Horizon PCoIP ADMX テンプレート ファイルには、グループ ポリシー設定が含まれ、コピー アンド ペーストやドラッグ アンド ドロップの操作に関するクリップボードの設定値が指定できます。

これらの設定はすべて、グループ ポリシー管理エディタの [コンピュータの構成] > [ポリシー] > [管理用テンプレート] > [PCoIP セッション変数] > [上書き可能な管理者デフォルト] フォルダにあります。

これらの設定はすべて、グループ ポリシー管理エディタの [ユーザーの構成] > [ポリシー] > [管理用テンプレート] > [PCoIP セッション変数] > [上書き不可の管理者設定] フォルダにあります。

表 1. PCoIP クリップボード ポリシー設定
設定 説明
Configure clipboard audit エージェント マシンでクリップボード監査機能を有効にするかどうかを指定します。この設定を有効にする場合、次のオプションを選択できます。
  • [どちらの方向も無効] - クリップボードのデータに関する情報は記録されません。
  • [クライアントからサーバへのみ有効にする] - クライアント マシンからエージェント マシンにコピーされたクリップボード データの情報が、エージェント マシンのイベント ログに記録されます。
  • [どちらの方向も有効] - クライアント コンピュータからエージェント マシンにコピーされたクリップボード データの情報と、エージェント マシンからクライアント コンピュータにコピーされたクリップボード データの情報が、エージェント マシンのイベント ログに記録されます。
  • [サーバからクライアントへの方向のみ有効] - エージェント マシンからクライアント コンピュータにコピーされたクリップボード データの情報が、エージェント マシンのイベント ログに記録されます。

この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、デフォルト値として [どちらの方向も無効にする] が使用されます。

エージェント マシンで Windows イベント ビューアを使用して、イベント ログを表示できます。ログの名前は VMware Horizon RX Audit です。イベント ログを一元的に表示するには、VMware Log Insight または Windows Event Collector を設定します。

Horizon Client 4.9 以降では、Windows クライアントに対して、エージェント マシンからクライアント コンピュータへのクリップボード監査がサポートされています。Horizon Client 4.10 以降では、すべてのクライアントに対して、エージェント マシンからクライアント コンピュータへのクリップボード監査がサポートされています。

注: エージェント マシンからクライアント コンピュータへのクリップボード監査をサポートしているのは Windows クライアントだけです。
Configure clipboard memory size on server サーバのクリップボード メモリ サイズの値をバイトまたは KB 単位で指定します。設定しない場合、メモリ サイズは KB 単位になります。

クライアントには、クリップボードのメモリ サイズの値(KB 単位)も設定されています。セッション設定後、サーバは自身のクリップボードのメモリ サイズの値をクライアントに送信します。有効なクリップボードのメモリ サイズは、クライアントとサーバのクリップボードのメモリ サイズの値の小さい方となります。

この設定は、Horizon Client 4.1 がインストールされている Windows、Linux、Mac に適用されます。また、Horizon Client 4.7 がインストールされている iOS クライアントにも適用されます。以前のリリースでは、クリップボードのメモリ サイズは 1 MB に設定され、変更できません。

注: ネットワークによっては、クリップボードのメモリ サイズを大きくすると、パフォーマンスに悪影響が及ぶ場合があります。クリップボードのメモリ サイズは、16 MB を超える値に設定しないことを推奨します。
Configure clipboard redirection クリップボード リダイレクトを許可する方向を決定します。次のいずれかの値を選択できます。
  • [クライアントからエージェントの方向のみ有効]
  • [どちらの方向も無効]
  • [どちらの方向も有効]
  • [エージェントからクライアントの方向のみ有効]

クリップボードのリダイレクトは、仮想チャネルとして実装されます。仮想チャネルが無効になっている場合、クリップボードのリダイレクトは機能しません。

この設定は Horizon Agent にのみ適用されます。

この設定が無効または構成されていない場合、デフォルト値は [クライアントからエージェントの方向のみ有効] です。

Configure drag and drop direction

ドラッグ アンド ドロップを許可する方向を指定します。有効な場合、オプションは次のとおりです。

  • [どちらの方向も無効]
  • [クライアントからエージェントの方向のみ有効]。クライアント システムからエージェントへのドラッグ アンド ドロップを許可し、逆方向は許可しません。
  • [エージェントからクライアントの方向のみ有効]。エージェントからクライアント システムへのドラッグ アンド ドロップを許可し、逆方向は許可しません。
  • [どちらの方向も有効]

