k8s.velero.helm-chart-tgz.url -v https://github.com/vmware-tanzu/helm-charts/releases/download/velero-3.0.0/velero-3.0.0.tgz
```
2. Velero パッケージのレジストリリポジトリパスを設定します。
  - デフォルトのコンテナレジストリを使用する場合は、次のコマンドを使用します。
```
ose args set -k oss.k8s.velero.repository -v velero/velero
```
  - カスタムのコンテナレジストリを使用する場合は、次のコマンドを使用します。
```
ose args set -k oss.k8s.velero.repository -v $custom-container-registry/velero/velero
```
3. Velero のバージョンタグを設定します。
```
ose args set -k oss.k8s.velero.tag -v1.10.0
```
4. Velero の S3 クライアントプラグインを設定します。
  - デフォルトのコンテナレジストリを使用する場合は、次のコマンドを使用します。
```
ose args set -k oss.k8s.velero.aws.plug.image -v velero/velero-plugin-for-aws:v1.6.0
```
  - カスタムのコンテナレジストリを使用する場合は、次のコマンドを使用します。
```
ose args set -k oss.k8s.velero.aws.plug.image -v $custom-container-registry/velero/velero-plugin-for-aws:v1.6.0
```
5. Velero Restore Helper パッケージのレジストリリポジトリパスを設定します。
  - デフォルトのコンテナレジストリを使用する場合は、次のコマンドを使用します。
```
ose set -k oss.k8s.velero.restore-helper.image -v velero/velero-restore-helper:v1.10.0
```
  - カスタムのコンテナレジストリを使用する場合は、次のコマンドを使用します。
```
ose set -k oss.k8s.velero.restore-helper.image -v $custom-container-registry/velero/velero-restore-helper:v1.10.0
```
6. OSE サービスを再起動します。
```
ose service restart
```
Velero ノードエージェントの CPU とメモリの設定がバックアップに不十分な場合は、ノードエージェントの CPU とメモリを増やす必要があります。
1. Velero エージェントノードの CPU を設定します。
```
ose args set -k oss.k8s.velero.node-agent.cpu -v 2000m
```
2. Velero エージェントノードのメモリを設定します。
```
ose args set -k oss.k8s.velero.node-agent.memory -v 2048Mi
```
3. OSE サービスを再起動します。
```
ose service restart
```
Object Service Extension の SSL 証明書が自己署名されている場合は、証明書の検証をバイパスする必要があります。
1. Velero エージェントから VMware Cloud Director Object Storage Extension 自己署名証明書の TLS 検証をスキップします。
```
ose args set -k oss.k8s.velero.insecure.skip.tls.verify -v true
```
2. OSE サービスを再起動します。
```
ose service restart
```