自動インスタントクローン ファームを作成するときに、[ファームを追加] ウィザードで特定の設定を構成するように求められます。

このワークシートを印刷し、[ファームを追加] ウィザードを実行するときに指定する値を記入することができます。

表 1. ワークシート:自動インスタントクローン ファームを作成するための設定
設定 説明 値をここに記入
ID Horizon Administrator でファームを識別する一意の名前。
説明 このファームの説明。
アクセス グループ

ファームに対するアクセス グループを選択するか、ファームをデフォルトのルート アクセス グループに残します。

アクセス グループの詳細については、Horizon 7 の管理のロールベースの委任管理に関する章を参照してください。

デフォルト表示プロトコル [VMware Blast][PCoIP]、または [RDP] を選択します。RDP はデスクトップ プールのみに適用されます。アプリケーション プールの表示プロトコルは、必ず [VMware Blast] または [PCoIP] になります。[RDP] を選択し、このファームを使用してアプリケーション プールをホストする予定であれば、[ユーザーがプロトコルを選択できるようにする][はい] に設定する必要があります。デフォルトは、[PCoIP]です。
ユーザーがプロトコルを選択できるようにする [はい] または [いいえ] を選択します。この設定は RDS デスクトップ プールにのみ適用されます。[はい] を選択すると、ユーザーは Horizon Client から RDS デスクトップに接続するときに表示プロトコルを選択できます。デフォルトは [はい] です。
3D レンダラー

デスクトップに 3D グラフィックス レンダリングを選択します。

3D レンダリングは、仮想ハードウェア バージョン 11 以降の仮想マシンを実行する Windows 2008、Windows 2012、Windows 2016 のゲストでサポートされています。ハードウェアベースのレンダリングは、vSphere 6.0 U1 以降の環境の仮想ハードウェア バージョン 11 以降でサポートされています。ソフトウェア レンダリングは、vSphere 6.0 U1 以降の環境の仮想ハードウェア バージョン 11 以降でサポートされています。

ESXi 5.0 ホストの場合、レンダリングに最大 128MB の VRAM を使用できます。ESXi 5.1 以降のホストの場合、VRAM の最大サイズは 512MB です。vSphere 6.0 のハードウェア バージョン 11 (HWv11) の仮想マシンでは、VRAM 値(ビデオ メモリ)が変更されています。vSphere Web Client で [vSphere Client を使用して管理] オプションを選択して、これらのマシンのビデオ メモリを設定します。詳細については、『vSphere 仮想マシン管理』ガイドの「3D グラフィックの構成」を参照してください。

デフォルトの表示プロトコルに Microsoft RDP を選択し、ユーザーに表示プロトコルの選択を許可しない場合、3D レンダリングは無効になります。

  • [NVIDIA GRID vGPU]:NVIDIA GRID vGPU の 3D レンダリングが有効になります。ESXi ホストは仮想マシンがパワーオンされる順番に従って GPU ハードウェア リソースを予約します。Horizon 7 での仮想デスクトップのセットアップドキュメントの「NVIDIA GRID vGPU 機能の準備」を参照してください。このオプションを選択すると、vSphere Distributed Resource Scheduler (DRS) は使用できません。

    インスタント クローン ファームに NVIDIA GRID vGPU を使用する場合には、プロトコルとして VMware Blast を選択し、ユーザーに独自の表示プロトコルを選択させないことを推奨します。

  • [vSphere Client を使用して管理]。vSphere Web Client(または vSphere 5.1 以降の vSphere Client)で設定する仮想マシン用の 3D レンダラー オプションによって、使用される 3D グラフィックス レンダリングのタイプが決まります。Horizon 7 は 3D レンダリングを制御しません。vSphere Web Client で、[自動][ソフトウェア]、または [ハードウェア] のオプションを構成できます。これらのオプションは、Horizon Administrator で設定した場合と同じ効果を持ちます。vDGA および vDGA を使用する AMD Multiuser GPU を構成する場合、この設定を使用します。この設定は、vSGA のオプションでもあります。[vSphere Client を使用して管理] オプションを選択すると、[3D ゲストの VRAM を構成][モニターの最大数][特定のモニターの最大解像度] の設定が Horizon Administrator で非アクティブになります。vSphere Web Client でメモリ量を構成できます。
  • [無効化]:3D レンダリングが非アクティブです。デフォルトでは無効になっています。
事前起動セッションのタイムアウト (アプリケーションのみ) 事前起動が設定されたアプリケーションが開かれたままにする時間を決定します。デフォルトは [10 分] です。

