USB リダイレクト機能を使用すると、ローカルに接続された USB デバイスを仮想デスクトップで使用できます。複数の USB デバイスを 1 つの仮想デスクトップにリダイレクトできますが、1 つのデバイスを同時に複数のデスクトップ セッションにリダイレクトすることはできません。USB デバイスを公開デスクトップと公開アプリケーションにリダイレクトすることはできません。
USB デバイスを仮想デスクトップに手動または自動でリダイレクトできます。
管理者が許可している場合は、自動接続設定を構成して、すべてのデバイスまたは特定のデバイスの自動リダイレクトの動作を変更できます。自動接続設定は、すべてのデスクトップまたは特定のデスクトップに適用できます。
また、管理者は、Horizon Client によって複合 USB デバイスを個別のインターフェイス コンポーネントに分割して、リダイレクトに対応するかどうか指定できます。
サポート対象の USB デバイス
Chrome OS の制限により、多くの USB デバイスを仮想デスクトップにリダイレクトすることはできません。このリリースで VMware が動作確認した USB デバイスは次のとおりです。他のデバイスがサポートされる場合もあります。USB デバイスがサポートされていない場合、デバイスにリダイレクトすると、Horizon Client からエラー メッセージが返されます。
- [Printers]
- Brother MFC 8710 DW
- Brother QL-720NW
- HP LaserJet Pro M201dw
- HP LaserJet Pro MFP M426dfw
- HP LaserJet P2055d
- HP Deskjet 3525
- HP OfficeJet 200 Mobile
- Ricoh SP C261SNFw
- Samsung C43x Print Series
- Xerox WorkCentre 6515
- Xerox Workcentre 3225/DNI Printer
- Zebra Label printer GC420-1005G0-000
- [スキャナ]
- AmbirScanPro 490i
- [ヒューマン インターフェイス デバイス (HID)]
- Wacom 520A
- Wacom 500B
- [複合デバイス]
- Nuance PowerMic II
- Nuance PowerMic III
前提条件
仮想デスクトップへの USB リダイレクトをサポートするには、システム環境が次の要件を満たしていることを確認します。
- USB リダイレクト機能を使用するには、ChromeOS バージョン 87 以降が必要です。機能の自動接続設定を使用するには、ChromeOS バージョン 107 以降が必要です。
- USB の自動検出を有効にするには、Google 管理者ポリシー設定に移動して、[WebUSB API 許可デバイス] オプションを選択します。
- 管理者は、リモート デスクトップに USB リダイレクト機能を構成する必要があります。詳細については、『Horizon リモート デスクトップの機能と GPO』ドキュメントの「Chrome および HTML Access クライアントの USB リダイレクトの構成」を参照してください。
- 管理者は、エンド ユーザーに USB 自動接続設定の編集を許可するかどうかを指定する必要があります。「クライアント機能」を参照してください。
複合 USB デバイスの分割をサポートするには、システム環境が次の要件を満たしていることを確認します。
- クライアント デバイスが Horizon Client 2306 for Chrome 以降を実行している。
- 以下のいずれか。
- 管理者が、リモート デスクトップに USB リダイレクト機能を構成している。詳細については、『Horizon リモート デスクトップの機能と GPO』ドキュメントの「Chrome および HTML Access クライアントの USB リダイレクトの構成」を参照してください。
- 管理者が、「複合 USB デバイスの分割」の説明に従って Google 管理者ポリシーを構成している。
複合 USB デバイスの分割
次の構成手順では、複合 USB デバイスの分割を有効にする 1 つの方法について説明します。リモート デスクトップの USB リダイレクト機能を構成して、USB デバイスの分割を有効にすることもできます。
デバイス分割を許可すると、Horizon Client は、複合 USB デバイスをリダイレクト用の個別のコンポーネントとして扱います。
- USB 複合デバイスを Google 管理者 USB DetachableAllowList ポリシーに追加します。
- Google 管理コンソールで、 の順に移動します。
- <vid>:<pid> の形式で、USB 複合デバイスを追加します。<vid> はベンダー ID、<pid> はデバイスの製品 ID です。各 ID を 16 進値として指定します。
- コンソールで変更内容を保存します。
- USB 複合デバイスを Google 管理者 USBAllowDevicesForURL ポリシーに追加します。
- Google 管理コンソールで、 の順に移動します。
- Horizon Client アプリの拡張機能 ID を追加します。
- <vid>:<pid> の形式で、USB 複合デバイスを追加します。<vid> はベンダー ID、<pid> はデバイスの製品 ID です。各 ID を 16 進値として指定します。
