企業のブランディング基準を満たし、完全に独自のクラウド エクスペリエンスを実現するには、VMware Cloud Director Service Provider Admin Portal および各組織の VMware Cloud Director Tenant Portal にロゴとテーマを設定します。また、VMware Cloud Director ポータルの右上にある 2 つのメニューを変更して、カスタム リンクを追加することもできます。
ポータル ブランディング
VMware Cloud Director には、インストールの一部として、2 つのテーマ(デフォルト テーマとダーク テーマ)が含まれています。ユーザーはカスタム テーマを作成、管理、および適用できます。ポータル名、ロゴ、およびブラウザ アイコンも変更できます。また、ブラウザのタイトルには設定したポータル名が使用されます。
ブランディングの属性をシステム レベルで設定すると、VMware Cloud Director Service Provider Admin Portal をカスタマイズできます。特定のテナントにブランディング属性を設定した場合以外は、各組織の VMware Cloud Director Tenant Portal にはシステム ブランディング属性が使用されます。
特定のテナントに、ポータル名、背景色、ロゴ、アイコン、テーマ、およびカスタム リンクの任意の組み合わせを選択して、オーバーライドすることができます。設定しなかった値には、対応するシステムのデフォルト値が使用されます。
manage-config -n backend.branding.requireAuthForBranding -v false
セル管理ツールの使用については、『VMware Cloud Director インストール、構成、およびアップグレード ガイド』を参照してください。
カスタム リンク
- override メニュー項目は、[ヘルプ]、[バージョン情報]、および [VMRC のダウンロード] のメニュー項目の既存のリンクを置き換えます。デフォルトでは、ユーザーは [VMRC のダウンロード] からhttps://my.vmware.comにリダイレクトされ、VMRC をダウンロードできます。ユーザーが VMRC をダウンロードするには、アカウントを登録している必要があります。このリンクをオーバーライドすることで、VMRC インストーラを独自のサーバに再配置できます。
- link メニュー項目は、ポータルの右上隅にある [ログアウト] メニュー項目に追加される新しいリンクです。新しいカスタム リンクは、API 呼び出し内で指定した順序で表示されます。
これらのカスタム リンクを整理するには、section および separator のメニュー項目を使用します。section メニュー項目はメニューにヘッダーを追加し、separator メニュー項目はメニューに行を追加します。
カスタム リンクはカスタム変数をサポートします。カスタム変数は、識別情報をクエリ パラメータの形式で他のアプリケーションに渡す場合に使用できます。
VMware Cloud Director では、カスタム リンクの url 値に次のカスタム変数を使用できます。
変数 | 説明 |
---|---|
${TENANT_NAME} | 組織名 |
${TENANT_ID} | 組織 ID |
${SESSION_TOKEN} | x-vcloud-authorization トークン |
url: https://host:port/tenant/${TENANT_NAME}/vdcs組織 myorg の VMware Cloud Director Tenant Portal であれば、次のようになります。
url: https://host:port/tenant/myorg/vdcs