Horizon Cloud Service - next-gen は、ロード バランシング設定に基づいてエージェント ロード インデックスを使用して、プール内のマルチセッション仮想マシンの電源管理とロード バランシングを行います。

Horizon Cloud Service - next-gen エージェントは、次のしきい値設定を使用してエージェント ロード インデックスを計算します。インデックス値は 0 ~ 100 の範囲で、各仮想マシンの負荷を測定するために使用されます。これらの設定は、プール グループ ポリシーを使用して構成します。

  • CPU 使用率のしきい値
  • メモリ使用率のしきい値
  • ディスク キュー長のしきい値
  • ディスクの読み取り遅延のしきい値
  • ディスクの書き込み遅延のしきい値

電源管理とロード バランシングでエージェント ロード インデックスが重要な役割を果たすため、消費電力とパフォーマンスの最適なバランスを実現するには、適切な値を選択してください。

プール内の仮想マシン使用量に対するシステムの決定

システムは、次の 2 つの割合値のうちの高い方を選択することによって、特定のプールの仮想マシンの使用量を決定します。
  • セッション占有率

    プール内のパワーオン状態の仮想マシンで可能なセッションの合計数で割ったプール内のアクティブなセッションの数。可能なセッション数は、プール内のパワーオン状態の仮想マシンの数に、プールに指定した仮想マシン 1 台あたりのセッション数の値を掛けて計算されます。

  • 平均ロード インデックス

    上記で説明した、プール内のパワーオン状態の仮想マシンの平均エージェント ロード インデックス。

プール拡張の場合、システムは選択した平均ロード インデックス値を、電源管理設定に指定された高しきい値と比較します。

拡張を行うには、仮想マシンの最大数設定を 1 より大きくする必要があります。

次のいずれの例でも、[電源管理] 設定は [最適化されたパフォーマンス] です。最適化されたパフォーマンス設定の高しきい値は 50% です。つまり、使用率が 50% に到達すると、システムは未使用の仮想マシンの 1 つをパワーオンします。

例:セッション占有量が高しきい値を超えたためにプールを拡張

この例では、次の設定が使用されます。

  • 仮想マシン 1 台あたりのセッション数 = 20
  • 電源管理の高しきい値 = 50%
拡張前 拡張後
パワーオン状態の仮想マシン
仮想マシン 1
  • 実行中のセッション数 = 10
  • エージェント ロード インデックス = 25%
使用量値
  • セッション占有率 = 実行中のセッション数 10 / (仮想マシン 1 台あたり 20 セッション x 1 台の仮想マシン) = 50%
  • 平均ロード インデックス = エージェント ロード インデックス 25% / 1 台の仮想マシン = 25%

2 つの値の高い方は 50% で、これは、電源管理の最適なパフォーマンス設定の高しきい値に一致します。その結果、システムは 2 台目の仮想マシンをパワーオンします。

パワーオン状態の仮想マシン
仮想マシン 1
  • 実行中のセッション数 = 10
  • エージェント ロード インデックス = 25%
仮想マシン 2
  • 実行中のセッション数 = 0
  • エージェント ロード インデックス = 0%
使用量値
  • セッション占有率 = (実行中のセッション数 10 + 0) / (仮想マシン 1 台あたり 20 セッション x 2 台の仮想マシン) = 25%
  • 平均ロード インデックス = (エージェント ロード インデックス 25% + 0%) / 2 台の仮想マシン = 12.5%

2 つの値の高い方は 25% で、これは、電源管理の最適なパフォーマンス設定の高しきい値を下回っています。このため、システムは何もアクションを実行しません。

例:平均ロード インデックスが高しきい値を超えたためにプールを拡張

この例では、次の設定が使用されます。

  • 仮想マシン 1 台あたりのセッション数 = 20
  • 電源管理の高しきい値 = 50%
拡張前 拡張後
パワーオン状態の仮想マシン
仮想マシン 1
  • 実行中のセッション数 = 5
  • エージェント ロード インデックス = 50%
使用量値
  • セッション占有率 = 実行中のセッション数 5 / (仮想マシン 1 台あたり 20 セッション x 1 台の仮想マシン) = 25%
  • 平均ロード インデックス = エージェント ロード インデックス 50% / 1 台の仮想マシン = 50%

2 つの値の高い方は 50% で、これは、電源管理の最適なパフォーマンス設定の高しきい値に一致します。その結果、システムは 2 台目の仮想マシンをパワーオンします。

パワーオン状態の仮想マシン
仮想マシン 1
  • 実行中のセッション数 = 5
  • エージェント ロード インデックス = 50%
仮想マシン 2
  • 実行中のセッション数 = 0
  • エージェント ロード インデックス = 0%
使用量値
  • セッション占有率 = (実行中のセッション数 5 + 0) / (仮想マシン 1 台あたり 20 セッション x 2 台の仮想マシン) = 12.5%
  • 平均ロード インデックス = (エージェント ロード インデックス 50% + 0%) / 2 台の仮想マシン = 25%

2 つの値の高い方は 25% で、これは、電源管理の最適なパフォーマンス設定の高しきい値を下回っています。このため、システムは何もアクションを実行しません。