特定の Horizon Client 機能を構成するには、common-setting セクションの設定を使用します。editable プロパティには、ユーザーによる変更が可能な設定かどうかを指定します。次の表のアスタリスクは、編集可能リストで構成できる設定であることを示しています。

注: 変更された設定を有効にするには、ユーザーが Horizon Client を再起動する必要があります。
設定 説明
editable Horizon Client 設定のリストを構成し、ユーザーが特定の共通設定を変更できるかどうかを指定します。通常、設定の値は各サーバのポリシーによって決まります。この表でアスタリスク (*) のある任意のクライアント機能を追加できます。

editable プロパティに表示されている設定の値が false の場合、その設定は使用できません。ユーザーはこの設定を変更できません。ユーザー インターフェイスが灰色で表示されます。変更を行うため、システム管理者はサーバで設定されたポリシーを更新できます。

editable プロパティ リストの設定が true に設定されている場合、その設定はユーザー インターフェイスで使用できます。ユーザーは変更を行うことができます。

注: 最初の使用時に、クライアントはサーバのポリシーの設定を適用します。その後は、設定が編集可能で、ユーザーによって変更されていれば、クライアントはその設定を使用します。
allowDataSharing* データ共有機能を構成します。value を設定して、共有を有効または無効にします。有効な値は、true(有効)と false(無効)です。
allowFileDownload

ユーザーがファイル転送機能を使用してリモート デスクトップからクライアント デバイスにファイルをダウンロードできるかどうかを構成します。値を設定して、ファイルのダウンロードを有効にするかブロックします。

有効な値は、true(有効)と false(ブロック)です。デフォルト値は true です。

注: ファイル転送機能を使用したファイルのダウンロードを有効にするには、クライアント側で allowFileDownload を有効にし、「 ファイル転送を設定」GPO を使用してエージェント側でファイルのダウンロードを許可する必要があります。『 Horizon リモート デスクトップの機能と GPO』を参照してください。
allowFileUpload

ユーザーがファイル転送機能を使用してクライアント デバイスからリモート デスクトップにファイルをアップロードできるかどうかを構成します。値を設定して、ファイルのアップロードを有効にするかブロックします。

有効な値は、true(有効)と false(ブロック)です。デフォルト値は true です。

注: ファイル転送機能を使用したファイルのアップロードを有効にするには、クライアント側で allowFileUpload を有効にし、「 ファイル転送を設定」GPO を使用してエージェント側でファイルのアップロードを許可する必要があります。『 Horizon リモート デスクトップの機能と GPO』を参照してください。
display* クライアントで使用できるローカル モニターの使用を構成します。この設定では、クライアント ウィンドウのサイズを指定できます。この設定は、リモート デスクトップの起動時に有効になります。
使用可能なオプション:
  • multipleMonitors:使用可能なすべてのモニターにレンダリングします。enableMultiMonitor プロパティを true に設定する必要があります。
  • singleMonitor:単一のモニターを使用する場合、デフォルトのウィンドウ サイズを使用してレンダリングします。
  • singleMonitorFullscreen:全画面表示を使用して 1 台のモニターでレンダリングします。
  • singleMonitorSmallWindow:小さいウィンドウ サイズ (640x480) を使用して、1 台のモニターにレンダリングします。
  • singleMonitorLargeWindow:大きいウィンドウ サイズ (1680x983) を使用して、1 台のモニターにレンダリングします。
  • {width:mmm, height:nnn}:指定したサイズを使用して、1 台のモニターにレンダリングします。(mmmxnnn)
この設定は、 displayeditable プロパティのリストにないか、 false に設定されている場合にロックされます。 editable プロパティで true に設定すると、ユーザーは設定を変更できます。
注: enableMultiMultiMonitor よりも display 設定が優先されます。クライアント機能の enableMultiMonitor 設定よりも、サーバ機能の enableMultiMonitor 設定が優先されます。ただし、サーバ機能の enableMultiMonitor 設定よりも、クライアント機能の display 設定が優先されます。
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enableAnonymousLogin* 設定ダイアログ ボックスで、[認証されていないアクセスを使用して匿名ログイン] として表示される非認証アクセス機能を構成します。value プロパティには、機能を有効にするか無効にするかを指定します。有効な値は、true および false です。
enableFileAssociation

