Linux 上の VMware Cloud Director でエラーが発生した場合や正常に動作していない場合は、ログ ファイルを調べて問題の原因を特定できます。

VMware グローバル サポートは、定期的に診断情報を要求してサポート リクエストを処理します。vmware-vcd-support スクリプトを使用して、ホスト ログ情報および VMware Cloud Director ログを収集できます。VMware Cloud Director の診断情報の収集の詳細については、https://kb.vmware.com/s/article/1026312 を参照してください。vmware-vcd-support スクリプトを実行すると、廃止または置き換えられたセルに関する情報が FAIL というステータスでログに含まれることがあります。『https://kb.vmware.com/s/article/71349』を参照してください。

ショートカットと Bash 環境変数

VMware Cloud Director 10.5 以降では、以下のショートカットを使用して Linux 上の VMware Cloud Director と Bash 環境変数のトラブルシューティングを実行し、頻繁に使用されるディレクトリ パスを簡素化できます。

表 1. 環境変数
環境変数 パス 説明
VCLOUD_DATA_TRANSFER ${VCLOUD_HOME}/data/transfer

{VCLOUD_HOME} は、VMware Cloud Director がインストールされているディレクトリです。

cd $VCLOUD_DATA_TRANSFER
アプライアンス クラスタの管理に使用するディレクトリ パス、およびアップロード、ダウンロード、外部で公開またはサブスクライブされたカタログ アイテムのための一時ストレージを提供するディレクトリ パス。
VCLOUD_ETC ${VCLOUD_HOME}/etc
cd $VCLOUD_ETC
すべての構成ファイルを含むディレクトリ パス。
VCLOUD_LOGS ${VCLOUD_HOME}/logs
cd $VCLOUD_LOGS
echo $VCLOUD_LOGS
ls -lrtah $VCLOUD_LOGS
pushd $VCLOUD_LOGS
VMware Cloud Director に関連するすべてのログ ファイルを含むディレクトリ パス
表 2. ショートカット
ショートカット 説明 用途
cmt
cell-management-tool
セル管理ツールをどこからでも実行できる簡素化されたコマンド
cell-management-tool --help
cmt --help
cell_pid
VMware Cloud Director セルのプロセス ID を表示します。プロセス ID を使用すると、セル内のプロセスを識別および管理できます。
cell_pid
cell_status
セルのステータスのサマリを出力します。
cell_status
thread_dump
スレッド ダンプを生成し、ダンプ パスを出力します。スレッド ダンプを使用すると、VMware Cloud Director インストールのスレッド アクティビティの詳細を確認し、デッドロック、同期、またはスレッドの問題を特定できます。
thread_dump
heap_dump
ヒープ ダンプを生成し、ダンプ パスを出力します。ヒープ ダンプを使用すると、現在メモリにあるオブジェクトの詳細を確認し、メモリ関連の問題を特定できます。
heap_dump --username administrator_username
heap_dump --username administrator_username --password administrator_password
generate_support_bundle
複数の分散セルからログ バンドルを生成します。
generate_support_bundle