USB リダイレクト機能を使用するデバイスの動作を Horizon 7 が明示的に阻止することはありませんが、ネットワークの遅延や帯域幅などの要因で、デバイスのパフォーマンスには差があります。デフォルトでは、使用されないように一部のデバイスがフィルタリングまたはブロックされます。
USB 3.0 デバイスの制限
Horizon 6 バージョン 6.0.1 以降では、Horizon Client 3.1 以降と一緒に使用すると、クライアント コンピュータの USB 3.0 ポートに USB 3.0 デバイスを接続できます。USB 3.0 デバイスは、単一ストリームのみでサポートされます。複数のストリームへのサポートが実装されていないため、USB デバイスのパフォーマンスは強化されません。常に高いスループットを出さないと適切に動作しない一部の USB 3.0 デバイスの場合、ネットワークの遅延によってリモート セッションで動作しない可能性があります。
TOPAZ 署名パッドの制限
TOPAZ 署名パッドを Windows Server 2012 リモート デスクトップの複数のリモート デスクトップ セッションで使用している場合、1 台のデバイスでしかセッションが正しくリダイレクトされない場合があります。この問題は、複数の TOPAZ 署名パッド デバイスのシリアル番号が同じことが原因で発生します。この問題を回避するには、異なるシリアル番号の TOPAZ 署名パッド デバイスを使用します。TOPAZ の製造元が提供しているシリアル番号変更ソフトウェアを使用して、シリアル番号を変更できます。
仮想デスクトップでの USB リダイレクトの制限事項
次のタイプの USB デバイスは、シングル ユーザー マシンに展開されているリモート デスクトップへの USB リダイレクトに適さない可能性があります。
- Web カメラは、その帯域幅要件(通常 60Mbps を超える帯域幅を使用する)上の理由で、USB リダイレクトではサポートされません。Web カメラではリアルタイム オーディオ ビデオ機能を使用できます。
- USB オーディオ デバイスのリダイレクトは、ネットワークの状態に依存し、信頼できません。一部のデバイスでは、アイドル状態のときでさえ、高いデータ スループットが必要です。リアルタイム オーディオ ビデオ機能があれば、オーディオ入出力デバイスはこの機能を使用して問題なく動作します。それらのデバイス用に USB リダイレクトを使用する必要はありません。
- USB CD/DVD の焼き付けはサポートされていません。
- 一部の USB デバイスは、ネットワークの遅延や信頼性次第でパフォーマンスが大幅に変化します。特に、WAN 経由の場合、この変化が顕著です。たとえば、USB ストレージ デバイスの 1 回の読み取り要求では、クライアントとリモート デスクトップ間のラウンドトリップを 3 回必要とします。ファイル全体の読み取りは複数の USB 読み取り操作が必要になることもあり、遅延が大きくなるほど、ラウンドトリップにかかる時間が長くなります。
ファイル構造は、ファイル形式次第でかなり大きくなることがあります。大容量 USB ディスク ドライブは、デスクトップに表示されるまでに数分かかる場合があります。USB デバイスを FAT ではなく NTFS でフォーマットすると、最初の接続時間が短縮されます。信頼性の低いネットワーク リンクは再試行を引き起こし、パフォーマンスをさらに低下させます。
同様に、USB CD/DVD リーダーとスキャナは、WAN などの速度の遅いネットワーク上では機能しません。
- USB スキャナのリダイレクトはネットワークの状態に左右されるため、スキャンの完了には通常より時間がかかることがあります。
公開デスクトップとアプリケーションでの USB リダイレクトの制限事項
View Agent 6.2.x 以降または Horizon Agent 7.0 以降では、ローカルで接続された小型の USB フラッシュ ドライブやハード ディスクをリダイレクトして、公開デスクトップやアプリケーションで使用きます。Horizon Agent 7.0.2 以降では、公開されたデスクトップおよびアプリケーションは、TOPAZ 署名パッド、Olympus ディクテーション用フット ペダル、Wacom 署名パッドなどの一般的な USB デバイスをサポートできます。セキュリティ ストレージ ドライブや USB CD-ROM ドライブなど、他の種類の USB デバイスは公開デスクトップおよびアプリケーションではサポートされていません。