- コンソールで変更内容を保存します。
- 更新されたポリシーを有効にするには、ブラウザで [chrome://policy] に移動し、[ポリシーを再読み込み] を選択します。
- 「クライアント機能」の説明に従って、splitUSB クライアント ポリシーの下の allowList 配列に USB 複合デバイスを追加します。
USB デバイスのリダイレクト手順
次の手順では、USB デバイスを追加し、仮想デスクトップへのリダイレクト設定を構成する方法について説明します。
- USB デバイスをクライアント システムに接続します。
- Horizon Client を起動し、サーバに接続します。
- [オプション:] 自動リダイレクトの設定を構成します。
注: 管理者は、自動リダイレクトの設定を編集できるようにしておく必要があります。設定を編集に使用できない場合、 Horizon Client は、管理者によって定義されたデフォルトの自動リダイレクト ポリシーを使用します。
- デスクトップとアプリケーションの選択ウィンドウの右上隅にある [設定] ツールバー ボタンをクリックします。
- [設定] ウィンドウで、[USB の自動転送] を見つけます。この設定のトグルを有効にして、[選択] をクリックします。
USB デバイスの自動接続動作の構成オプションを含むダイアログ ボックスが表示されます。
- 自動接続設定を適用する仮想デスクトップを選択します。すべてのデスクトップに設定を適用するには、[すべてのデスクトップに適用] を選択します。
- 自動接続を構成します。
設定 説明 [起動時にすべてのデバイスを自動接続] このオプションは、デスクトップ セッションの開始時に挿入されたすべての USB デバイスを自動的にリダイレクトする場合に選択します。 [挿入時にすべてのデバイスを自動接続] このオプションは、クライアント システムの USB ポートに挿入されたすべての USB デバイスを自動的にリダイレクトする場合に選択します。 <特定のデバイスの自動接続オプション> これらのオプションは、特定の USB デバイスの自動リダイレクト動作を構成します。セッションの起動時またはデバイス挿入時、またはその両方で、各デバイスが自動的にリダイレクトされるように構成できます。 注: 自動接続ダイアログ ボックスのデバイスのリストは、手順 6 で説明するように、USB リダイレクトに新しいデバイスを追加すると更新されます。また、管理者は Google 管理コンソールで WebUSB API が許可されたデバイスを構成して、グローバル デバイス リストを定義することもできます。自動リダイレクトは、セッションの起動時、デバイスの挿入時、またはその両方に構成できます。次の表に、自動接続の構成とその場合の自動リダイレクト機能の動作を示します。
自動接続の構成 自動リダイレクトの動作 起動時の自動接続が有効で、挿入時の自動接続が無効 自動リダイレクトは、クライアント システムにすでに挿入されているデバイスでデスクトップ セッションを開始する場合にのみ発生します。 - セッションの開始時に挿入されていないデバイスはリダイレクトされません。
- セッションの開始後にデバイスが挿入された場合、リダイレクトは発生しません。
- ユーザーが複数のデスクトップ セッションを開始した場合は、最初に開始したデスクトップのみがリダイレクトされたデバイスを受け取ります。1 つのデバイスが同時に複数のデスクトップ セッションにリダイレクトされることはありません。
挿入時の自動接続が有効で、起動時の自動接続が無効 自動リダイレクトは、デバイスがクライアント システムに挿入され、アクティブになっている場合にのみ発生します。 - デスクトップ セッションの開始後に挿入されたデバイスはリダイレクトされます。
- セッションの開始時に挿入されていたデバイスはリダイレクトされません。
- セッション中にデバイスが削除され、クライアント システムに再度入されると、リダイレクトが発生します。
- 複数のデスクトップ セッションが開いている場合、リダイレクトされたデバイスを受け取るのはフォーカスされたデスクトップだけです。1 つのデバイスが同時に複数のデスクトップ セッションにリダイレクトされることはありません。
起動時の自動接続が有効で、挿入時の自動接続も有効 自動リダイレクトは、デスクトップ セッションの開始時またはデバイスがクライアント システムに挿入されたときにのみ発生します。 - セッションの開始時に挿入されていたデバイスはリダイレクトされます。
- デスクトップ セッションの開始後に挿入されたデバイスはリダイレクトされます。
- [適用] をクリックし、変更を保存します。
- 仮想デスクトップに接続します。
- 仮想デスクトップ ウィンドウの上部にマウスを移動します。上部のメニュー バーが表示されたら、[USB デバイスのリダイレクト] ボタンをクリックします。
- [デバイスを追加] をクリックします。
- USB デバイスのリストからデバイスを選択して、[選択] をクリックします。
デバイスがサポートされている場合、デバイスはリモート デスクトップにリダイレクトされ、セッションで使用できます。デバイスがサポートされていない場合は、エラー メッセージが表示されます。
- [オプション:] [デバイスを追加] を再度クリックして、別の USB デバイスをリダイレクトします。
- リモート デスクトップから USB デバイスを解放するには、[解放] をクリックします。