エンドユーザーが Horizon Client の任意のアプリケーションを起動しない場合、アイドル状態のセッションがタイムアウトになるか、事前起動セッションがタイムアウトになると、アプリケーション セッションが切断されます。

タイムアウト後に事前起動セッションを終了するには、[切断されたセッションからのログオフ] オプションを [直後] に設定する必要があります。

空のセッションのタイムアウト(アプリケーションのみ)

空のアプリケーション セッションが開かれたままにする時間を決定します。アプリケーション セッションで実行されているアプリケーションがすべて閉じられた時点で、そのセッションは空の状態です。セッションが開かれている間、ユーザーはアプリケーションを速やかに開くことができます。空のアプリケーション セッションを切断またはログオフすると、システム リソースを節約できます。タイムアウト値として、[なし] または [直後] を選択するか、分単位で数字を設定します。デフォルトは [1 分後] です。[直後] を選択すると、30 秒以内にセッションがログオフまたは切断します。

Horizon Agent がインストールされている RDS ホストのレジストリ キーを編集すると、セッションのログオフまたは切断時間をさらに短縮できます。HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\VMware, Inc.\VMware VDM\Plugins\wssm\applaunchmgr\Params に移動し、WindowCheckInterval の値を設定します。デフォルト値は 20000 です。この場合、空のセッションの確認が 20 秒ごとに行われます。最後のアプリケーション セッションが終了してからセッションがログオフするまでの最大時間は 40 秒に設定されます。この値は 2500 に変更できます。この場合、空のセッションの確認が 2.5 秒ごとに行われます。最後のアプリケーションが終了してからセッションがログオフするまでの最大時間は 5 秒に設定されます。

タイムアウトの発生時 [空のセッションのタイムアウト] 制限に達した時点で空のアプリケーション セッションを切断するか、それともログオフするかを決定します。[切断] または [ログオフ] を選択します。ログオフされたセッションはリソースを解放しますが、アプリケーションを開くのに比較的長い時間がかかります。デフォルトは [切断] です。
切断されたセッションからのログオフ 切断されたセッションをログオフするタイミングを決定します。この設定は、デスクトップ セッションとアプリケーション セッションの両方に適用されます。[なし][直後]、または [...分後] を選択します。[直後] または [... 分後] の選択は慎重に行ってください。切断されたセッションがログオフされる時点でそのセッションは失われます。デフォルトは [なし] です。
このファームのデスクトップとアプリケーションへの HTML Access を許可 公開デスクトップおよびアプリケーションへの HTML Access を許可するかどうかを決定します。[有効] ボックスをチェックして、公開デスクトップおよびアプリケーションへの HTML Access を許可します。ファーム作成後にこの設定を編集すると、新しいデスクトップとアプリケーションだけでなく既存のデスクトップとアプリケーションにも新しい値が適用されます。
セッション共同作業を許可 このファームをベースにするデスクトップ プールのユーザーに、リモート デスクトップ セッションへの他のユーザーの招待を許可するには、[有効] を選択します。セッション オーナーとセッション共同作業者は、VMware Blast 表示プロトコルを使用する必要があります。
RDS サーバあたりの最大セッション数 RDS ホストでサポートできる最大セッション数を指定します。[無制限] または [次の値以下... ] を選択します。デフォルトは [無制限] です。
プロビジョニングを有効にする このウィザードの完了後にプロビジョニングを有効にするには、このチェックボックスを選択します。デフォルトでは、このボックスは選択されています。
エラーによりプロビジョニングを停止 プロビジョニング エラーが発生した場合にプロビジョニングを停止するには、このチェックボックスを選択します。デフォルトでは、このボックスは選択されています。
名前付けパターン プリフィックスまたは名前の形式を指定します。Horizon 7 により、1 から始まる自動生成番号が追加または挿入され、マシン名が形成されます。末尾に番号を追加する場合は、プリフィックスを選択するだけです。それ以外の場合、文字列の任意の場所で [{n}] を指定すると、[{n}] が番号に置き換わります。また、[{n:fixed=<number of digits>}] を指定することもできます。[fixed=<number of digits>] はその番号に使用される桁数を示します。たとえば、[vm-{n:fixed=3}-sales] を指定すると、マシン名は vm-001-sales、vm-002-sales などのようになります。
注: 各マシン名(自動生成番号を含む)には、15 文字の制限があります。
マシンの最大数 プロビジョニングするマシンの数。
インスタント クローンのメンテナンス操作中における(プロビジョニング済み)動作可能マシンの最小数 この設定により、Connection Server がファームの仮想マシンのメンテナンス操作を行っている間、接続要求を受け入れることができる仮想マシンの数を指定の数に維持できます。この設定は、即時メンテナンスをスケジュールする場合には適用されません。
VMware vSAN の使用 使用可能な場合は、VMware vSAN を使用するかどうかを指定します。vSAN は Software-Defined Storage 階層で、ESXi ホストのクラスタで使用可能なローカル物理ストレージ ディスクを仮想化します。詳細については、Horizon 7 での仮想デスクトップのセットアップの「高パフォーマンス ストレージとポリシー ベース管理のための vSAN の使用」を参照してください。
レプリカおよび OS ディスク用に別のデータストアを選択します vSAN を使用しない場合にのみ使用可能)パフォーマンスなどの理由により、レプリカおよび OS ディスクを別のデータストアに配置できます。

