この例では、Horizon Cloud が新しいファームの RDSH 仮想マシン (VM) をどのようにプロビジョニングし、ローリング メンテナンス用に管理するのかについて説明します。

[新規] ファーム ウィザードでは、このファームの規模は次のように設定されます。

  • [仮想マシンの最小数] = 1
  • [仮想マシンの最大数] = 3
  • [仮想マシン 1 台あたりのセッション数] = 20

作成ワークフローでは、

  1. 3 つのすべでの RDSH 仮想マシンは、Microsoft Azure で完全に構成されています(パワーオンされドメインに参加している状態)。
  2. 稼動コストを節約するために、仮想マシン 2 と 3 がパワーオフされます。

仮想マシン 1 はパワーオンのままで、ユーザー セッションを提供できる状態です。

ユーザーがログインすると、仮想マシン 1 でセッションが与えられます。利用可能な仮想マシン(ここでは仮想マシン 1)の占有率が電源管理のしきい値に達すると、別の仮想マシン(仮想マシン 2)がパワーオンされます。2 台の仮想マシンがパワーオンされると、新しいユーザー セッションは負荷の少ない仮想マシンに配置され、パワーオンされた 2 台の仮想マシン間でセッションの負荷が分散されます。パワーオンされた両方の仮想マシンでユーザー セッションの合計数が 1 つ上の占有率しきい値に達すると、次の仮想マシン(仮想マシン 3)がパワーオンされます。

ユーザーのそのセッションから ログオフする場合、次のようになります。

  1. 占有率がしきい値の下限を下回ると、仮想マシンの 1 つが静止中としてマークされます。通常、システムは負荷が最小の仮想マシンを静止中としてマークします。
  2. マークされると、仮想マシン上の既存のセッションはそのまま残りますが、その仮想マシンに対する新しいユーザー セッションは受け付けられません。この時点で、新しいセッションは実行中の仮想マシンにのみ配置されます。
  3. マークされた仮想マシン上に既存のセッションを持つすべてのユーザーが自分のセッションからログオフすると、Horizon Cloud はその仮想マシンをパワーオフします。

上記の手順は、実行中の仮想マシンの数が [仮想マシンの最小数] の値に達するまで繰り返されます。

ローリング メンテナンス

仮想マシンのメンテナンスのベスト プラクティスは、仮想マシンを定期的に再起動し、キャッシュされたリソースや、仮想マシン内のサードパーティ アプリケーションからのメモリ リークを消去することです。Horizon Cloud のローリング メンテナンス機能は、ファーム全体で正常な健全性を自動的に復元します。通常のアクションは、仮想マシンの再起動です。Horizon Cloud は、仮想マシンを削除し、そのファームで使用されている最新の公開イメージに基づいて再プロビジョニングすることにより、ファームの仮想マシンを再構築する追加のオプションを提供します。再構築のオプションは、ファームのすべての仮想マシンに対してイメージの更新を自動的かつ定期的に適用する便利な方法です。再構築のオプションには、手動による操作を日常のメンテナンスの一部として行う必要がありません。

システムは、ファームの [同時に静止する仮想マシン数] の値に設定した数の仮想マシン数のみを一度に静止させます。ファームのローリング メンテナンス用に設定された [メンテナンスのタイプ] で設定されているように、システムは各仮想マシンに対して指定されたメンテナンス アクションを実行します。このアクションは、アクティブなユーザー セッションを持つ仮想マシンに対しても、[同時の静止サーバ] で設定した数を超える仮想マシンに対しても実行されません。