VMware Cloud Builder アプライアンス で Supportability and Serviceability (SoS) ユーティリティを実行して、サポート バンドルを生成できます。これは、失敗した VMware Cloud Foundation のブリングアップのデバッグに役立ちます。

注:

正常にブリングアップした後は、SDDC Manager 仮想マシン でのみ SoS ユーティリティを実行する必要があります。『VMware Cloud Foundation 運用および管理ガイド』のSupportability and Serviceability (SoS) Tool を参照してください。

SoS ユーティリティはデバッグ ツールではありませんが、失敗した展開のデバッグを容易にする健全性チェック操作を提供します。

VMware Cloud Builder で SoS ユーティリティを実行するには、admin 管理アカウントを使用して VMware Cloud Builder アプライアンス に SSH 接続してから、su と入力して root ユーザーに切り替え、/opt/vmware/sddc-support ディレクトリに移動し、./sos の後に目的の操作で必要なオプションを入力します。

./sos --option-1 --option-2 ... --option-n

SoS ユーティリティのヘルプ オプション

これらのオプションを使用して、SoS ツール自体に関する情報を表示します。

オプション 説明

--help

-h

使用可能な SoS ツール オプションのサマリを提供します。

--version

-v

SoS ツールのバージョン番号を提供します。

SoS ユーティリティの一般オプション

これらは、SoS ユーティリティの一般オプションです。

オプション 説明
--configure-sftp ログの SFTP を構成します。
--debug-mode SoS ツールをデバッグ モードで実行します。
--force
導入後に VMware Cloud Builder アプライアンスから SoS 操作を実行できるようにします。
注: ほとんどの場合、このオプションを使用することはお勧めしません。ブリングアップが完了すると、 SDDC Manager 仮想マシン から直接 SoS ユーティリティを実行できます。
--history 直近に実行された 20 件の SoS 操作を表示します。
--log-dir LOGDIR ログを保存するディレクトリを指定します。
--log-folder LOGFOLDER ログ ディレクトリの名前を指定します。
--setup-json SETUP_JSON

ログ収集用のカスタム setup-json ファイル。

SoS は、実行されている環境に基づいて自動的にインベントリを作成します。事前定義されたコンポーネント セットのログを収集する場合は、setup.json ファイルを作成し、そのファイルを入力として SoS に渡すことができます。サンプルの JSON ファイルを VMware Cloud Builder/opt/vmware/sddc-support/ ディレクトリで入手できます。
--skip-known-host-check ホストの SSL サムプリントについて指定されているチェックを既知のホストでスキップします。
--zip 出力用の圧縮された tar ファイルを作成します。

SoS ユーティリティのログ ファイルのオプション

オプション 説明
--api-logs

API からの出力を収集します。

--cloud-builder-logs Cloud Foundation Builder のログを収集します。
--esx-logs

ESXi ホストからのみログを収集します。

ログは、環境で使用可能な各 ESXi ホストから収集されます。

--no-clean-old-logs

このオプションを使用して、前回の収集実行時の出力が削除されないようにします。

デフォルトでは、出力がディレクトリに書き込まれる前に、存在している可能性のある前回の実行時の出力ファイルが削除されます。古い出力ファイルを保持する場合は、このオプションを指定します。

--no-health-check

ログ収集の一部として実行された健全性チェックをスキップします。

--nsx-logs

NSX Manager インスタンスからのみログを収集します。

--rvc-logs

Ruby vSphere Console (RVC) からのみログを収集します。RVC は ESXi および vCenter Server のインターフェイスです。

注: Bash シェルが vCenter Server で有効になっていない場合、RVC ログ収集はスキップされます。
注: デフォルトでは、RVC ログは ./sos ログ収集では収集されません。
--sddc-manager-logs

SDDC Manager からのみログを収集します。

--test

ファイルを検証してテスト ログを収集します。

--vc-logs

vCenter Server インスタンスからのみログを収集します。

ログは、環境内の各 vCenter Server から収集されます。

--vm-screenshots すべての仮想マシンからスクリーンショットを収集します。

SoS ユーティリティの JSON ジェネレータ オプション

SoS ユーティリティ内の JSON ジェネレータ オプションは、完成した展開パラメータ ワークブックから JSON ファイルの作成を実行する方法を提供します。JSON ジェネレータを実行するには、少なくとも、次の構文を使用して展開パラメータ ワークブックへのパスとデザイン タイプを指定する必要があります。
./sos --jsongenerator --jsongenerator-input JSONGENERATORINPUT --jsongenerator JSONGENERATORDESIGN
オプション 説明
--jsongenerator JSON ジェネレータ ユーティリティを起動します。
--jsongenerator-input JSONGENERATORINPUT JSON ジェネレータ ユーティリティで使用する入力ファイルへのパスを指定します。例:/tmp/vcf-ems-deployment-parameter.xlsx
--jsongenerator-design JSONGENERATORDESIGN VMware Cloud Foundationvcf-public-ems を使用します。
--jsongenerator-supress ディレクトリを強制的にクリーンアップするための確認を抑制します。(オプション)
--jsongenerator-logs JSONGENERATORLOGS ログに使用するディレクトリを設定します。(オプション)

SoS ユーティリティのプラットフォーム監査オプション

プラットフォーム監査オプションは、コマンド ラインから検証タスクを実行する方法を提供し、個々のタスクまたは一括ですべてのタスクを検証する柔軟性があります。個々のタスクを検証すると、タスクが成功するまで繰り返し検証できるので、トラブルシューティング プロセスを迅速化できます。

