テナントがディスクごとの IOPS の上限を設定できるように、ストレージ ポリシーの 1 秒あたりの I/O 処理数 (IOPS) の設定を有効にできます。
物理ストレージ デバイスおよび仮想ディスクで管理される読み取りと書き込みのパフォーマンスは IOPS と呼ばれる単位を使用して定義されます。この単位は 1 秒あたりの読み取り/書き込み操作の回数を表します。I/O パフォーマンスを制限するには、IOPS 割り当てが有効なストレージ デバイスを含むプロバイダ VDC ストレージ ポリシーは、組織 VDC ストレージ ポリシーをバッキングしている必要があります。その後、テナントは、指定されたレベルの I/O パフォーマンスを要求するように、IOPS を使用するディスクを構成できます。IOPS をサポートするように構成されたストレージ プロファイルは、IOPS を使用するすべてのディスクにデフォルトの IOPS 値を提供します。これには、特定の IOPS 値を要求するように構成されていないディスクも含まれます。特定の IOPS 値を要求するように構成されたハード ディスクでは、要求されている値よりも最大 IOPS 値のほうが低いストレージ ポリシー、または IOPS をサポートするように構成されていないストレージ ポリシーを使用できません。
VMware Cloud Director 10.4 以降で、特定の組織または特定のロールの IOPS の予約と制限について表示または非表示を切り替えるには、 に表示される ディスク IOPS の表示権限を使用します。この権限の API 名は 組織 VDC ディスク:IOPS の表示です。
VMware Cloud Director IOPS ストレージ ポリシー
このオプションで編集できるデフォルトの IOPS 設定があります。ディスクあたりの IOPS またはストレージ ポリシーあたりの IOPS に制限を設定できます。ディスク サイズ (GB) に基づいてディスクあたりの IOPS 制限を設定することにより、ディスク サイズの増大に伴い、許可する IOPS を大きくすることができます。テナントは、これらの制限内でディスクにカスタム IOPS を設定できます。配置するときに IOPS のキャパシティを考慮するかどうかに関係なく、IOPS の制限を使用できます。
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ディスクをデータストアに配置するときに VMware Cloud Director が IOPS を考慮するように設定するには、vCenter Server で、変更するストレージ ポリシーに関連付けられているすべてのデータストアに IOPS キャパシティを追加します。
- ディスクをデータストアに配置するときに VMware Cloud Director が IOPS を考慮するように設定するには、vCenter Server で、IOPS キャパシティが追加されたデータストアを使用するストレージ ポリシーを作成します。
- VMware Cloud Director Service Provider Admin Portal または VMware Cloud Director API を使用して、1 つ以上のプロバイダ VDC にストレージ ポリシーを追加します。
- Service Provider Admin Portal または VMware Cloud Director API を使用して、1 つ以上の組織 VDC にストレージ ポリシーを公開します。ストレージ ポリシーを公開した組織 VDC は、ポリシーの IOPS 設定を継承します。
- 継承されたストレージポリシーの IOPS 設定を編集する場合は、Service Provider Admin Portal または VMware Cloud Director API を使用して組織 VDC ストレージ ポリシーを更新します。
このポリシー タイプは、ストレージ ポリシーの VCD/IOPS 機能として表示されます。
Storage DRS クラスタによってバッキングされているストレージ ポリシーで IOPS 制限を有効にすることはできません。ストレージ ポリシー設定から VMware Cloud Director の [影響のある配置] オプションを無効にすると、VCD/IOPS ポリシーとともに Storage DRS クラスタを使用できます。[影響のある配置] オプションが無効になっている場合は、vCenter Server と Storage DRS の IOPS 設定に応じてターゲット データストアが決定されます。つまり、このケースでは IOPS 値が事前に設定された仮想マシンを作成、または Storage DRS クラスタに移行できますが、Storage DRS は IOPS 制限を検証します。
vCenter Server IOPS ストレージ ポリシー
このオプションを使用すると、このポリシーを使用するすべてのディスクに 1 つの IOPS が設定されます。VMware Cloud Director でこの設定を編集することはできません。テナントは、これらのポリシーを使用してディスクにカスタム IOPS を設定することはできません。このオプションでは、ディスクのサイズやデータストア間のロード バランシングに応じて IOPS をスケーリングすることはありません。
- vCenter Server で、カスタムの予約、制限、および共有を使用して、VC-IOPS 対応のストレージ ポリシーを作成します。
- vCenter Server または VMware Cloud Director Service Provider Admin Portal で、ディスクをストレージ ポリシーに割り当てます。
このポリシー タイプは、ストレージ ポリシーの vSphere/IOPS 機能として表示されます。ソースまたはターゲット仮想マシンに vSphere/IOPS 機能がある場合は、高速プロビジョニングされた仮想マシンを作成できません。
vCenter Server のディスクに関する IOPS の設定
vCenter Server で IOPS 設定を変更するには、ディスクの IOPS を手動で更新します。VMware Cloud Director でこれらの IOPS 設定を編集することはできません。
既存のストレージ ポリシーでの IOPS 制限の有効化
- VCD/IOPS ストレージ ポリシーで IOPS 制限を有効にします。
- ディスクをデータストアに配置するときに VMware Cloud Director が IOPS キャパシティを考慮するように設定するには、vCenter Server で、変更するストレージ ポリシーに関連付けられているすべてのデータストアに IOPS キャパシティを追加します。
- ディスクをデータストアに配置するときに VMware Cloud Director が IOPS キャパシティを考慮するように設定するには、VMware Cloud Director Service Provider Admin Portal または VMware Cloud Director API を使用して、対応するプロバイダ VDC ストレージ ポリシーから IOPS キャパシティがゼロでないと報告されることを確認します。
- VMware Cloud Director Service Provider Admin Portal または VMware Cloud Director API を使用して、VCD/IOPS 機能を有効にし、最大 IOPS 値、デフォルト IOPS 値などを設定するように、組織 VDC ストレージ ポリシーを更新します。
- vCenter Server の vSphere/IOPS ストレージ ポリシーで IOPS 制限を有効にします。
組織 VDC ストレージ ポリシーの IOPS 制限を有効にすると、テナントは VMware Cloud Director Tenant Portal を使用して、ディスクごとの IOPS 制限を設定できます。