ファイルの関連付けの設定に記載されているファイル関連付け機能のアクティベーション状態を構成します。有効な値は以下のとおりです。

  • true:ファイル関連付けが有効です。
  • false:ファイル関連付けが無効です。ユーザーは、ローカル ファイルを右クリックして [VMware Horizon Client for Chrome] を選択できますが、使用可能なアプリケーションのリストではなく警告メッセージが表示されます。

enableFileAssociation が構成されていない場合、ファイル関連付けはデフォルトで有効になります。

enableMediaStream

クライアント ユーザーが Chrome クライアントのブラウザ リダイレクト機能および Microsoft Teams のメディア最適化機能のカメラとマイクの権限を構成できるかどうかを決定します。有効な値は以下のとおりです。

  • true:クライアント ユーザーは設定を行い、プロンプトに応答して、ブラウザ リダイレクト中にリモート ブラウザからクライアントのカメラとマイクへのアクセスを許可または拒否できます。
  • false:クライアント ユーザーには、カメラとマイクの権限に関連する設定とプロンプトが表示されません。ユーザーは、これらの権限を構成できません。ブラウザ リダイレクト中に、リモート ブラウザからクライアントのカメラとマイクへのアクセスが自動的に拒否されます。

デフォルト値は true です。詳細については、『Horizon リモート デスクトップの機能と GPO』ドキュメントでブラウザ リダイレクトの構成と「Microsoft Teams のメディア最適化」セクションを参照してください。

enableMultiMonitor* マルチモニタ機能を構成します。value プロパティを使用して、機能をオンにするかオフにするかを指定します。有効な値は、true および false です。
hideSecondaryServer

Horizon Client がプライマリ サーバとセカンダリ サーバの両方のホスト名のサーバ アイコンを表示するか、プライマリ サーバのホスト名のみを表示するかを構成します。

有効な値は true(プライマリ ホスト名のアイコンのみを表示)と false です。

  • true に設定すると、Horizon Client はプライマリ ホスト名のアイコンのみを表示します。
  • false に設定すると、Horizon Client は、プライマリ サーバとセカンダリ サーバの両方のホスト名のサーバ アイコンを表示します。この設定では、同じサーバに対して 2 つのアイコンが表示される場合があります。たとえば、ロード バランサがプライマリ ホストとして機能し、Unified Access Gateway (UAG) がセカンダリ ホストとして機能する場合、Horizon Client はロード バランサのホスト名のアイコンと UAG のホスト名の重複アイコンを表示します。

デフォルト値は true です。

ignoreCertErrors

ブラウザ リダイレクト機能が SSL またはセキュリティ証明書エラーを含むページを表示するかどうかを構成します。有効な値は以下のとおりです。

  • false:ブラウザ リダイレクト機能で SSL または証明書エラーのページが表示されません。ページはリダイレクトされず、Horizon Clientは SSL エラーまたは証明書エラーに関するメッセージを表示します。
  • true:ブラウザ リダイレクト機能は、SSL または証明書エラーを含むページを表示します。エラーは無視され、ページがリダイレクトされます。

デフォルト値は false です。詳細については、ブラウザ リダイレクトの構成を参照してください。

powerSetting リモート セッションでユーザーが非アクティブになった場合、デバイスがスリープ状態にならないようにします。デフォルトでは、Chrome デバイスは 10 分後にスリープ モードになります。powerSetting を構成すると、最後のリモート セッションが終了するまで、デバイスはスリープ状態になりません。

keepAwakeLevel プロパティには、電源ポリシーのレベルを指定します。keepAwakeLevel プロパティでは、次の値が有効です。

  • system:ユーザーが非アクティブになったときに、システムがスリープ状態にならないようにします。この値がデフォルトになります。
  • display:ユーザーが非アクティブになったときに、ディスプレイがオフになったり、グレーアウトされたり、システムがスリープ状態にならないようにします。
urlFiltering

クライアントの URL コンテンツ リダイレクト ルールを構成します。URL コンテンツ リダイレクト機能を使用するには、エージェント側でも設定が必要です。詳細については、URL コンテンツ リダイレクトを使用するための要件と『Horizon リモート デスクトップの機能と GPO』ドキュメントの「URL コンテンツ リダイレクトの構成」を参照してください。

