移行の構成ファイルには、プロファイルの移行を制御する設定を指定できます。一部の設定は、migprofile.exe コマンド ライン オプションに対応します。追加の設定により、移行の他の設定を指定できます。
たとえば、対象または対象外にするフォルダやレジストリ キーを指定できます。
ユーザー プロファイルの所有権の取得
移行中に migprofile.exe ユーティリティがユーザー プロファイルの所有権を取得するように設定するには、takeownership を "1" に設定します。次の形式を使用します。
<migconfig takeownership="1"> ... ... </migconfig>
この設定を指定しない場合、デフォルトの "0"が使用され、takeownership の動作がオフになります。
V1 から V2 への移行または V2 から V5 への移行
V2 から V5 にプロファイルを移行するには、migv2tov5 の設定を true に設定します。この設定を使用しない場合、ユーティリティは V1 から V2 へのプロファイル移行を実行します。
source タグに migv2tov5 を指定します。1 つの構成ファイルで使用できる source タグは 1 つだけです。
実行できるのは、V1 から V2 への移行または V2 から V5 への移行のいずれかです。同じ構成ファイルで両方の移行パスを実行することはできません。
次の例では、V2 から V5 へのプロファイル移行を指定します。
<source> <profilepath>source_profile_path</profilepath> <migv2tov5>true</migv2tov5> </source>
次の例では、V1 から V2 へのプロファイル移行を指定します。
<source> <profilepath>source_profile_path</profilepath> </source>
移行元プロファイルのパス
移行元の V1 または V2 プロファイルのパスを指定するには、source_profile_path 設定を使用します。
<source> <profilepath>source_profile_path</profilepath> </source> or <source> <profilepath>source_profile_path</profilepath> <migv2tov5>true</migv2tov5> </source>
コマンド ライン オプションで移行元プロファイルのパスを指定しない場合、この設定を移行の構成ファイルで指定する必要があります。単一のユーザー プロファイルのパスを指定するか、* ワイルドカードを使用してフォルダ内にあるすべてのプロファイルを移行します。
次の例では、個々のリモート ユーザー プロファイルを指定します。
<source> <profilepath>\\file01\profiles\ts115</profilepath> </source> <source> <profilepath>\\file02\share\profiles\ts115.v2</profilepath> <migv2tov5>true</migv2tov5> </source>
次の例では、既存のマシンの個々のユーザーのローカル プロファイルを指定します。
<source> <profilepath>\\devvm-winxp\c$\documents and settings\ts115</profilepath> </source> <source> <profilepath>\\devvm-win7\c$\Users\ts115.v2</profilepath> <migv2tov5>true</migv2tov5> </source>
次の例では、リモートの共有フォルダ内のすべてのリモート ユーザー プロファイルを指定します。
<source> <profilepath>\\file01\profiles\*</profilepath> </source> <source> <profilepath>\\file02\share\profiles\*.v2</profilepath> <migv2tov5>true</migv2tov5> </source>
移行先プロファイルのパス
Target_profile_path 設定を使用して、移行後の V2 または V5 プロファイルのパス名を指定します。
<target> <profilepath>target_profile_path</profilepath> </target>
このユーティリティは、移行先の V2 のルート フォルダ名に .V2 を追加し、移行先の V5 ルート フォルダ名に .V5 を追加します。
対象にするフォルダ
移行対象にするプロファイル フォルダを指定するには、Included_profile_folders 設定を使用します。
デフォルトでは、Cache、History、Local AppData を除くすべての最上位レベルのシェル フォルダが移行されます。この設定を使用すると、指定されたフォルダのみが移行されます。
この設定では、カンマ区切りのリストを使用します。フォルダを指定するには、移行の構成ファイルで使用するフォルダ IDにあるフォルダ ID を使用します。フォルダ名を使用しないでください。
次の例では、移行対象のフォルダとして My Documents、Desktop、Start Menu、Network Neighborhood を指定します。
<includefolders>Personal, Desktop, Start Menu, NetHood</includefolders>
フォルダ ID | Windows のフォルダ名 |
---|---|
AppData | \Application Data |
Cache | \Local Settings\Temporary Internet Files |
Cookies | \Cookies |
Desktop | \Desktop |
Favorites | \Favorites |
History | \Local Settings\History |
Local AppData | \Local Settings\Application Data |
My Music | \My Documents\My Music |
My Pictures | \My Documents\My Pictures |
My Video | \My Documents\My Videos |
NetHood | \NetHood (Network Neighborhood) |
Personal | \My Documents |
PrintHood | \PrintHood (Printer Neighborhood) |
Programs | \Start Menu\Programs |
Recent | \Recent |
SendTo | \SendTo |
Start Menu | \Start Menu |
Startup | \Start Menu\Programs\Startup |
Templates | \Templates |
OneDrive | \OneDrive(V5 プロファイルのみで使用) |
除外するフォルダ
移行対象から除外するプロファイル フォルダを指定するには、excluded_profile_folders 設定を使用します。このリストを使用すると、デフォルトの対象フォルダと included_profile_folders リスト内のフォルダの下にあるフォルダを除外できます。
この設定では、カンマ区切りのリストを使用します。フォルダを指定するには、移行の構成ファイルで使用するフォルダ IDにあるフォルダ ID を使用します。フォルダ名を使用しないでください。
次の例では、My Documents と My Pictures フォルダを移行の対象外に指定します。
<excludefolders>Personal, My Pictures</excludefolders>
レジストリの移行を無効にする
レジストリの移行を無効にするには、省略可能な disabled を "1" に設定します。次の形式を使用します。
<registry disabled="1"> </registry>
追加するレジストリ キー
移行に追加するレジストリ キーを指定するには、included_registry_keys 設定を使用します。
デフォルトでは、ユーザー レジストリ ハイブ内のすべてのレジストリ キーが V2 プロファイルに移行されます。この設定を使用すると、指定したレジストリ キーのみが移行されます。
この設定では、カンマ区切りのリストを使用します。レジストリ キーを指定するには、次のキー ID を使用します。
- Console
- Control Panel
- Identities
- Keyboard Layout
- Printers
- Software
- System
- AppXBackupContentType(Windows 10 で使用)
次の例では、Console キーと System キーを指定します。
<includekeys>Console, System</includekeys>
除外するレジストリ キー
移行対象から除外するレジストリ キーを指定するには、excluded_registry_keys 設定を使用します。デフォルトの対象のキー、Included_registry_keys リストのキー、最上位のキーのサブキーを移行から除外できます。
この設定では、カンマ区切りのリストを使用します。レジストリ キーを指定するには、追加するレジストリ キーにあるキー ID を使用します。