現在、以前のバージョンの vCloud Director 環境で外部 Microsoft SQL データベースを使用している場合は、vCloud Director 9.7 アプライアンス環境で構成される新しい vCloud Director 環境に移行できます。現在の vCloud Director 環境は、Linux 上の vCloud Director インストール環境または vCloud Director アプライアンス環境から構成することができます。新しい vCloud Director 環境では、高可用性モードのアプライアンス組み込み PostgreSQL データベースを使用できます。

移行ワークフローには、4 つの主要なステージがあります。
  • vCloud Director 9.7 アプライアンスのインスタンスを 1 つ以上展開して、新しい vCloud Director サーバ グループを作成する
  • 既存の vCloud Director 環境をアップグレードする
  • 外部データベースを組み込みデータベースに移行する
  • 共有転送サービスのデータおよび証明書データをコピーする

手順

  1. 現在の vCloud Director 環境をバージョン 9.7 にアップグレードし、移行元のデータベース スキーマをアップグレードします。

    vCloud Director のアップグレードと vCloud Director アプライアンスへのパッチの適用を参照してください。

  2. 移行元の vCloud Director の再起動に成功したことを確認します。
  3. 新しい vCloud Director 環境で既存の環境の IP アドレスを使用する場合は、既存のセルの IP アドレスを一時的な IP アドレスに変更します。
  4. 新しい vCloud Director 環境で既存の環境の NFS サーバを使用する場合は、この NFS サーバ上に、新しい共有 NFS マウントポイントとしてディレクトリを新規作成し、エクスポートします。

    古い NFS のユーザー ID およびグループ ID (UID/GID) は新しい NFS のユーザー ID およびグループ ID と一致しない可能性があるため、既存のマウントポイントを再利用することはできません。

  5. vCloud Director 9.7 アプライアンスのインスタンスを 1 つ以上デプロイして、新しいサーバ グループを作成します。
    • データベースの高可用性機能を使用する場合は、1 つのプライマリ セルと 2 つのスタンバイ セルをデプロイし、必要に応じて 1 つ以上の vCD アプリケーション セルをデプロイします。
    • 既存のセルの IP アドレスを一時的な IP アドレスに変更した場合は、新しいセルに元の IP アドレスを使用できます。
    • 既存の NFS サーバに新しいパスをエクスポートした場合は、新しい環境で新しい共有マウントポイントを使用できます。

    vCloud Director アプライアンスのデプロイを参照してください。

  6. 既存の各セルおよび新しく展開された各セルでコマンドを実行して、vCloud Director サービスを停止します。
    /opt/vmware/vcloud-director/bin/cell-management-tool -u <admin username> cell –-shutdown
  7. 移行元にする既存セルを 1 つ選択します。

    移行元は、新しくデプロイされたプライマリ セルの eth1 ネットワーク IP アドレスにアクセスできる必要があります。

  8. 新しいプライマリ セルで、移行元から組み込みデータベースへのアクセスを有効にします。

    vCloud Director データベースへの外部アクセスの設定を参照してください。

  9. 移行元でセル管理ツールを実行し、新しいプライマリ セルに組み込まれているデータベースに外部データベースを移行します。

    組み込みデータベースは、アプライアンスの eth1 ネットワーク IP アドレスを使用します。

    /opt/vmware/vcloud-director/bin/cell-management-tool dbmigrate -dbhost eth1_IP_new_primary \
    -dbport 5432 -dbuser vcloud -dbname vcloud -dbpassword database_password_new_primary

    セル管理ツールの使用については、 vCloud Director 管理者ガイドを参照してください。

  10. 新しくデプロイされた各セルで、構成データのバックアップと置き換えを行い、vCloud Director サービスを再構成して開始します。
    1. プロパティと証明書ファイルをバックアップし、これらのファイルを移行元からコピーして置き換えます。
      global.propertiesresponses.propertiescertificates、および proxycertificates ファイルは /opt/vmware/vcloud-director/etc/ にあります。
      重要: vCloud Director バージョン 9.7.0.1 以降に移行する場合は、他のファイルとともに、移行元から truststore ファイルのバックアップ、コピー、および置き換えも行う必要があります。
    2. /opt/vmware/vcloud-director/certificates.ks にあるキーストア ファイルをバックアップします。

