従量課金制の割り当てモデルでは、リソースは、組織仮想データセンター (VDC) でユーザーが vApp を作成するときにのみコミットされます。リソースが保証する割合を指定でき、これによりリソースをオーバーコミットできます。従量課金制の組織 VDC に柔軟性を持たせるには、複数のリソース プールをそのプロバイダ VDC に追加します。

組織にコミットされるリソースは、仮想マシン レベルで適用されます。

仮想マシンがパワーオンされているときに、元のリソース プールが仮想マシンに対応できない場合は、配置エンジンがリソース プールをチェックして、仮想マシンを別のリソース プールに割り当てます。リソース プールのサブリソース プールが使用できない場合は、VMware Cloud Director によって制限なし、レート ゼロのサブリソース プールが作成されます。仮想マシンのレートは、上限に、コミットされたリソースの数を掛けた値に設定されます。仮想マシンは、仮想マシンの配置エンジンによってプロバイダ VDC リソース プールに配置されます。

従量課金制モデルのメリットは、プロバイダ VDC に追加された新しいリソースを活用できるという点にあります。

まれに、作成時に割り当てられていたリソース プールからパワーオン時に別のリソース プールに仮想マシンが切り替わることがあります。これは、元のリソース プールのリソース不足によるものです。この切り替えにより、仮想マシンのディスク ファイルを新しいリソース プールに移すために、若干のコストがかかる可能性があります。

従量課金制モデルでは、事前にリソースが予約されるということはないため、十分なリソースがなければ、仮想マシンのパワーオンに失敗する可能性もあります。このモデルで運用されている仮想マシンは、同じサブリソース プール上のアイドル状態の仮想マシンのリソースを活用できません。これは、リソースが仮想マシン レベルで設定されているためです。

デフォルトでは、従量課金制 VDC 内の仮想マシンは VDC の設定から予約、制限、および共有の設定を取得します。仮想マシンを作成するか、CPU とメモリの両方のカスタム リソース割り当て設定を使用して仮想マシンを再設定するには、vCloud API を使用します。『VMware Cloud Director API プログラミング ガイド』を参照してください。