VMware Cloud Foundation 5.2.x アップグレード バンドルのオフライン ダウンロード

SDDC Manager アプライアンス に VMware デポへのアクセス権がない場合は、バンドル転送ユーティリティを使用して、別のコンピュータにバンドルをダウンロードし、SDDC Manager アプライアンス にアップロードできます。

バンドル転送ユーティリティを使用して VMware Cloud Foundation 5.2.x にアップグレードするには、次の手順を実行します。

• バンドル転送ユーティリティの最新バージョンをダウンロードします。
• インターネットにアクセスできるコンピュータで、バンドル転送ユーティリティを使用してバンドルおよびその他の必要なファイルをダウンロードします。
• バンドルおよびその他の必要なファイルを SDDC Manager アプライアンス にコピーします。
• SDDC Manager アプライアンス で、バンドル転送ユーティリティを使用して、バンドルおよびその他の必要なファイルを内部 LCM リポジトリにアップロードします。

インターネットにアクセスできるコンピュータがプロキシ サーバのみを使用してインターネットにアクセスできる場合は、ダウンロード時に次のオプションを使用します。

オプション	説明
--proxyServer, --ps	プロキシ サーバの FQDN とポートを指定します。 例：--proxyServer proxy.example.com:3128。
--proxyHttps	プロキシ サーバが HTTPS を使用する場合は、このオプションを追加します。 このオプションを使用するには、プロキシ証明書をバンドル転送ユーティリティ JRE のデフォルトのトラスト ストアに追加する必要があります。例： ./btuJre/lin64/bin/keytool -importcert -file proxy.crt -keystore ./btuJre/lin64/lib/security/cacerts
--proxyUser	認証が必要なプロキシ サーバの場合は、ユーザー名を入力します。
--proxyPasswordFile	認証が必要なプロキシ サーバの場合は、プロキシ認証のパスワードが保存されているファイルへのパスを入力します。ファイルの内容はプロキシ パスワードとして使用されます。 例：--proxyPasswordFile ../../password.txt。

オプションを組み合わせた例：

./lcm-bundle-transfer-util --download --manifestDownload --depotUser Username --proxyServer proxy.example.com:3128 --proxyUser vmwuser --proxyPasswordFile ../../password.txt --proxyHttps 

前提条件

• バンドルやその他の必要なファイルをダウンロードするためのインターネット接続（直接またはプロキシ経由）がある Windows または Linux コンピュータ。
• 長時間の操作にバンドル転送ユーティリティを使用する場合にソケット接続タイムアウトを回避するために、SSH クライアントで TCP キープアライブを構成します。

注： バンドル転送ユーティリティは、バンドルのダウンロードのためにサポートされている唯一の方法です。サードパーティ製ツールまたはその他の方法を使用してバンドルをダウンロードしないでください。

手順

1. インターネットに接続しているコンピュータにバンドル転送ユーティリティの最新バージョンをダウンロードします。
   1. Broadcom サポート ポータルにログインし、[My Downloads] > [VMware Cloud Foundation] に移動します。
   2. アップグレードする VMware Cloud Foundation のバージョンをクリックします。
   3. [ドライバとツール] をクリックします。
   4. バンドル転送ユーティリティのダウンロード アイコンをクリックします。
   5. lcm-tools-prod.tar.gz を解凍します。
   6. lcm-tools-prod/bin/ に移動し、すべてのフォルダに対する実行権限があることを確認します。
2. バンドルおよびその他のアーティファクトを、インターネットにアクセスできるコンピュータにダウンロードします。
   1. マニフェスト ファイルをダウンロードします。
      これは、リリースのコンポーネント情報に記載された VMware 製品バージョンに関する情報を含む構造化メタデータ ファイルです。

      ./lcm-bundle-transfer-util --download --manifestDownload --depotUser Username 

      --depotUser の場合は、Broadcom サポート ポータルのユーザー名を入力します。
      バンドル転送ユーティリティがマニフェストをダウンロードする場所をメモします。マニフェストをアップロードするときに、これを --sourceManifestDirectory として使用します。例：
      
      
   2. 互換性データをダウンロードします。

      ./lcm-bundle-transfer-util --download --compatibilityMatrix --depotUser Username

      ダウンロード場所を指定するには、 --outputDirectory を使用し、その後にディレクトリへのパスを指定します。
   3. vSAN HCL ファイルをダウンロードします。

