スナップショットには、スナップショット作成時の仮想マシンの状態とデータが保存されます。仮想マシンのスナップショットを作成しても、その仮想マシンに影響はありません。特定の状態のその仮想マシンのイメージが、コピーされ、保存されるだけです。スナップショットは、繰り返し同じ状態の仮想マシンに戻る必要があるが、複数の仮想マシンを作成したくないという場合に便利です。

スナップショットは、未知の障害または有害な効果が発生する可能性のあるソフトウェアをテストするための、短期的なソリューションとして便利です。たとえば、線形処理、アップデート パッケージをインストールするような反復処理、または異なるバージョンのプログラムをインストールするような分岐処理において、スナップショットをリストア ポイントとして使用できます。

仮想マシンのオペレーティング システムをアップグレードするときにスナップショットを使用できます。たとえば、仮想マシンをアップグレードする前に、スナップショットを作成してアップグレード前の時点での状態を保持します。アップグレード中に問題が発生しなかった場合は、スナップショットを削除して、アップグレード中に行った変更をコミットできます。一方で問題が発生した場合は、スナップショットに戻すことにより、保存したアップグレード前の状態に仮想マシンを戻すことができます。

VMware Cloud Director では、仮想マシンのスナップショットは 1 つのみ保持できます。仮想マシンの新しいスナップショットを作成するたびに、前のものが削除されます。