      移行元からキーストア ファイルをコピーして置き換えないようにしてください。

    3. 以下のコマンドを実行して、vCloud Director サービスを再構成します。
      /opt/vmware/vcloud-director/bin/configure --unattended-installation --database-type postgres --database-user vcloud \
      --database-password db_password_new_primary --database-host eth1_ip_new_primary --database-port 5432 \
      --database-name vcloud --database-ssl true --uuid --keystore /opt/vmware/vcloud-director/certificates.ks \
      --keystore-password root_password_new_primary --primary-ip appliance_eth0_ip \
      --console-proxy-ip appliance_eth0_ip --console-proxy-port-https 8443 
      各値は次のとおりです。
      • --keystore-password の値は、このアプライアンスの初期 root パスワードと一致します。
      • --database-password の値は、アプライアンスのデプロイ時に設定したデータベースのパスワードと一致します。
      • --database-host の値は、プライマリ アプライアンスの eth1 ネットワーク IP アドレスと一致します。
      • --keystore の値は、手順 10.b でバックアップした certificates.ks ファイルのパスです。
      • --primary-ip の値は、アプライアンスの eth0 ネットワーク IP アドレスと一致します。
      • --console-proxy-ip の値は、アプライアンスの eth0 ネットワーク IP アドレスと一致します。

      トラブルシューティングの詳細については、vCloud Director アプライアンスに移行またはリストアすると vCloud Director サービスの再構成に失敗するを参照してください。

    4. 以下のコマンドを実行して、vCloud Director サービスを開始します。
      service vmware-vcd start

      セルの起動の進行状況は /opt/vmware/vcloud-director/logs/cell.log で監視できます。

  11. 新しいサーバ グループのすべてのセルの起動プロセスが終了したら、vCloud Director 環境が正常に移行したことを確認します。
    1. 新しいサーバ グループ https://et0_IP_new_cell/cloud 内の任意のセルの eth0 ネットワーク IP アドレスを使用して、vCloud Director Web Console を開きます。
    2. 既存のシステム管理者の認証情報を使用して、vCloud Director Web Console にログインします。
    3. 新しい環境で vSphere およびクラウド リソースが使用可能であることを検証します。
  12. vCloud Director が正常に移行したことを確認したら、vCloud Director Web Console を使用して、古い vCloud Director 環境に属する切断されたセルを削除します。
    1. [管理および監視] タブで、[クラウド セル] をクリックします。
    2. セル名を右クリックし、[削除] を選択します。

vCloud Director アプライアンスを展開して、移行済み環境のサーバ グループにメンバーを追加することができます。

次の操作

移行された新しい vCloud Director アプライアンス環境では、自己署名証明書が使用されます。古い環境内の適切に署名された証明書を使用するには、新しい環境の各セルで次の手順を実行します。

  1. 古いセルから /opt/vmware/vcloud-director/data/transfer/certificates.ks にキーストア ファイルをコピーして置き換えます。
  2. セル管理ツール コマンドを実行して、証明書を置き換えます。

    vcloud.vcloud がこのファイルの所有者であることを確認してください。

    /opt/vmware/vcloud-director/bin/cell-management-tool certificates -j -p --keystore /opt/vmware/vcloud-director/data/transfer/certificates.ks \
    --keystore-password ks_password_old_vCD
  3. vCloud Director サービスを再起動します。
    service vmware-vcd restart
    

このサーバ グループに新しいメンバーを追加すると、これらの適切に署名された証明書を使用して新しいアプライアンス セルがデプロイされます。