注: 変更したルールを有効にするには Horizon Client を再起動する必要があります。
注: Connection Server インスタンスで vdmutil コマンドライン インターフェイスを使用して構成された URL コンテンツ リダイレクト ルールは、 urlFiltering 設定を使用して構成された URL コンテンツ リダイレクトよりも優先されます。

urlFiltering 設定には protocols という 1 つのプロパティがあり、次のプロパティを持つオブジェクトの配列が設定されています。

  • brokerHostname:URL のリダイレクトで使用される Connection Server ホストの IP アドレスまたは完全修飾ドメイン名 (FQDN)。
  • protocol:リダイレクトされる URL プロトコル。
  • remoteItemagentRules で指定された URL を処理できるリモート デスクトップまたはアプリケーション プールの表示名。
  • agentRulesremoteItem で指定されたリモート デスクトップまたはアプリケーションにリダイレクトする URL。たとえば、agentRules.*mycompany.com に設定すると、文字列 mycompany.com を含むすべての URL がリモート デスクトップまたはアプリケーションにリダイレクトされます。
注: リダイレクトされる URL の範囲は、 agentRules に使用するルールの構文によって異なる場合があります。
  • ルールの構文 .*mycompany.com は、http://mycompany.com など、mycompany.com という文字列を含むすべての URL のリダイレクトをサポートします。
  • ルールの構文 .*.mycompany.com は、.mycompany.com という文字列を含むすべての URL のリダイレクトをサポートします。ただし、ルート URL のリダイレクトはサポートされません。たとえば、http://mycompany.com はリダイレクトされません。
useAssetIdReplaceMachineName

対応する Horizon 環境変数にクライアント アセット ID(物理コンピュータ名)を渡す方法を構成します。詳細については、VMware ナレッジベースの記事 KB92513を参照してください。

有効な値は以下のとおりです。

  • false:アセット ID は ViewClient_Asset_ID 環境変数に渡されます。
  • true:アセット ID は ViewClient_Machine_Name 環境変数に渡されます。

デフォルト値は false です。

ws1WebviewMode

Unified Access GatewayWorkspace ONE によって管理されるアプリケーションなど、管理対象アプリケーションとして実行されている Horizon Client に対してユーザーが認証を行うことができるかどうかを構成します。有効な値は以下のとおりです。

  • secure-webview:ユーザーは、管理対象アプリケーションとして Horizon Client に対する認証を行うことができます。認証完了後にキャッシュと Cookie をクリアします。
  • persistent-webview:ユーザーは、管理対象アプリケーションとして Horizon Client に対する認証を行うことができますが、認証完了後にキャッシュと Cookie はクリアされません。この値を使用すると、認証情報を保存できます。
  • browser:ユーザー認証用のブラウザ ウィンドウを開きます。この値を使用すると、Horizon Client は管理対象アプリケーションとして実行されません。

デフォルトの値は secure-webview です。

次の JSON 構成ファイルの例は、編集可能なプロパティの共通の設定と使用方法を示しています。

{
  "broker_list": {
    "Value": {
      "settings": {
        "server-list": [
          {
            "server": "viewserver0.mydomain.com",
            "default": true,
            "description": "View Server 0",
            "username": "User0",
            "domain": "TestDomain0"
          }
        ],
        "common-setting": {
          "allowDataSharing": false,
          "allowFileDownload": true,
          "allowFileUpload": false,
          "enableAnonymousLogin": true,
          "enableMultiMonitor": false,
          "enableMediaStream": true,
          "hideSecondaryServer": true,
          "ignoreCertErrors": false,
          "enableFileAssociation": false,
          "useAssetIdReplaceMachineName": true,
          "ws1WebviewMode": "secure-webview",
          "display": "{width:400, height: 500}",
          "editable": {
            "allowDataSharing": true,
            "enableAnonymousLogin": false,
            "enableMultiMonitor": false
          },
          "powerSetting": {
            "keepAwakeLevel": "display"
          },
          "urlFiltering": {
            "protocols": [
              {
                "brokerHostname": "10.117.24.28",
                "protocol": "http",
                "remoteItem": "win2022_RDSH",
                "agentRules": ".*example1.com"
              },
              {
                "brokerHostname": "10.117.161.109",
                "protocol": "https",
                "remoteItem": "win10_VDI",
                "agentRules": ".*example2.com"
              }
            ]
          }
        }
      }
    }
  }
}