仮想マシンを別の vApp に移動できます。仮想マシンを移動すると、VMware Cloud Director はソース vApp から元の仮想マシンを削除します。

仮想マシンを別の vApp に移動すると、作成したスナップショットが失われます。

異なる vApp 間での仮想マシンの移動は、VMware vSphere® vMotion® および Enhanced vMotion Compatibility (EVC) に依存します。仮想マシンは、同じ組織内の同一または別の組織 VDC に属する異なる vApp に移動できます。組織 VDC は、同一または別のプロバイダ VDC 内に配置できます。

仮想マシンを異なる vApp に移動する際に、ネットワークとストレージ プロファイルの変更などの再構成を実行できます。
表 1. 仮想マシン移動中の再構成と仮想マシンの状態
再構成 ターゲット vApp が同じ組織仮想データセンターにある場合の仮想マシンの状態 ターゲット vApp が同じプロバイダ 仮想データセンター内の別の組織仮想データセンターにある場合の仮想マシンの状態
ネットワークを変更 パワーオフ 該当なし
ネットワークを削除 パワーオンまたはパワーオフ 該当なし
ストレージ プロファイルを変更 パワーオンまたはパワーオフ パワーオフ

仮想マシンを別の vApp に移動すると、VMware Cloud Director は接続されている Trusted Platform Module (TPM) デバイスを自動的にコピーします。TPM デバイスを備えた仮想マシンの詳細については、仮想マシンの操作を参照してください。

前提条件

  • vApp 作成者ロールまたはそれに相当する権限セットがあることを確認します。
  • 基盤となる vSphere リソースが vMotion と EVC をサポートしていることを確認します。vMotion と EVC の要件と制限については、「vCenter Server およびホスト管理」を参照してください。

  • 仮想マシン ネットワークまたはストレージ プロファイルを変更する場合は、仮想マシンをパワーオフする必要があるかどうかを確認します。「仮想マシンの移動中の再構成および仮想マシンの状態」の表を参照してください。

  • VMware Cloud Director 10.4.2 以降で、TPM デバイスを備えた仮想マシンを使用する場合は、以下の条件が満たされていることを確認します。
    • TPM をサポートする仮想データセンターが仮想マシンをバッキングしている。
    • 複数の vCenter Server インスタンスにわたる操作の場合は、各仮想マシンの暗号化に使用されるキー プロバイダが、ターゲット vCenter Server インスタンスに同じ名前で登録されていることを確認します。
    • 複数の vCenter Server インスタンスにわたる操作の場合は、仮想マシンとターゲット vCenter Server インスタンスが同じ共有ストレージ上にあるか、クロス vCenter Server vApp 高速インスタンス化が有効になっていることを確認します。クロス vCenter Server vApp 高速インスタンス化については、VMware Cloud Director 10.4 リリース ノートを参照してください。

手順

  1. [仮想データセンター] ダッシュボード画面で、確認する仮想データセンターのカードをクリックし、左側のパネルから [仮想マシン] を選択します。
  2. カード アイコン をクリックしてカード ビュー内のリストを表示し、必要に応じて [検索先] ドロップダウン メニューから仮想マシンのリストを調整します。
  3. 移動するマシンの [アクション] メニューから [移動] を選択します。
  4. ターゲット vApp を選択して、[次へ] をクリックします。
  5. 仮想マシンの名前、コンピュータ名、仮想マシン ストレージ ポリシーなどのリソースを構成し、必要に応じてディスクおよび NIC ごとにストレージ ポリシーを構成します。
    重要: コンピュータ名には、英数字とハイフンのみを含めることができます。数字のみで設定したり、スペースを含めたりすることはできません。
    リモート データストアをストレージ ポリシーとして指定する場合は、仮想マシンを構成するすべてのオブジェクトが同じリモート データストアに配置されている必要があります。
  6. [次へ] をクリックします。
  7. [設定内容の確認] 画面で設定内容を確認し、[終了] をクリックします。