      ./lcm-bundle-transfer-util --vsanHclDownload 

   4. アップグレード バンドルをダウンロードします。

      ./lcm-bundle-transfer-util --download --outputDirectory absolute-path-output-dir --depotUser Username --sv current-vcf-version --p target-vcf-version

      説明：

      absolute-path-output-dir	バンドル ファイルをダウンロードするディレクトリへのパス。このディレクトリ フォルダには 777 権限が必要です。 ダウンロード先のディレクトリを指定しない場合、バンドルは 777 権限を持つデフォルトのディレクトリにダウンロードされます。
      depotUser	Broadcom サポート ポータルのユーザー名。ユーザー パスワードを入力するように求められます。パスワードに特殊文字が含まれている場合は、単一引用符でパスワードを指定します。
      current-vcf-version	VMware Cloud Foundation の現在のバージョン。例：4.5.2.0。
      target-vcf-version	VMware Cloud Foundation のターゲット バージョン。例：5.2.1.0。

      バンドル転送ユーティリティのプロンプトの指示に従います。
   5. ダウンロードするバンドルを指定します。
      次のいずれかのオプションを入力します。

      • all
      • install
      • patch

      バンドル名のカンマ区切りリストを入力して、特定のバンドルをダウンロードすることもできます。例： bundle-38371, bundle-38378。
      各バンドルのダウンロードの進行状況が表示されます。すべてのバンドルが正常にダウンロードされるまで待ちます。
3. 次のファイル/ディレクトリを SDDC Manager アプライアンス にコピーします。
   • バンドル転送ユーティリティ
   • マニフェスト ファイル
   • 互換性データ ファイル (VmwareCompatibilityData.json)
   • vSAN HCL
   • バンドルの出力ディレクトリ全体

   使用可能な空き容量が十分にある SDDC Manager アプライアンス 上の任意の場所を選択できます。例： /nfs/vmware/vcf/nfs-mount/。
4. バンドル転送ユーティリティを SDDC Manager アプライアンス にコピーします。
   1. vcf ユーザー アカウントを使用して SDDC Manager アプライアンスに SSH 接続します。
   2. su と入力して、root ユーザーに切り替えます。
   3. lcm-tools ディレクトリを作成します。

      mkdir /opt/vmware/vcf/lcm/lcm-tools

      注： /opt/vmware/vcf/lcm/lcm-tools ディレクトリに古いバージョンのバンドル転送ユーティリティがすでに存在する場合は、続行する前に既存のディレクトリの内容を削除する必要があります。
   4. 手順 1 でダウンロードしたバンドル転送ユーティリティ ファイル (lcm-tools-prod.tar.gz) を /opt/vmware/vcf/lcm/lcm-tools ディレクトリにコピーします。
   5. lcm-tools-prod.tar.gz の内容を解凍します。

      tar -xvf lcm-tools-prod.tar.gz

   6. lcm-tools ディレクトリの権限を設定します。

      cd /opt/vmware/vcf/lcm/

      chown vcf_lcm:vcf -R lcm-tools

      chmod 750 -R lcm-tools

5. SDDC Manager アプライアンス から、バンドル転送ユーティリティを使用してバンドルとアーティファクトをアップロードします。
   1. マニフェスト ファイルをアップロードします。

      ./lcm-bundle-transfer-util --update --sourceManifestDirectory Manifest-Directory --sddcMgrFqdn FQDN --sddcMgrUser Username 

      --sddcMgrUser パラメータには、vSphere SSO 認証情報を使用します。
   2. 互換性ファイルをアップロードします。

      ./lcm-bundle-transfer-util --update --compatibilityMatrix --inputDirectory compatibility-file-directory --sddcMgrFqdn FQDN --sddcMgrUser Username
      

   3. HCL ファイルをアップロードします。

      ./lcm-bundle-transfer-util --vsanHclUpload --inputDirectory hcl-file-path --sddcMgrFqdn sddc-manager-fqdn --sddcMgrUser user

   4. バンドル ディレクトリをアップロードします。

      ./lcm-bundle-transfer-util --upload --bundleDirectory absolute-path-bundle-dir