コマンド ラインから Horizon Client をインストールするには、インストーラのファイル名を入力し、インストール コマンドとプロパティを指定します。コマンド ラインから Horizon Client をサイレント モードでインストールできます。

次の表に、Horizon Client インストール コマンドの説明を示します。

表 1. Horizon Client インストール コマンド
コマンド 説明
/? または /help Horizon Client インストール コマンドとプロパティを一覧表示します。
/silent Horizon Client をサイレント モードでインストールします。ウィザード プロンプトに応答する必要はありません。
/install Horizon Client をインタラクティブにインストールします。ウィザード プロンプトに応答する必要があります。
/uninstall Horizon Client をアンインストールします。
/repair Horizon Client を修復します。
/norestart インストール中に再起動プロンプトは表示されません。
/x /extract インストーラ パッケージを %TEMP% ディレクトリに展開します。
/l または /log インストール ログ ファイルのフォルダと名前付けパターンを指定します。

たとえば、次のコマンドを指定すると、Horizon Client インストーラは Test のプリフィックスが付いたログファイルを C:\Temp フォルダ配下に作成します。

/log "C:\Temp\Test"

次の表に、Horizon Client インストール プロパティの説明を示します。

表 2. Horizon Client インストール プロパティ
プロパティ 説明 デフォルト
INSTALLDIR Horizon Client がインストールされるパスおよびフォルダ。例:

INSTALLDIR=""D:\abc\my folder""

パスを囲む引用符によってインストーラにパスの有効部分としてスペースを解釈することを許可します。

%ProgramFiles%VMware\VMware Horizon View Client
VDM_IP_PROTOCOL_USAGE

Horizon Client コンポーネントが通信に使用する IP (インターネット プロトコル) バージョン。有効な値は以下のとおりです。

  • IPv4
  • IPv6
  • Dual

Dual を指定すると、Horizon Client は現在のネットワークを確認し、IPv4 または IPv6 経由で自動的に接続します。

IPv4
VDM_FIPS_ENABLED FIPS 準拠の暗号を使用して Horizon Client をインストールするかどうかを決めます。

値に 1 を指定すると、FIPS 準拠の暗号化を使用して Horizon Client がインストールされます。値に 0 を指定すると、FIPS 準拠の暗号化を使用せずに Horizon Client がインストールされます。

注: このプロパティを 1 に設定する前に、Windows クライアント オペレーティング システムで FIPS モードを有効にしておく必要があります。 Windows クライアント オペレーティング システムでの FIPS モードの有効化を参照してください。
0
VDM_SERVER Horizon Client ユーザーがデフォルトで接続する Connection Server インスタンスの完全修飾ドメイン名 (FQDN)。例:

VDM_Server=cs1.companydomain.com

このプロパティを構成する場合、Horizon Client ユーザーがこの FQDN を入力する必要はありません。

なし
LOGINASCURRENTUSER_DISPLAY Horizon Client のメニュー バーの [オプション] メニューに [現在のユーザーとしてログイン] を表示するかどうかを指定します。有効な値は、1(有効)または 0(無効)です。 1
LOGINASCURRENTUSER_DEFAULT Horizon Client のメニュー バーの [オプション] メニューで、[現在のユーザーとしてログイン] がデフォルトで選択されるかどうかを指定します。有効な値は 1(有効)または 0(無効)です。

現在のユーザーとしてログインがデフォルトのログイン動作の場合、ユーザーがクライアント システムにログインするときに入力した ID と認証情報が、Connection Server インスタンスに渡され、最終的にリモート デスクトップに渡されます。現在のユーザーとしてログインがデフォルトのログイン動作でない場合、リモート デスクトップまたはアプリケーションにアクセスする前に、ユーザーは ID と認証情報を複数回入力する必要があります。

注: ユーザー インターフェイスのこの値を変更すると、 Horizon Client は関連するデフォルトのグループ ポリシー設定を無視します。
0
ADDLOCAL
インストールする機能を指定します。有効な値は以下のとおりです。
  • ALL - URL コンテンツ リダイレクトを除く、使用可能なすべての機能をインストールします。
  • TSSO - 現在のユーザーとしてログイン機能をインストールします。
  • USB - USB リダイレクト機能をインストールします。

複数の機能を指定するには、機能名のカンマ区切りのリストを入力します。名前の間にスペースを使用しないでください。

たとえば、Horizon Client と一緒に USB リダイレクト機能をインストールし、現在のユーザーとしてログイン機能をインストールしない場合には、次のコマンドを入力します。

VMware-Horizon-Client-y.y.y-xxxxxx.exe ADDLOCAL=USB

なし
INSTALL_SFB VMware Virtualization Pack for Skype for Business 機能をインストールするかどうかを決めます。値に 1 を指定すると、この機能がインストールされます。値に 0 を指定すると、この機能はインストールされません。 1
INSTALL_HTML5MMR HTML5 マルチメディア リダイレクトおよび Browser リダイレクトのサポート機能をインストールするかどうかを指定します。値に 1 を指定すると、この機能がインストールされます。値に 0 を指定すると、この機能はインストールされません。 1
REMOVE インストールしない機能を指定します。有効な値は以下のとおりです。
  • Scanner - スキャナ リダイレクト機能をインストールしません。
  • FolderRedirection - フォルダ リダイレクト機能をインストールしません。
  • SerialPort - シリアル ポート リダイレクト機能をインストールしません。

