VMware Cloud Director では、プロバイダ VDC Kubernetes ポリシーを使用して、組織 VDC Kubernetes ポリシーを追加できます。テナントは組織 VDC Kubernetes ポリシーを使用して、Tanzu Kubernetes クラスタを作成できます。

プロバイダ VDC Kubernetes ポリシーを組織 VDC に追加または公開する場合は、そのポリシーをテナントが使用できるようにします。テナントは、利用可能な組織 VDC Kubernetes ポリシーを使用して、Tanzu Kubernetes クラスタを作成するときに Kubernetes キャパシティを利用できます。Kubernetes ポリシーによって、配置、インフラストラクチャの品質、パーシステント ボリュームのストレージ クラスがカプセル化されます。Kubernetes ポリシーには、コンピューティングに関するさまざまな制限を設定できます。

1 つの組織 VDC に複数の組織 VDC Kubernetes ポリシーを追加できます。1 つのプロバイダ VDC Kubernetes ポリシーを使用して、複数の組織 VDC Kubernetes ポリシーを作成できます。組織 VDC Kubernetes ポリシーは、サービス品質のインジケータとして使用できます。たとえば、保証型マシン クラスと高速ストレージ クラスを選択できるゴールド Kubernetes ポリシー、またはベスト エフォート型マシン クラスと低速ストレージ クラスを選択できるシルバー Kubernetes ポリシーを公開できます。

前提条件

  • 環境内に 1 つ以上の Flex 組織 VDC があることを確認します。VMware Cloud Director での組織仮想データセンターの作成を参照してください。
  • 環境内に、スーパーバイザー クラスタによってバッキングされているプロバイダ VDC が 1 つ以上あることを確認します。スーパーバイザー クラスタによってバッキングされているプロバイダ VDC は、[プロバイダ VDC] タブに Kubernetes アイコン付きで表示されます。VMware Cloud DirectorvSphere with Tanzu の詳細については、VMware Cloud Director での Kubernetes の使用を参照してください。
  • Tanzu Kubernetes クラスタの仮想マシン クラス タイプについて理解しておきます。vSphere ドキュメントの『vSphere with Kubernetes の構成および管理』ガイドを参照してください。

手順

  1. プライマリの左側ナビゲーション パネルで [リソース] を選択し、画面上部のナビゲーション バーで [クラウド リソース] を選択します。
  2. 左側のパネルで [組織 VDC] を選択し、Flex 組織 VDC の名前をクリックします。
  3. [ポリシー] で [Kubernetes] を選択し、[追加] をクリックします。
    [組織 VDC に公開] ウィザードが表示されます。
  4. テナントに表示される、組織 VDC Kubernetes ポリシーの名前と説明を入力し、[次へ] をクリックします。
  5. 使用するプロバイダ VDC Kubernetes ポリシーを選択して、[次へ] をクリックします。
  6. このポリシーで作成された Tanzu Kubernetes クラスタの CPU およびメモリの制限を選択します。
    上限は、組織 VDC の CPU とメモリの割り当てによって異なります。ポリシーを追加する場合、選択した制限はテナントの最大値として機能します。
  7. このポリシーで作成された Tanzu Kubernetes クラスタ ノードの CPU とメモリを予約するかどうかを選択して、[次へ] をクリックします。
    クラス タイプごとに、保証型とベスト エフォート型の 2 つのエディションがあります。保証型クラス エディションでは構成済みリソースが完全に予約されますが、ベスト エフォート型エディションではリソースのオーバーコミットが許可されます。選択内容に応じて、ウィザードの次のページで、仮想マシンのクラス タイプを、保証型エディションまたはベスト エフォート型エディションの中から選択できます。
    • CPU とメモリを完全に予約する保証型エディションの仮想マシンクラス タイプを指定するには、[はい] を選択します。
    • CPU とメモリが予約されていないベスト エフォート型エディションの仮想マシン クラス タイプを指定するには、[いいえ] を選択します。
  8. ウィザードの [マシン クラス] 画面で、このポリシーで使用可能な仮想マシン クラス タイプを 1 つ以上選択します。
    組織 VDC へのポリシーの追加の際にテナントで使用可能なクラス タイプは、ここで選択したマシン クラスに限定されます。
  9. 1 つ以上のストレージ ポリシーを選択します。
  10. 選択内容を確認し、[公開] をクリックします。

結果

公開されたポリシーの情報が、Kubernetes ポリシーのリストに表示されます。公開されたポリシーによって、スーパーバイザー クラスタ上に、指定されたリソース制限を持つスーパーバイザー ネームスペースが作成されます。

テナントは、Kubernetes ポリシーを使用して、Tanzu Kubernetes クラスタを作成できます。VMware Cloud Director は、作成された各 Tanzu Kubernetes を、同じスーパーバイザー ネームスペース内のこの Kubernetes ポリシーの下に配置します。ポリシーのリソース制限が、スーパーバイザー ネームスペースのリソース制限になります。スーパーバイザー ネームスペースの、テナントで作成されたすべての Tanzu Kubernetes クラスタは、これらの制限内のリソースについて競合します。

次のタスク

VMware Cloud Director での組織のリソース使用に対する割り当て容量の管理