プライマリ セルが適切に実行されていない場合、VMware Cloud Director データベースをリカバリするには、いずれかのスタンバイ セルが新しいプライマリ セルになる必要があり、また、新しいスタンバイをデプロイする必要があります。障害モードに応じて、VMware Cloud Director アプライアンスでスタンバイ セルが新しいプライマリとして自動的に昇格されるか、または手動で昇格する必要があります。
VMware Cloud Director アプライアンスのフェイルオーバー モードに応じて、プライマリ セルの障害からリカバリするための 2 つの異なるワークフローがあります。これらのワークフローを使用することで、新しいスタンバイをデプロイするときに、障害が発生したプライマリの IP アドレスとホスト名を再利用できます。
手動フェイルオーバー モードのリカバリ ワークフロー
プライマリ セルの状態が Not reachable
または Failed
で、2 つのスタンバイ セルの状態が Running
である場合、障害からリカバリするには、アプライアンス HTML5 ユーザー インターフェイスと VMware Cloud Director アプライアンス API を使用します。
クラスタ内のセルの状態を表示するには、VMware Cloud Director アプライアンス クラスタの健全性とフェイルオーバー モードの表示 を参照してください。
- 可能であれば、セル管理ツールを使用して VMware Cloud Director プロセスをシャットダウンします。障害が発生したプライマリ セルから次のコマンドを実行します。
/opt/vmware/vcloud-director/bin/cell-management-tool -u <sysadmin user> cell --shutdown
- 障害が発生したプライマリ仮想マシンをパワーオフします。
- スタンバイ セルを昇格させて新しいプライマリにします。
- 実行中のスタンバイ セルのアプライアンス管理ユーザー インターフェイスに root としてログインします (https://standby_ip_address:5480)。
- 新しいプライマリ セルにするスタンバイ セルの [ロール] 列で、[昇格] をクリックします。
管理ユーザー インターフェイスには、primary ロールを持つ 2 つのセルが表示されます。元のプライマリは failed ステータス、新しいプライマリは running ステータスとなっています。クラスタの健全性は Degraded です。
- 障害のあるプライマリ以外のセルからアプライアンス API Unregister メソッドを使用して、repmgr 高可用性クラスタから失敗したプライマリ アプライアンスを削除します。VMware Cloud Director アプライアンス API のドキュメントを参照してください。
- 障害のあるプライマリ アプライアンスを VMware Cloud Director サーバ グループから削除します。
- Service Provider Admin Portal に管理者としてログインします。
- プライマリの左側ナビゲーション パネルで [リソース] を選択し、画面上部のナビゲーション バーで [クラウド リソース] を選択します。
- セカンダリの左側ナビゲーション パネルで [クラウド セル] をクリックします。
- 無効なセルを選択し、[登録解除] をクリックします。
- 障害のあるプライマリの IP アドレスとホスト名を再利用する場合は、障害のあるプライマリ アプライアンスをパワーオフ状態のままにするか、vSphere Client を使用してこのアプライアンスを削除します。
- 新しいスタンバイ アプライアンスをデプロイします。vSphere Client を使用してアプライアンスをデプロイすることも、VMware OVF Tool を使用してアプライアンスをデプロイすることもできます。
新しいスタンバイをデプロイした後に、クラスタの健全性は 健全 になっている必要があります。
- リストア前に VMware Cloud Director アプライアンス FIPS モードがオンだった場合は、VMware Cloud Director アプライアンス API を使用して再設定する必要があります。
セルの FIPS モードが自動的にリストアされます。
自動フェイルオーバー モードのリカバリ ワークフロー
プライマリが Failed
状態の場合、VMware Cloud Director はスタンバイ セルを新しい実行中のプライマリとして自動的に昇格させます。ただし、実行中のスタンバイ セルが 1 つのみのため、クラスタは Degraded 状態になっています。HTML5 ユーザー インターフェイスと VMware Cloud Director アプライアンス API を使用して、この障害からリカバリできます。
クラスタ内のセルの状態を表示するには、VMware Cloud Director アプライアンス クラスタの健全性とフェイルオーバー モードの表示 を参照してください。
- 可能であれば、セル管理ツールを使用して VMware Cloud Director プロセスをシャットダウンします。障害が発生したプライマリ セルから次のコマンドを実行します。
/opt/vmware/vcloud-director/bin/cell-management-tool -u <sysadmin user> cell --shutdown
- 障害が発生したプライマリ仮想マシンをパワーオフします。
管理ユーザー インターフェイスには、primary ロールを持つ 2 つのセルが表示されます。元のプライマリは failed ステータス、新しいプライマリは running ステータスとなっています。クラスタの健全性は Degraded です。
- 障害のあるプライマリ以外のセルからアプライアンス API Unregister メソッドを使用して、repmgr 高可用性クラスタから失敗したプライマリ アプライアンスを削除します。VMware Cloud Director アプライアンス API のドキュメントを参照してください。
- 障害のあるプライマリ アプライアンスを VMware Cloud Director サーバ グループから削除します。
- Service Provider Admin Portal に管理者としてログインします。
- プライマリの左側ナビゲーション パネルで [リソース] を選択し、画面上部のナビゲーション バーで [クラウド リソース] を選択します。
- セカンダリの左側ナビゲーション パネルで [クラウド セル] をクリックします。
- 無効なセルを選択し、[登録解除] をクリックします。
- 障害のあるプライマリの IP アドレスとホスト名を再利用する場合は、障害のあるプライマリ アプライアンスをパワーオフするか、vSphere Client を使用してこのアプライアンスを削除します。
- 新しいスタンバイ アプライアンスをデプロイします。vSphere Client を使用してアプライアンスをデプロイすることも、VMware OVF Tool を使用してアプライアンスをデプロイすることもできます。新しいスタンバイをデプロイした後に、クラスタの健全性は 健全 になっている必要があります。
- 障害のあるプライマリ セル以外のセルから、アプライアンス API Failover メソッドを使用してクラスタ フェイルオーバー モードを
Automatic
にリセットします。VMware Cloud Director アプライアンス API のドキュメントを参照してください。 - リストア前に VMware Cloud Director アプライアンス FIPS モードがオンだった場合は、VMware Cloud Director アプライアンス API を使用して再設定する必要があります。
セルの FIPS モードが自動的にリストアされます。