この設定が無効または構成されていない場合、デフォルト値は [クライアントからエージェントの方向のみ有効] です。

この設定は、エージェントにのみ適用されます。

Configure drag and drop formats データ形式ごとに、許可されるドラッグ アンド ドロップの方向を設定します。[どちらの方向も無効][エージェントからクライアントの方向のみ有効][クライアントからエージェントの方向のみ有効][どちらの方向も有効] のいずれかを設定します。この設定を有効にする場合、次のオプションを選択できます。
  • [ファイル形式のオプション]
  • [テキスト形式のオプション]
  • [リッチテキスト形式のオプション]
  • [イメージ形式のオプション]
  • [HTML 形式のオプション]
  • [ファイル コンテンツ形式のオプション]

この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、すべての形式でデフォルト値として [どちらの方向も有効にする] が使用されます。

この設定は、エージェントにのみ適用されます。

Configure drag and drop size threshold ファイルとフォルダ以外の共通データ タイプをドラッグする際のサイズ制限が決まります。

この設定を有効にした場合は、[ドラッグ アンド ドロップのサイズ単位の選択] ドロップダウン メニューからドラッグ アンド ドロップの単位を選択します。[バイト][KB] または [MB] を選択できます。[ドラッグ アンド ドロップのサイズのしきい値] テキスト ボックスで、ドラッグ データのサイズを選択するか、入力します。各単位で有効なデータ範囲は次のとおりです。

  • [バイト]:1 ~ 1023
  • [KB]:1 ~ 1023
  • [MB]:1 ~ 16(ドラッグ アンド ドロップできるデータの最大サイズは 16 MB です)

この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、デフォルトのしきい値 (1 MB) が設定されます。

この設定は、エージェントにのみ適用されます。

Filter text out of the incoming clipboard data クライアントからエージェントに送信されるクリップボード データからテキスト形式のデータを取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter Rich Text Format data out of the incoming clipboard data クライアントからエージェントに送信されるクリップボード データからリッチ テキスト形式のデータを取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter images out of the incoming clipboard data クライアントからエージェントに送信されるクリップボード データからイメージ データを取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter Microsoft Office text data out of the incoming clipboard data クライアントからエージェントに送信されるクリップボード データから Microsoft Office のテキスト形式データ(BIFF12 形式)を取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter Microsoft Chart and Smart Art data out of the incoming clipboard data クライアントからエージェントに送信されるクリップボード データから Microsoft Office チャートおよび Smart Art データ (Art::GVML ClipFormat) を取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter Microsoft Text Effects data out of the incoming clipboard data クライアントからエージェントに送信されるクリップボード データから Microsoft Office のテキスト エフェクト データ(HTML 形式)を取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter text out of the outgoing clipboard data エージェントからクライアントに送信されるクリップボード データからテキスト形式のデータを取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter Rich Text Format data out of the outgoing clipboard data エージェントからクライアントに送信されるクリップボード データからリッチ テキスト形式のデータを取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter images out of the outgoing clipboard data エージェントからクライアントに送信されるクリップボード データからイメージ データを取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter Microsoft Office text data out of the outgoing clipboard data エージェントからクライアントに送信されるクリップボード データから Microsoft Office のテキスト形式データ(BIFF12 形式)を取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter Microsoft Chart and Smart Art data out of the outgoing clipboard data エージェントからクライアントに送信されるクリップボード データから Microsoft Office チャートおよび Smart Art データ (Art::GVML ClipFormat) を取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter Microsoft Text Effects data out of the outgoing clipboard data エージェントからクライアントに送信されるクリップボード データから Microsoft Office のテキスト エフェクト データ(HTML 形式)を取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Whether block clipboard redirection to client side when client doesn't support audit クリップボード監査機能をサポートしていないクライアントへのクリップボード リダイレクトをブロックするかどうかを指定します。

この設定を有効にする場合、次のいずれかの値を選択する必要があります。

  • [ブロック]。クリップボード監査機能がエージェント マシンでサポートされていても、クライアント コンピュータでサポートされていない場合、エージェントとクライアント間のクリップボード リダイレクトがブロックされます。
  • [パススルー]。クリップボード監査機能がエージェント マシンでサポートされていても、クライアント コンピュータでサポートされていない場合、エージェントとクライアント間のクリップボード リダイレクトが許可されます。

この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、デフォルト値は [ブロック] になります。

この設定を有効にするには、Configure clipboard audit グループ ポリシー設定を有効にする必要があります。