VMware Cloud Foundation でディザスタ リカバリを実装する前に、導入とネットワークのための特定の前提条件が環境でサポートされている必要があります。

ディザスタ リカバリは vRealize Automation および vRealize Operations Manager 分析クラスタに実装します。Cloud Foundation のワークロード ドメイン内のワークロードを保護するためのガイダンスを適用できます。両方のシナリオ(管理スタックのディザスタ リカバリとワークロードのディザスタ リカバリ)が検証され、次の前提条件が必要になります。

ディザスタ リカバリに関する考慮事項

ディザスタ リカバリの準備を行うときには、2 つの Cloud Foundation インスタンスのどちらが保護サイトとして機能し、どちらがリカバリ サイトとして機能するかを決定する必要があります。

保護サイトは、ビジネス クリティカルな SDDC サービスをホストします。Cloud Foundation のコンテキストでは、保護サイトには、vRealize Operations Manager と vRealize Automation を含む vRealize 製品、および災害時に有効となるフェイルオーバー機能を備えたテナント ワークロードが含まれています。

リカバリ サイトとは、(後者のフェイルオーバーが構成されている場合に)これらの vRealize アプリケーションとテナント ワークロードが災害時に移行およびホストされる代替の場所です。

このガイドでは、保護サイトをリージョン A と呼び、リカバリ サイトをリージョン B と呼びます。

ディザスタ リカバリの前提条件

ディザスタ リカバリを実装する前に、環境が次の前提条件を満たしていることを確認します。

  • リージョンごとに、Site Recovery Manager を展開する Windows 仮想マシンと環境設定を指定します。
    属性 Site Recovery Manager
    ゲスト OS Windows Server 2012 R2 (64 ビット)
    クラスタ vRack-Cluster
    データストア vsanDatastore
    CPU の数 2
    メモリ (GB) 4
    ディスク容量 (GB) 40
    SCSI コントローラ LSI Logic SAS
    仮想マシン ネットワーク アダプタ VMXNET3
    仮想マシン ネットワーク vRack-DPortGroup-Mgmt
    Active Directory ドメイン Cloud Foundation インスタンスのサブドメイン
    サービス アカウント Windows 管理者
    VMware Tools 最新バージョン

    Site Recovery Manager 6.5.1 インストーラを両方の仮想マシンにダウンロードします。

  • リージョンごとに、vSphere Replication 仮想アプライアンスを展開するための環境設定を指定します。
    属性 Site Recovery Manager
    クラスタ vRack-Cluster
    データストア vsanDatastore
    CPU の数 2
    メモリ (GB) 4
    ディスク容量 (GB) 18
    SCSI コントローラ LSI Logic SAS
    仮想マシン ネットワーク アダプタ VMXNET3
    仮想マシン ネットワーク vRack-DPortGroup-Mgmt

    vSphere Replication 6.5.1 の .iso イメージをダウンロードし、vSphere Web Client へのアクセスに使用するマシンにマウントします。

  • Site Recovery Manager のライセンスを取得します。

Cloud Foundation の前提条件

  • VMware Cloud Foundation がバージョン 2.3.1 以降であることを確認します。
  • Cross-vCenter NSX オブジェクトの使用をカバーする Cloud Foundation ライセンスを取得していることを確認します。
  • Cloud Foundation を展開または 2.3.1 にアップグレードした後 vRealize Automation および vRealize Operations Manager を展開します。vRealize Automation と vRealize Operations Manager は、リージョン A に展開されます。
  • NSX 論理スイッチのすべての仮想マシンを VLAN でバッキングされた分散ポート グループに一時的に移行して接続を維持し、論理スイッチから仮想マシンを切断します。NSX が Cross-vCenter Server の操作用に構成された後、これらの仮想マシンを論理スイッチに再接続できます。

ネットワークの前提条件

  • リージョンは互いに接続されている必要があり、接続ではリージョン間のジャンボ フレームとレイヤー 3 のルーティングをサポートする必要があります。
  • VXLAN と vSphere Replication トラフィックを伝達するすべてのアップリンク、ポート チャネル、および VLAN は、ジャンボ フレームをサポートするように構成する必要があります。
  • リージョン間でサポートされる最大遅延は 150 ミリ秒である必要があります。
  • 複製トラフィックに十分な帯域幅が使用可能である必要があります。ワークロードに必要な帯域幅を決定するには、VMware ナレッジベースの記事 KB2037268 を参照してください。
  • BGP が両方のリージョンのレイヤー 3 デバイスで使用できるようにライセンス付与されている必要があります。
  • Nexus スイッチは、仮想ポート チャネルでルーティング プロトコルの隣接をサポートする Nexus OS リリースにアップデートする必要があります。最低限必要な Nexus OS リリースおよび必要な追加設定については、https://www.cisco.com/c/en/us/support/docs/ip/ip-routing/118997-technote-nexus-00.html を参照してください。