プラットフォーム監査を実行するには、少なくとも、JSON 入力ファイルへのパスを指定する必要があります。
./sos --platformaudit --platformaudit-input FILE
注: SoS ユーティリティのプラットフォーム監査機能は廃止され、 VMware Cloud Foundation の次のリリースで削除される予定です。すべての機能が新しいブリングアップ検証サービスに移植されました。 VMware Cloud Builder 管理インターフェイスを介して検証を開始すると、ブリングアップ検証サービスが検証タスクを実行します。すべてのログは、 vcf-bringup.log ファイルと vcf-debug-bringup.log ファイルに送られます。このリリースでは SoS ユーティリティのプラットフォーム監査オプションを使用できますが、この方法には、ブリングアップ検証サービスを通じて利用できる検証タスクの機能強化が含まれていない場合があります。
オプション 説明
--platformaudit

プラットフォーム監査操作を起動します。

--platformaudit-dependency

依存関係を持つ監査テストを実行します。

--platformaudit-input FILE

プラットフォーム監査ユーティリティで使用する JSON 入力ファイルへのパスを指定します。

--platformaudit-stop

実行中のすべてのプラットフォーム監査プロセスを終了します。

--platformaudit-modules MODULE1,MODULE2,MODULE3

実行する特定の監査テストを指定します。複数のテストを指定する場合は、モジュールをカンマで区切ります。

--platformaudit-output OUTPUT

指定したファイルに出力を保存します。

--platformaudit-reason

失敗したテストまたはスキップされたテストの原因を出力します。

--platformaudit-tree

使用可能な監査テストのリストを表示します。

SoS ユーティリティの健全性チェック オプション

SoS ユーティリティを使用して、接続、コンピューティング、ストレージなど、さまざまなコンポーネントまたはサービスでの健全性チェックを実行できます。

注: 健全性チェック オプションは、主に SDDC Manager 仮想マシンで実行するように設計されています。それらを VMware Cloud Builder アプライアンスで実行するには、 --force パラメータが必要です。このパラメータは、ブリングアップ プロセス中に VMware Cloud Builder によって展開された SDDC Manager 仮想マシン を識別し、リモートで健全性チェックを実行するように SoS ユーティリティに指示します。例:
./sos --health-check --force
オプション 説明
--certificate-health

コンポーネント証明書が有効(有効期限内)であることを確認します。

--connectivity-health

接続の健全性チェックを実行して、ESXi ホスト、vCenter Server、NSX Manager 仮想マシン、SDDC Manager 仮想マシンなど、システムのさまざまなコンポーネントを ping できるかどうかを調べます。

--compute-health

コンピューティングの健全性チェックを実行します。

--general-health

すべてのソースにわたって ESXi エントリを検証し、ホストの Postgres DB 操作ステータスを確認し、ESXi のエラー ダンプを確認し、NSX Manager とクラスタのステータスを取得します。

--get-host-ips

サーバ情報を返します。

--health-check

使用可能なすべての健全性チェックを実行します。

--ntp-health

コンポーネントの時刻が VMware Cloud Builder アプライアンスの NTP サーバと同期されているかを確認します。

--services-health

サービスの健全性チェックを実行して、サービスが実行中かどうかを確認します。

--run-vsan-checks プロアクティブな vSAN テストを実行して、vSAN ディスク内に仮想マシンを作成できるかどうかを検証します。

サンプル出力

次のテキストは、--ntp-health 操作の出力例です。

root@cloud-builder [ /opt/vmware/sddc-support ]# ./sos --ntp-health --skip-known-host --force
Welcome to Supportability and Serviceability(SoS) utility!

User passed --force flag, Running SOS from Cloud Builder VM, although Bringup is completed and SDDC Manager is available. Please expe           ct failures with SoS operations.
Health Check : /var/log/vmware/vcf/sddc-support/healthcheck-2020-02-11-23-03-53-24681
Health Check log : /var/log/vmware/vcf/sddc-support/healthcheck-2020-02-11-23-03-53-24681/sos.log
SDDC Manager : sddc-manager.vrack.vsphere.local
NTP : GREEN
+-----+-----------------------------------------+------------+-------+
| SL# |                   Area                  |   Title    | State |
+-----+-----------------------------------------+------------+-------+
|  1  |    ESXi : esxi-1.vrack.vsphere.local    |  ESX Time  | GREEN |
|  2  |    ESXi : esxi-2.vrack.vsphere.local    |  ESX Time  | GREEN |
|  3  |    ESXi : esxi-3.vrack.vsphere.local    |  ESX Time  | GREEN |
|  4  |    ESXi : esxi-4.vrack.vsphere.local    |  ESX Time  | GREEN |
|  5  | vCenter : vcenter-1.vrack.vsphere.local | NTP Status | GREEN |
+-----+-----------------------------------------+------------+-------+

Legend:

 GREEN - No attention required, health status is NORMAL
 YELLOW - May require attention, health status is WARNING
 RED - Requires immediate attention, health status is CRITICAL


Health Check completed successfully for : [NTP-CHECK]

次のテキストは、--vm-screenshots ログ収集操作の出力例です。

root@cloud-builder [ /opt/vmware/sddc-support ]# ./sos --vm-screenshots  
     --skip-known-host --force
Welcome to Supportability and Serviceability(SoS) utility!

User passed --force flag, Running SOS from Cloud Builder VM, although Bringup is completed 
and SDDC Manager is available. Please expect failures with SoS operations.
Logs : /var/log/vmware/vcf/sddc-support/sos-2018-08-24-10-50-20-8013
Log file : /var/log/vmware/vcf/sddc-support/sos-2018-08-24-10-50-20-8013/sos.log
Log Collection completed successfully for : [VMS_SCREENSHOT]