LCM は VMware デポをポーリングしてアップデート バンドルにアクセスします。VMware Cloud Foundation システムがインターネットに接続していない場合は、バンドル転送ユーティリティを使用して、ローカル コンピュータのデポからバンドルを手動でダウンロードし、SDDC Manager にアップロードできます。ユーティリティは、SDDC Manager 仮想マシン で生成されたマーカー ファイルに基づき、環境内の現在のソフトウェア バージョンに適用可能なバンドルを特定します。

前提条件

Java 8 以降がインストールされ、バンドルをダウンロードするためにインターネットに接続できる Windows または Linux コンピュータ。

手順

  1. SSH を用い、展開パラメータ シートで指定したユーザー名 vcf とパスワードを使用して SDDC Manager 仮想マシンにログインします。
  2. /opt/vmware/vcf/lcm/lcm-tools/bin ディレクトリに移動します。
  3. 次のコマンドを実行して、マーカー ファイルを生成します。
    ./lcm-bundle-transfer-util --generateMarker

    マーカー ファイル (markerFile) は、SDDC Manager で実行している現在のソフトウェア バージョンに関する情報を含む JSON ファイルです。また、このファイルが生成される前にダウンロードされたバンドルのバンドル ID も含まれています。markerFile.md5 には、markerFile のチェックサムが含まれています。

    出力には、マーカー ファイルが生成されるディレクトリが含まれています。

  4. /opt/vmware/vcf/lcm/lcm-tools/bin ディレクトリ、および markerFilemarkerFile.md5 ファイルを、手順 3 の出力に表示される場所からインターネットにアクセスできるコンピュータにコピーします。
    /opt/vmware/vcf/lcm/lcm-tools/bin ディレクトリには、次の手順に必要なバンドル転送ユーティリティが含まれています。
  5. VxRail SKU については、NSX または vCenter Server バンドルをダウンロードするときに、withCompatibilitySets の追加の引数を指定して、バンドルとともに互換性セットをダウンロードできるようにします。インターネットにアクセスできるコンピュータで、次のコマンドを実行します。
    ./lcm-bundle-transfer-util -download "withCompatibilitySets"
    			 -outputDirectory ${absolute-path-output-dir}
    			 -depotUser ${depotUser} 
    			 -markerFile ${absolute-path-markerFile}
    			 -markerMd5File ${absolute-path-markerFile.md5}
    説明:
    absolute-path-output-dir バンドル ファイルをダウンロードするディレクトリへのパス。このディレクトリ フォルダには 777 権限が必要です。

    ダウンロード先のディレクトリを指定しない場合、バンドルは 777 権限を持つデフォルトのディレクトリにダウンロードされます。

    depotUser myVMware デポのユーザー名。デポのユーザー パスワードを入力するように求められます。パスワードに特殊文字が含まれている場合は、単一引用符でパスワードを指定します。
    markerFile 上記の手順で生成されたマーカー ファイルの絶対パス。

    マーカー ファイルのパスを指定しない場合は、デポのすべてのアップデート バンドルがダウンロードされます。

    markerMd5File 上記の手順で生成されたマーカー MD5 チェックサム ファイルの絶対パス。

    このユーティリティは、マーカー ファイルのソフトウェア バージョンと、デポで使用可能なアップデート バンドルに基づいて、ダウンロード先のディレクトリに差分ファイル (deltaFileDownloaded) を生成します。差分ファイルで特定された適用可能なバンドルがダウンロードされます。各バンドルのダウンロードの進行状況が表示されます。

  6. VxRail バンドルをダウンロードするときに、追加の引数 downloadPartnerBundle を指定します。
    ./lcm-bundle-transfer-util -download "downloadPartnerBundle"
    			 -outputDirectory ${absolute-path-output-dir}
    			 -depotUser ${vmwaredepotUser} 
        -depotUserPassword ${vmwareDepotPassword}
        -pdu ${emcdepotuser}:${emcdepotpassword}
    			 -markerFile ${absolute-path-markerFile}
    			 -markerMd5File ${absolute-path-markerFile.md5}
  7. ダウンロードした softwareCompatibilitySets.json/nfs/vmware/vcf/nfs-mount/bundle/depot/local/softwareCompatibilitySets.json にコピーします。
  8. アップデート バンドル ディレクトリを外部コンピュータから SDDC Manager 仮想マシン にコピーします。
    例:
    scp -pr /Work/UpdateBundle vcf@SDDC_IP:/home/vcf/vCF372to38Bundle"
    
  9. SDDC Manager 仮想マシン で、アップロードされたバンドルの所有権と権限を変更します。
    chown vcf_lcm:vcf -R /opt/vmware/vcf/vCF372to38Bundle
    chmod -R 0777 /opt/vmware/vcf/vCF372to38Bundle
  10. SDDC Manager 仮想マシン で、バンドル ファイルを内部 LCM リポジトリにアップロードします。
    cd /opt/vmware/vcf/lcm/lcm-tools/bin
    ./lcm-bundle-transfer-util -upload "withCompatibilitySets" -bundleDirectory 
    ${absolute-path-output-dir}

    ここで、absolute-path-output-dir はバンドル ファイルがアップロードされたディレクトリで、上記の手順の /opt/vmware/vcf/vCF372to38Bundle になります。

    ユーティリティは、deltaFileDownloaded ファイルで指定されたバンドルをアップロードします。コンソールには、各バンドルのアップロード ステータスが表示されます。

  11. VxRail バンドルについては、次の手順を実行します。
    1. パートナー バンドルを /nfs/vmware/vcf/nfs-mount/bundle/depot/local/bundles にコピーします。
    2. partnerBundleMetadata.json/nfs/vmware/vcf/nfs-mount/bundle/depot/local/partnerBundleMetadata.json にコピーします。
    3. softwareCompatibilitySets.json/nfs/vmware/vcf/nfs-mount/bundle/depot/local/softwareCompatibilitySets.json にコピーします。
    4. SDDC Manager 仮想マシン で、バンドル ファイルを内部 LCM リポジトリにアップロードします。
      cd /opt/vmware/vcf/lcm/lcm-tools/bin
      ./lcm-bundle-transfer-util -upload "uploadPartnerBundle" -bundleDirectory 
      ${absolute-path-output-dir}