[IP アドレス空間] を使用して、IP アドレス割り当てに関する要求を管理できます。[IP アドレス空間] を使用すると、組織と組織 VDC 間で重複する IP アドレスを使用できなくなるため、パブリック IP アドレスとプライベート IP アドレスの割り当てを構造化された方法で実行できます。

IP アドレス空間は、定義された重複しない IP アドレス範囲と小さな CIDR ブロックのセットで構成されています。これらのブロックは予約され、IP アドレス空間のライフ サイクルを使用する状況で使用されます。IP アドレス空間には、IPv4 または IPv6 のいずれかを指定できますが、両方を指定することはできません。

すべての IP アドレス空間には、内部範囲と外部範囲があります。IP アドレス空間の内部範囲は、すべての範囲とブロックが含まれている IP アドレスの範囲を正確に定義する CIDR 表記のリストです。外部範囲は、IP アドレス空間がアクセスできる IP アドレスのすべての範囲(インターネットや WAN など)を定義します。内部範囲と外部範囲は、デフォルトの NAT ルールと BGP プリフィックスを定義するために使用されます。

プライベート IP アドレス空間を作成した後、ネットワークの IP プリフィックスとネットワーク サービス用のフローティング IP アドレスを割り当てることができます。

サブプロバイダ管理者は、組織内の IP アドレス空間に関する全般情報を表示し、プライベート IP アドレス空間を管理できます。

IP アドレス空間には次の 3 つのタイプがあります。

パブリック IP アドレス空間
パブリック IP アドレス空間は複数の組織によって使用され、割り当てベースのシステムを介して サービス プロバイダによって制御されます。
共有 IP アドレス空間
テナント領域で必要なサービスおよび管理ネットワーク用の IP アドレス空間です。
プライベート IP アドレス空間

プライベート IP アドレス空間は単一テナント専用です。プライベート IP アドレス空間は、空間を作成するときに指定された 1 つの組織のみが使用します。この組織の IP アドレスの使用量は無制限です。

VMware Cloud Director での IP アドレス空間の編集

VMware Cloud Director Tenant Portalを使用して、既存の IP アドレス空間の名前、説明、範囲、IP アドレス範囲、IP プリフィックスを変更できます。

前提条件

  • サブプロバイダ組織に、システム管理者サブプロバイダ管理者、または同等の権限セットを持つロールとしてログインしていることを確認します。

  • 編集するプライベート IP アドレス空間のオーナーが自分であることを確認します。

手順

  1. プライマリの左側ナビゲーション パネルで [ネットワーク] を選択し、画面上部のナビゲーション バーで [IP アドレス空間] を選択します。
  2. 編集する IP アドレス空間をクリックします。
  3. [全般] の下で、[編集] をクリックします。
  4. IP アドレス空間の名前または説明を編集します。
  5. IP アドレス空間のサービス範囲を編集します。
    1. [サービス範囲] タブをクリックします。
    2. IP アドレス空間の内部範囲に最大 5 つの IP アドレスを追加します。
    3. IP アドレス空間の外部範囲を追加します。
  6. IP アドレス空間の IP アドレス範囲を編集します。
    1. [IP アドレス範囲] タブをクリックします。
    2. IP アドレス空間の内部範囲に一致する最大 5 つの IP アドレス範囲を追加します。
  7. IP アドレス空間の IP プリフィックスを編集します。
    1. [IP プリフィックス] タブをクリックします。
    2. IP アドレス空間の IP プリフィックスを編集します。
  8. [保存] をクリックします。

VMware Cloud Director Tenant Portalでのフローティング IP アドレスの割り当て

サブプロバイダ管理者は、テナント組織が使用できるフローティング IP アドレスを割り当てることができます。

前提条件

  • サブプロバイダ組織に、システム管理者サブプロバイダ管理者、または同等の権限セットを持つロールとしてログインしていることを確認します。

  • 編集するプライベート IP アドレス空間のオーナーが自分であることを確認します。

手順

  1. プライマリの左側ナビゲーション パネルで [ネットワーク] を選択し、画面上部のナビゲーション バーで [IP アドレス空間] を選択します。
  2. IP アドレス空間の名前をクリックします。
  3. [割り当て] で、[フローティング IP アドレス] をクリックします。
  4. [割り当て] をクリックします。
  5. IP アドレスの数を入力し、[割り当て] をクリックします。

VMware Cloud Director Tenant Portalでの IP プリフィックスの割り当て

サブプロバイダ管理者は、テナント組織が使用できる IP プリフィックスを割り当てることができます。

前提条件

  • サブプロバイダ組織に、システム管理者サブプロバイダ管理者、または同等の権限セットを持つロールとしてログインしていることを確認します。

  • 編集するプライベート IP アドレス空間のオーナーが自分であることを確認します。

手順

  1. プライマリの左側ナビゲーション パネルで [ネットワーク] を選択し、画面上部のナビゲーション バーで [IP アドレス空間] を選択します。
  2. IP アドレス空間の名前をクリックします。
  3. [割り当て] で、[IP プリフィックス]をクリックします。
  4. [割り当て] をクリックします。
  5. プリフィックス サイズを選択します。
  6. プリフィックスの数を入力し、[割り当て] をクリックします。

VMware Cloud Director での IP アドレス空間のネットワーク トポロジの構成

VMware Cloud Director Tenant Portalを使用して環境内の IP アドレス空間のネットワーク トポロジを構成することにより、環境内で North-South トラフィックを有効にすることができます。

前提条件

  • サブプロバイダ組織に、システム管理者サブプロバイダ管理者、または同等の権限セットを持つロールとしてログインしていることを確認します。

  • 編集するプライベート IP アドレス空間のオーナーが自分であることを確認します。

手順

  1. プライマリの左側ナビゲーション パネルで [ネットワーク] を選択し、画面上部のナビゲーション バーで [IP アドレス空間] を選択します。
  2. IP アドレス空間の名前をクリックし、[構成] で [ネットワーク トポロジ] をクリックします。
  3. [編集] をクリックします。
  4. この IP アドレス空間に関連付けられている経路指定されたネットワークを Edge Gateway からプロバイダ ゲートウェイにアドバタイズする必要がある場合は、[ルート アドバタイズを許可] チェック ボックスを選択します。
  5. デフォルトの自動構成ルールを構成します。
    デフォルトの NAT ルールを自動生成するには、この IP アドレス空間の内部範囲と外部範囲の両方を構成する必要があります。
    1. チェック ボックスを選択して、デフォルトの SNAT ルールの作成を有効にします。
    2. チェック ボックスを選択して、デフォルトの NO SNAT ルールの作成を有効にします。
    3. チェック ボックスを選択して、各デフォルト NAT ルールに一致するファイアウォール ルールの作成を有効にします。
  6. [保存] をクリックします。