複数の機能を指定するには、機能名のカンマ区切りのリストを入力します。名前の間にスペースを使用しないでください。

たとえば、次のコマンドでは、スキャナ リダイレクト機能がインストールされません。

VMware-Horizon-Client-y.y.y-xxxxxx.exe REMOVE=Scanner

なし
DESKTOP_SHORTCUT Horizon Client にデスクトップ ショートカットを作成するかどうかを決めます。0 を指定すると、デスクトップ ショートカットは作成されません。1 を指定すると、デスクトップ ショートカットが作成されます。 1
STARTMENU_SHORTCUT Horizon Client にスタート メニュー ショートカットを作成するかどうかを決めます。0 を指定すると、スタート メニュー ショートカットは作成されません。1 を指定すると、スタート メニュー ショートカットが作成されます。 1
URL_FILTERING_ENABLED URL コンテンツ リダイレクト機能をインストールするかどうかを決めます。値に 1 を指定すると、この機能がインストールされます。値に 0 を指定すると、この機能はインストールされません。
インタラクティブ インストールでこのプロパティを 1 に設定すると、カスタム インストールのダイアログ ボックスの下に [URL コンテンツ リダイレクト] チェック ボックスが表示され、デフォルトで選択されます。このプロパティを 1 に設定しないければ、このチェック ボックスは表示されません。
注: ADDLOCAL=ALL プロパティには、URL コンテンツ リダイレクト機能が含まれていません。
0
AUTO_UPDATE_ENABLED オンライン アップデート機能を有効にするかどうかを決めます。値に 1 を指定すると、この機能は有効になります。値に 0 を指定すると、この機能は無効になります。

詳細については、Horizon Client オンライン更新を参照してください。

1
INSTALL_TEAMS_REDIRECTION Microsoft Teams 機能のメディア最適化を有効にするかどうかを指定します。値に 1 を指定すると、この機能は有効になります。値に 0 を指定すると、この機能は無効になります。

この機能の詳細については、Horizon でのリモート デスクトップ機能の構成を参照してください。

1
KEYLOGGER_BLOCKING_ENABLED キーロガー ブロックを有効にするかどうかを決定します。値に 1 を指定すると、この機能は有効になります。値に 0 を指定すると、この機能は無効になります。デフォルトでは、この機能は無効になっています。

前提条件

  • クライアント システムがサポートされているオペレーティング システムを使用していることを確認します。Windows クライアント システムのハードウェア要件とソフトウェア要件を参照してください。
  • クライアント システムに管理者としてログインできることを確認します。
  • ドメイン コントローラに最新のパッチが適用済みで、十分な空きディスク領域があり、互いに通信できることを検証します。
  • FIPS 準拠の暗号を使用して Horizon Client をインストールする場合は、クライアントのオペレーティング システムで FIPS モードを有効にします。Windows クライアント オペレーティング システムでの FIPS モードの有効化を参照してください。
  • エンド ユーザーが現在ログインしているユーザーとして Horizon Client およびリモート デスクトップにログインできる機能を使用するかどうかを決定します。ユーザーがクライアント システムにログインするときに入力した認証情報が、Connection Server インスタンスに渡され、最終的にはリモート デスクトップに渡されます。一部のクライアント OS はこの機能をサポートしていません。
  • Horizon Client インストール コマンドについて理解しておきます。
  • Horizon Client インストール プロパティについて理解しておきます。
  • エンド ユーザーがリモート デスクトップからローカルに接続された USB デバイスにアクセスできるようにするかどうかを決定します。あるいは、機能リストに ADDLOCAL インストール プロパティを設定し、USB 機能を除外します。
  • Connection Server インスタンスの完全修飾ドメイン名 (FQDN) をエンド ユーザーが入力する必要がないようにする場合は、インストールの間に指定できるように FQDN を決定します。

手順

  1. クライアント システムに管理者としてログインします。
  2. http://www.vmware.com/go/viewclients の VMware ダウンロード ページに移動します。
  3. Horizon Client インストーラ ファイル、たとえば、VMware-Horizon-Client-YYMM-y.y.y-xxxxxx.exe をダウンロードします。
    YYMM はマーケティング バージョン番号、 y.y.y は内部バージョン番号、 xxxxxx はビルド番号です。
  4. Windows クライアント コンピュータでコマンド プロンプトを開きます。
  5. インストーラのファイル名、インストール コマンド、インストール プロパティを 1 行で入力します。
    VMware-Horizon-Client-YYMM-y.y.y-xxxxxx.exe [commands] [properties]

結果

指定したインストール コマンドとプロパティに基づいて、インストーラが Horizon Client をインストールします。/silent インストール コマンドを指定した場合、ウィザード プロンプトは表示されません。

インストーラによって、VMware Horizon Client (horizon_client_service) および VMware USB Arbitration Service (VMUSBArbService) などの Windows サービスがインストールされます。

例: インストール コマンドの例

次のコマンドは、Horizon Client をインタラクティブにインストールし、URL コンテンツ リダイレクト機能を有効にします。

VMware-Horizon-Client-YYMM-y.y.y-xxxxxx.exe URL_FILTERING_ENABLED=1

次のコマンドは、Horizon Client をサイレント モードでインストールします。インストール中に再起動プロンプトは表示されません。

VMware-Horizon-Client-YYMM-y.y.y-xxxxxx.exe /silent /norestart

次のタスク

Horizon Client のインストール時に URL コンテンツ リダイレクト機能を有効にした場合には、機能がインストールされていることを確認します。URL コンテンツ リダイレクトのインストールの確認を参照してください。

Horizon Client を起動して、正しいリモート デスクトップまたは公開アプリケーションにログインできることを確認します。リモート デスクトップまたは公開アプリケーションへの接続を参照してください。