DPI 同期機能を使用すると、リモート デスクトップまたは公開アプリケーションに接続したときに、クライアント システムの DPI 値に合わせてリモート セッションの DPI 値が変更されます。

注: DPI 同期機能は、Raspberry Pi デバイスでサポートされていません。

DPI 同期機能とディスプレイのスケーリング機能の両方が有効になっている場合、一度に有効になるのはいずれかの機能だけです。DPI 同期がまだ有効になっていない場合にのみ(つまり、リモート デスクトップの DPI 設定とクライアント システムの DPI 設定が一致する前)、ディスプレイのスケーリングは実行され、DPI 設定が一致するとディスプレイのスケーリングは実行されなくなります。

DPI 同期機能は、[DPI 同期] エージェント グループ ポリシー設定で有効または無効にします。この機能は、デフォルトで有効になっています。

リモート デスクトップとの DPI 同期の動作

デフォルトの DPI 同期動作は、エージェント マシンにインストールされている Horizon Agent のバージョンによって異なります。

Horizon Agent 2012 以降のデフォルトでは、クライアントのモニターごとの DPI 設定がエージェントと同期され、リモート セッションの実行中に変更が有効になります。この機能は、「[モニターごとの DPI 同期]」エージェント グループ ポリシー設定によって制御されます。仮想デスクトップおよび物理デスクトップで、モニターごとの DPI 同期機能がデフォルトでサポートされます。この機能は、公開デスクトップでサポートされません。

以前のバージョンの Horizon Agent の場合、Horizon Client はシステムの DPI 設定に対してのみ同期をサポートします。DPI 同期は最初の接続時に実行されます。再接続の場合は、必要に応じてディスプレイのスケーリングが実行されます。DPI 同期が有効で、クライアント システムの DPI 設定がリモート デスクトップの DPI 設定と一致する場合、ユーザー インターフェイスで [ディスプレイのスケーリングを許可する] オプションをオンに切り替えても、ディスプレイのスケーリングを有効にすることはできません。Windows では、ユーザーが現在のユーザー セッションでシステム レベルの DPI 設定を変更することはできません。DPI の同期は、ユーザーがログインしてリモート セッションを開始した場合にのみ行われます。リモート セッションの実行中に DPI 設定を変更する場合は、リモート デスクトップの DPI 設定とクライアント システムの新しい DPI 設定を一致させるため、ログアウトしてから再度ログインする必要があります。

エージェントの DPI 設定は、Windows レジストリの Computer\HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop: logPixels に保存されています。

注: システムの DPI 設定がメイン モニターの DPI 設定と異なる場合があります。たとえば、メイン モニターを閉じて、メイン モニターと異なる DPI 設定の外部ディスプレイに切り替えると、システムの DPI 設定は、終了したメイン モニターの DPI 設定と同じままになります。

このバージョンの Horizon Client では、Horizon Agent バージョン 7.8 から 2006 までで提供されている [接続ごとの DPI の同期] エージェント グループ ポリシー設定はサポートされません。

DPI 同期グループ ポリシー設定の詳細については、ご使用の Horizon Agent バージョンのHorizon でのリモート デスクトップ機能の構成を参照してください。

仮想デスクトップでサポートされるゲスト OS

仮想デスクトップの場合、DPI 同期機能は次のゲスト OS に対応します。
  • 32 ビットまたは 64 ビットの Windows 7
  • 32 ビットまたは 64 ビットの Windows 8.x
  • 32 ビットまたは 64 ビットの Windows 10
  • デスクトップとして構成されている Windows Server 2008 R2
  • デスクトップとして構成されている Windows Server 2012 R2
  • デスクトップとして構成されている Windows Server 2016
  • デスクトップとして構成されている Windows Server 2019
注: デスクトップとして構成されている Windows サーバ マシンの場合、モニターごとの DPI 同期機能はサポートされません。

公開デスクトップと公開アプリケーションでサポートされている RDS ホスト

公開デスクトップおよび公開アプリケーションでは、DPI 同期機能は次の RDS ホストでサポートされます。
  • Windows Server 2012 R2
  • Windows Server 2016
  • Windows Server 2019
注: RDS ホストの場合、モニターごとの DPI 同期機能はサポートされていません。この制限は、仮想マシンがホストするアプリケーション機能を使用してデスクトップ プールで実行される公開アプリケーションには適用されません。

DPI 同期を使用する際のヒント

DPI 同期を使用する場合は、次のガイドラインに従ってください。

  • クライアント システムで DPI 設定を変更しても、リモート デスクトップの DPI 設定が変わらない場合は、ログアウトしてから再度ログインして、クライアント システムの新しい DPI 設定を Horizon Client に認識させます。
  • DPI 設定が 100 パーセント以上になっているクライアント システムでリモート セッションを開始してから、100 パーセント以上の異なる DPI 設定になっている別のクライアント システムで同じセッションを使用する場合、2 番目のクライアント システムで DPI を同期するには、2 番目のクライアント システムでログアウトしてからリモート セッションに再度ログインします。
  • Horizon 管理者が、Windows リモート デスクトップの Horizon Agent[DPI 同期] グループ ポリシー設定の値を変更する場合、新しい設定を有効にするためにログアウトしてからもう一度ログインする必要があります。