VMware Cloud Director service インスタンスには、サービス プロバイダとテナント ポータルの可用性に対する耐障害性が組み込まれています。VMware Cloud Director service でテナント ワークロードの高可用性を維持するように、VMware Cloud on AWS クラスタを構成できます。
VMware Cloud Director service 展開モデル
各 VMware Cloud Director インスタンスは、そのリージョン内の複数の AWS アベイラビリティ ゾーンに展開されます。
アベイラビリティ ゾーンの 1 つが停止すると、新しいノードが別のアベイラビリティ ゾーンに自動的に展開され、停止の影響を受けたノードに置き換わるので、VMware Cloud Director インスタンスは稼動状態を維持します。
VMware Cloud on AWS SDDC の構成に関する考慮事項
サービス プロバイダは、テナントに標準の SDDC 構成を使用するか、ストレッチ クラスタ SDDC 構成を使用するかを決めることができます。
耐障害性のレイヤーを追加し、VMware Cloud Director service ワークロードの可用性を保証するには、VMware Cloud Director インスタンスをストレッチ クラスタの VMware Cloud on AWS SDDC に関連付け、アベイラビリティ ゾーンの障害から保護することができます。
ストレッチ クラスタ SDDC 構成を選択した場合、vSAN ストレッチ クラスタは 3 つのアベイラビリティ ゾーンにまたがって展開されます。これにより、アベイラビリティ ゾーン全体を失っても存続できる vSphere クラスタが作成されます。また、スプリット ブレイン状態を防ぎ、サイトの健全性を評価できるように、3 番目にアベイラビリティ ゾーンに管理対象の vSAN 監視ノード アプライアンスが作成されます。3 番目のアベイラビリティ ゾーンは、残りのアベイラビリティ ゾーンからランダムに選択されます。
AWS リージョン停止の VMware Cloud Director インスタンスへの影響
万一 VMware Cloud Director インスタンスをホストする AWS リージョンで障害が発生した場合は、プロバイダとテナント ポータルの両方のアクセスだけでなく、影響を受けたリージョン内の VMware Cloud on AWS SDDC インスタンスに構成済みのアクセスも失う可能性があります。
影響を受ける VMware Cloud Director インスタンスに関連付けられていても、影響を受けるリージョンには関連付けられていない VMware Cloud on AWS SDDC インスタンスは稼動状態を維持し、VMware Cloud Director インスタンス ポータルの外部にあるプロバイダとテナントにアクセスできます。
停止の影響を受けないが、影響を受ける VMware Cloud Director インスタンスとマルチサイト ペアリングが構成されているリージョンの VMware Cloud Director インスタンスは、影響を受けたリソースが一時的に使用できない状態で引き続き稼動します。
VMware Cloud Director インスタンスのディザスタ リカバリ プラン
すべての VMware Cloud Director インスタンス データベースの定期的なバックアップは、別々の AWS リージョンに保存されます。リージョンの停止が長期に及ぶ場合でも、サービスのリストアに必要な時間が予想障害復旧時間よりも短く、十分な余裕がある場合、VMware Cloud Director インスタンスは新しい AWS リージョンにリカバリされます。