このオプションを選択すると、1 つ以上のインスタントクローン データストアまたはレプリカ ディスク データストアを選択するオプションを選択できます。

親仮想マシン リストから親仮想マシンを選択します。リストには、View Composer Agent がインストールされていない仮想マシンが含まれています。View Composer Agent は必要なので、これらのマシンを選択しないでください。仮想マシンに View Composer Agent がインストールされているかどうかがわかる命名規則を使用することをお勧めします。
スナップショット ファームの基本イメージとして使用する親仮想マシンのスナップショットを選択します。

vCenter Server からスナップショットと親仮想マシンを削除しないようにしてください。ただし、ファーム内のインスタント クローンがデフォルト イメージを使用せず、このデフォルト イメージから今後インスタント クローンを作成することがない場合は削除しても構いません。システムでは、ファーム ポリシーに従ってファーム内に新しいインスタント クローンをプロビジョニングするために、親仮想マシンおよびスナップショットが必要です。親仮想マシンとスナップショットは、Connection Server のメンテナンス操作も必要です。

仮想マシンのフォルダの場所 ファームが配置される vCenter Server 内のフォルダを選択します。
クラスタ デスクトップ仮想マシンが実行される ESXi ホストまたはクラスタを選択します。

vSAN データストア(vSphere 5.5 Update 1 の機能)では、最大 20 台までの ESXi ホストを持つクラスタを選択できます。Virtual Volumes データストア(vSphere 6.0 の機能)では、最大 32 台までの ESXi ホストを持つクラスタを選択できます。

vSphere 5.1 以降では、レプリカが VMFS5 以降のデータストアまたは NFS データストアに保存されている場合、最大で 32 台の ESXi ホストでクラスタを選択できます。VMFS5 より前の VMFS バージョンにレプリカを保存する場合、クラスタは最大で 8 ホストを持つことができます。

vSphere 5.0 では、レプリカが NFS データストアに保存されている場合、8 を超える ESXi ホストでクラスタを選択できます。レプリカを VMFS データストアに保存する場合、クラスタは最大で 8 つのホストを持つことができます。

リソース プール ファームが配置される vCenter Server リソース プールを選択します。
データストア ファームを格納するデータストアを 1 つ以上選択します。

[ファームを追加] ウィザードの [インスタント クローンのデータストアを選択] ページにある表は、ファームのストレージ要件を見積もるための大まかなガイドラインを提供します。これらのガイドラインは、インスタントクローンを格納するための十分な大きさがあるデータストアを特定するのに役立ちます。[ストレージ オーバーコミット] の値は常時 [境界なし] に設定され、構成できません。詳細については、Horizon 7 での仮想デスクトップのセットアップの「インスタントクローンおよびリンククローン デスクトップ プールのストレージ サイズ設定」を参照してください。

注: vSAN を使用する場合、データストアを 1 つのみ選択します。
レプリカ ディスク データストア インスタントクローンを格納するレプリカ ディスク データストアを 1 つ以上選択します。このオプションは、レプリカとオペレーティング システム ディスクで別々のデータストアを選択する場合に表示されます。

[ファームを追加] ウィザードの [レプリカ ディスクのデータストアを選択します] ページにある表は、ファームのストレージ要件を見積もるための大まかなガイドラインを提供します。これらのガイドラインは、インスタントクローンを格納するための十分な大きさがあるレプリカ ディスク データストアを特定するのに役立ちます。

ネットワーク 自動インスタントクローン ファームに使用するネットワークを選択します。複数の vLAN ネットワークを選択して、大規模なインスタント クローン デスクトップ ファームを作成できます。デフォルト設定では、現在の親仮想マシンのイメージのネットワークが使用されます。

