vSphere 5.1 以降では、Composer リンク クローン デスクトップ プール、インスタント クローン デスクトップ プールおよび自動ファームに対してディスク容量再利用機能を設定できます。vSphere 5.1 からは、Horizon 7 がこれらの仮想マシンを効率的なディスク形式で作成するようになりました。これにより、ESXi ホストは未使用のディスク容量を再利用できるようになり、必要なストレージの総容量を抑えることができます。

注: インスタント クローンの場合、この機能は「ログアウト後に OS ディスクを更新」が [このサイズのとき][間隔] または [なし] に設定されている専用のインスタント クローンでのみ必要になります。フローティング インスタント クローン プールの場合と、ユーザーがログアウトするたびに OS ディスクを更新するように設定された専用のインスタント クローン プールの場合は、ユーザーがログアウトするとクローンが削除され、再作成されるため、容量の再利用を行う必要はありません。

ユーザーが仮想マシンを操作するたびに、リンク クローンの OS ディスクが大きくなり、最終的には完全クローン仮想マシンとほとんど同じディスク領域を使用する場合もあります。ディスク領域再利用により、リンク クローンを更新または再構成しなくても、OS ディスクのサイズを減らすことができます。領域は、仮想マシンがパワーオンしていて、ユーザーがマシンを操作している間に再利用できます。

Horizon Administrator では、ディスク容量再利用をプールに対して直接開始できません。Horizon 7 がディスク容量再利用を開始するタイミングを決定するには、処理をトリガする、リンク クローン OS ディスク上に蓄積する必要がある未使用ディスク容量の最小量を指定します。未使用ディスク容量が指定したしきい値を超過すると、Horizon 7 は ESXi ホストにその OS ディスク上の未使用容量を再利用するように指示します。Horizon 7 は、しきい値をプール内の仮想マシンごとに適用します。

vdmadmin -M オプションを使用すると、デモまたはトラブルシューティングの目的で、特定の仮想マシンでディスク領域再利用を開始することができます。『Horizon 7 の管理』ドキュメントを参照してください。

vSphere バージョン 6.7 から VMFS-6 で自動 UNMAP 機能がサポートされます。vSphere または vCenter Server 管理者がこの機能を無効にしていなければ、非活動ブロックが自動的に非同期で再利用されます。Horizon 7 による定期的な容量再利用操作で、多くの容量が再利用されることはありません。Horizon Console[最近の 7 日の最終実行で再利用したスペース] オプションには、通常 0.00 GB の値が表示されます。容量再利用を行う vdmadmin.exe -markForSpaceReclamation コマンドを使用して Composer API を手動で呼び出す必要はありません。自動 UNMAP 機能は Windows 7 でサポートされていません。この動作は Windows 7 仮想マシンに適用されません。

新しいプールを作成するとき、または既存のプールを編集するときに、リンク クローン上でディスク領域再利用を構成できます。既存のプールについては、『Horizon 7 のアップグレード』の「容量を再利用するためにプールをアップグレードする作業」を参照してください。

注: この機能は、 vSAN データストアまたは Virtual Volumes データストアに格納されている仮想マシンで使用できません。 vSAN データストアのディスク容量を再利用する方法については、 vSAN データストアでのディスク容量の再利用を参照してください。

Composer がリンク クローンを更新、再構成または再調整している場合、ディスク領域再利用はそのリンク クローン上では実行されません。

ディスク領域再利用は、リンク クローン内の OS ディスクのみで動作します。この機能は、Composer の通常ディスクに影響せず、完全クローン仮想マシンでは動作しません。

ネイティブ NFS スナップショット テクノロジ(VAAI)は、領域効率の高いディスクが使用されている仮想マシンを含むプールでサポートされていません。

次の手順は、リンククローン デスクトップ プールに適用されます。手順は、自動ファームの場合と同様です。

前提条件

  • vCenter Server および ESXi ホストについて、クラスタにすべての ESXi ホストが含まれ、ダウンロード パッチ ESXi510-201212001 以降を適用済みの ESXi 5.1 以降が搭載されたバージョン 5.1 であることを確認します。
  • vSphere バージョン 5.1 以降で提供される VMware Tools が、プール内のすべてのリンク クローン仮想マシンにインストールされていることを確認します。
  • プール内のすべてのリンク クローン仮想マシンが仮想ハードウェア バージョン 9 以降であることを確認します。
  • 仮想マシンが SCSI コントローラを使用することを確認します。ディスク領域再利用は、IDE コントローラを備えた仮想マシンではサポートされていません。
  • Windows 10 仮想マシンの場合、マシンが vSphere 5.5 U3 以降で実行されていることを確認します。
  • Windows 8 または 8.1 仮想マシンの場合、マシンが vSphere 5.5 以降で実行されていることを確認します。ディスク領域の再利用は、vSphere 5.5 以降で実行されている Windows 8 または 8.1 仮想マシンでサポートされます。
  • Windows 7 仮想マシンの場合、マシンが vSphere 5.1 以降で実行されていることを確認します。
  • ディスク領域再利用が vCenter Server で有効になっていることを確認します。このオプションにより、プール内の仮想マシンは、ディスク領域再利用に必要な効率の良いディスク フォーマットで作成されるようになります。『Horizon 7 の管理』ドキュメントを参照してください。

手順

  1. Horizon Console で、[詳細なストレージ] ページを表示します。
    オプション 説明
    新しいデスクトップ プール [プールを追加] ウィザードを起動して、自動デスクトップ プールの作成を開始します。ウィザードの設定に関する指示に従って、[詳細ストレージ オプション] ページが表示されるまで進みます。
    既存のデスクトップ プール 既存のプールを選択し、[編集] をクリックして、[詳細ストレージ オプション] タブをクリックします。領域再利用をサポートするためにプールをアップグレードする場合は、『Horizon 7 アップグレード ガイド』の「領域再利用のためのデスクトップ プールのアップグレード」を参照してください。
  2. [VM ディスク スペースを再利用] チェック ボックスを選択します。
  3. [仮想マシンの未使用領域が次の値を超えると再利用が開始されます] テキスト ボックスに、リンク クローン OS ディスク上に蓄積する必要がある未使用のディスク領域の最小量 (GB) を入力します。この値を超過すると、ESXi はそのディスク上で領域の再利用を開始します。
    例: 2 GB。
    デフォルト値は 1 GB です。

次のタスク

ディスク領域の再利用と View Storage Accelerator での再生成を実行しない停電日数と停電時間数を構成できます。リンク クローン用の Storage Accelerator と領域再利用の停電期間の設定を参照してください。

Horizon Console で、[インベントリ] > [デスクトップ] を選択し、領域再利用が行われた最終時刻とデスクトップ上で最後に再利用された領域の容量を表示するマシンを選択します。