障害後に VMware Cloud Director 環境のリストアに使用できるバックアップを作成できます。

VMware Cloud Director アプライアンスの組み込みデータベースのバックアップ

VMware Cloud Director アプライアンス管理ユーザー インターフェイスを使用して、プライマリ アプライアンスをバックアップできます。

VMware Cloud Director アプライアンス管理ユーザー インターフェイスの [バックアップ] タブで、すべての既存バックアップの詳細を確認できます。

前提条件

クラスタの健全性のステータスが HEALTHY または DEGRADED であることを確認します。 VMware Cloud Director アプライアンス クラスタの健全性とフェイルオーバー モードの表示を参照してください。

手順

  1. プライマリ セル、スタンバイ セル、またはアプリケーション セル (https://cell_eth0_ip_address:5480) のアプライアンス管理ユーザー インターフェイスに root としてログインします。
  2. 左側のパネルで、[バックアップ] タブをクリックします。
    [バックアップ] 画面には、以前のバックアップのリストが表示されます。
  3. [今すぐバックアップ] をクリックします。
  4. バックアップを確定するには、[バックアップ] をクリックします。
    VMware Cloud Director アプライアンスは、 /opt/vmware/vcloud-director/data/transfer/backups ディレクトリにバックアップ ファイルを作成します。以前の VMware Cloud Director バージョンのバックアップは、 /opt/vmware/vcloud-director/data/transfer/pgdb-backup ディレクトリにあります。ただし、以前のバージョンのバックアップは VMware Cloud Director 10.3.1 以降と互換性がありません。
  5. バックアップが完了したら、[閉じる] をクリックします。

結果

新しく作成したファイルがバックアップのリストに表示されます。バックアップ名の形式は、Backup-date-time-format.tgz です。VMware Cloud Director アプライアンス 10.3.2 以降の場合、バックアップ名の形式は、backup-date-time-format.zip です。

次のタスク

  • システムを 10.3 以前のバージョンにリストアしない場合は、/opt/vmware/vcloud-director/data/transfer/pgdb-backup ディレクトリ内のバックアップを削除できます。
  • システムをバージョン 10.3.1 にリストアしない場合は、/opt/vmware/vcloud-director/data/transfer/backups ディレクトリ内のバックアップを削除できます。
  • VMware Cloud Director 10.3.2 以降では、VMware Cloud Director アプライアンス管理ユーザー インターフェイスまたは VMware Cloud Director アプライアンス API を使用することにより、10.3.2 以降の不要なバックアップを削除できます。VMware Cloud Director アプライアンス API の使用方法については、VMware Cloud Director アプライアンス API リファレンスを参照してください。

プライマリ VMware Cloud Director アプライアンスのリストア

プライマリ VMware Cloud Director アプライアンスをリストアするには、アプライアンス管理ユーザー インターフェイスを使用します。アップグレードに失敗したときなど、HA クラスタに障害が発生した場合は、仮想マシンのスナップショットを使用する代わりに、バックアップを使用してプライマリをリストアできます。

注: クラスタをリストアするには、すべてのスタンバイ アプライアンスを再デプロイする必要があります。

前提条件

  • プライマリ アプライアンスのバックアップ ファイルがあることを確認します。VMware Cloud Director アプライアンスの組み込みデータベースのバックアップを参照してください。
  • 1 つのプライマリ データベース セルをデプロイします。新しくデプロイされたプライマリ アプライアンスのバージョンは、バックアップ アプライアンスのバージョンと一致する必要があります。プライマリ アプライアンスの IP アドレスを再利用する場合、後でアプリケーションセルを置き換える必要はありません。VMware Cloud Director アプライアンスのデプロイと初期構成を参照してください。
  • 障害が発生した HA クラスタのスタンバイ セルをパワーオフして削除します。

手順

  1. 新しくデプロイされたプライマリ セル (https://FQDN_of_the_primary_appliance:5480) のアプライアンス管理ユーザー インターフェイスに root としてログインします。
  2. 左側のパネルで、[バックアップから復元] タブをクリックします。
  3. バックアップ ディレクトリが含まれているパスを入力します(例:remote_target:/data/transfer)。
    バックアップ ディレクトリが含まれている NFS マウントおよび共有には、 750 の権限と vcloud.vcloud の所有権が必要です。
  4. バリデータによって NFS 共有が確認されたら、[次へ] をクリックします。
  5. プライマリ アプライアンスのリストアに使用するバックアップを選択し、[次へ] をクリックします。
    デフォルトでは、互換性のあるバージョンを含むバックアップのみが表示されます。バックアップを日付で並べ替えたり、アプライアンスのバージョンでフィルタリングしたりできます。
  6. (オプション) バックアップからリストアする証明書を選択します。
    リストアされたアプライアンスでは、HTTP 証明書、PostgreSQL データベース、およびアプライアンス管理ユーザー インターフェイス エンドポイント証明書を再利用できます。
    注:

    VMware Cloud Director 10.4 以降の VMware Cloud Director サービスでは、HTTPS 通信とコンソール プロキシ通信に 1 つの証明書が使用されます。

  7. リストアされたプライマリ アプライアンスの転送共有のパスを入力します。
    リストアされたアプライアンスには、同じ NFS 共有を使用することも、新しい共有を入力することもできます。
  8. バリデータによって NFS 共有が確認されたら、[リストア] をクリックします。
  9. リストア操作が正常に完了したら、[閉じる] をクリックします。

次のタスク

  1. 信頼できない証明書がある場合は、証明書情報を検証し、必要な証明書を信頼していることを確認します。
  2. 元のクラスタ トポロジからスタンバイ セルとアプリケーション セルを再デプロイします。
  3. リストア前のフェイルオーバー モードが Automatic だった場合、それを再度 Automatic に設定するには、VMware Cloud Director アプライアンス API を使用する必要があります。
  4. リストア前に VMware Cloud Director アプライアンス FIPS モードがオンだった場合は、VMware Cloud Director アプライアンス API を使用して再設定する必要があります。

    セルの FIPS モードが自動的にリストアされます。