[ネットワークの選択] ウィザードには、親仮想マシンのネットワーク タイプ(DVS、NSX-T、VDS、Standard)に基づいてネットワークのリストが表示されます。複数のネットワークを使用するには、[現在の親仮想マシン イメージのネットワークを使用します] の選択を解除し、インスタント クローン ファームで使用するネットワークを選択する必要があります。[すべてのネットワークを表示します] スイッチを選択すると、選択したネットワーク タイプで互換性のないネットワークを表示したり、非表示(グレーアウト)にできます。デフォルトでは、互換性のあるネットワークのみが表示されます。vmcNetworks などの互換性のないネットワークを選択すると、[このネットワークは、VMC の内部ネットワークに属しています] というエラー メッセージが表示されます。

ウィザードには、使用可能なポートとポート割り当てのリストが表示されます。割り当てには、静的(事前割り当て)と短期割り当てがあります。

選択したすべての NSX-T または VDS ネットワーク セグメントが同じサイズ(/24 ネットワークなど)でなければなりません。サイズの異なるセグメントがあると、プロビジョニング エラーが発生する可能性があります。

ドメイン Active Directory ドメインおよびユーザー名を選択します。

Connection Server には、ファームに対する特定のユーザー権限が必要です。ドメインおよびユーザー アカウントは、インスタントクローン マシンをカスタマイズするために ClonePrep によって使用されます。

このユーザーは、vCenter Server のための Connection Server 設定を構成するときに指定します。Connection Server 設定を構成する場合は、複数のドメインとユーザーを指定できます。[ファームを追加] ウィザードを使用してファームを作成する場合、リストから 1 つのドメインとユーザーを選択する必要があります。

Connection Server の構成については、Horizon 7 の管理を参照してください。

AD コンテナ Active Directory コンテナの相対識別名を指定します。

例:CN=Computers

[ファームを追加] ウィザードを実行するとき、Active Directory ツリー内のコンテナを参照できます。コンテナ名は、カット、コピー、またはペーストできます。

既存のコンピュータ アカウントの再利用を許可

このオプションは、新しいインスタント クローンの仮想マシン名が既存のコンピュータ アカウント名に一致するときに、Active Directory にある既存のコンピュータ アカウントを使用する場合に選択します。

インスタント クローンの作成時に、既存の Active Directory コンピュータ アカウント名がインスタント クローン仮想マシン名に一致すると、Horizon 7 は既存のコンピュータ アカウントを使用します。一致しない場合は、新しいコンピュータ アカウントが作成されます。

既存のコンピュータ アカウントが、Active Directory コンテナの設定で指定する Active Directory コンテナに配置されている必要があります。

このオプションを無効にした場合、Horizon 7 がインスタント クローンを作成するときに、新しい Active Directory コンピュータ アカウントが作成されます。このオプションは、デフォルトで無効になっています。

イメージ発行のコンピュータ アカウント インスタント クローンを公開するには、クローンと同じ Active Directory ドメインに追加のコンピュータ アカウントが必要です。自動生成のコンピュータ アカウントではなく、事前に作成したコンピュータ アカウントを使用する場合は、追加のコンピュータ アカウントを作成して、その名前をここに指定する必要があります。その後は、コンピュータ オブジェクトの作成/削除権限をプロビジョニング アカウントに委任する必要はありません。
ClonePrep を使用 仮想マシンをカスタマイズするための ClonePrep カスタマイズ仕様を指定します。
  • [パワーオフ スクリプト名]。インスタントクローン マシンがパワーオフになる前に ClonePrep が実行するカスタマイズ スクリプトの名前。親仮想マシン上のスクリプトのパスを指定します。
  • [パワーオフ スクリプト パラメータ]。インスタントクローン マシンをパワーオフする前に、ClonePrep がこれらのマシンでカスタマイズ スクリプトを実行するために使用できるパラメータを提供します。たとえば、p1 を使用します。
  • [同期後スクリプト名]。インスタントクローン マシンが作成された後、またはイメージがこれらのマシンにプッシュされた後に、インスタントクローン マシンで ClonePrep が実行するカスタマイズ スクリプトの名前。親仮想マシン上のスクリプトのパスを指定します。
  • [同期後スクリプト パラメータ]。インスタントクローン マシンが作成された後、またはイメージがこれらのマシンにプッシュされた後に、インスタントクローン マシンで ClonePrep が実行するスクリプトのパラメータを提供します。たとえば、p2 を使用します。

ClonePrep によるカスタマイズ スクリプトの実行方法の詳細については、Horizon 7 での仮想デスクトップのセットアップにある「ClonePrep でのゲストのカスタマイズ」を参照してください。

設定内容の確認 自動インスタントクローン ファームの設定を確認します。