Microsoft Azure サブスクリプションにデプロイされた Horizon Cloud ポッドごとに、ポッドのリソース グループにはテンプレートとして機能するネットワーク セキュリティ グループ (NSG) も作成されます。このテンプレートを使用して、ファームによって提供されるリモート アプリケーションまたは RDS デスクトップに必要となる可能性がある追加のポートを確実に開くことができます。
Microsoft Azure では、ネットワーク セキュリティ グループ (NSG) は Azure Virtual Network (VNet) に接続されたリソースへのネットワーク トラフィックを管理します。NSG は、そのネットワーク トラフィックを許可または拒否するセキュリティ ルールを定義します。NSG によるネットワーク トラフィックのフィルタ方法の詳細については、Microsoft Azure のドキュメントで「Filter network traffic with network security groups」のトピックを参照してください。
Horizon Cloud ポッドが Microsoft Azure にデプロイされると、vmw-hcs-podID-nsg-template
という名前の NSG がポッドの vmw-hcs-podID
という同じ名前のリソース グループに作成されます。podID
はポッド ID です。ポッドの詳細ページ(Horizon Universal Console の [キャパシティ] ページからアクセスする)からポッドの ID を取得できます。
デフォルトでは:
- Microsoft Azure は、各 NSG が作成されると自動的にいくつかのデフォルトのルールを作成します。作成されるすべての NSG で、Microsoft Azure はいくつかのインバウンド ルールとアウトバウンド ルールを 65000 以上の優先度で作成します。このような Microsoft Azure のデフォルトのルールは、ユーザーまたはシステムが Microsoft Azure で NSG を作成すると、Microsoft Azure によって自動的に作成されるので、このドキュメントのトピックでは説明されません。これらのルールは Horizon Cloud によって作成されるものではありません。これらのデフォルトのルールの詳細については、Microsoft Azure ドキュメントの「デフォルトのセキュリティ ルール」トピックを参照してください。
- Horizon Cloud ポッド デプロイヤは、ポッドのテンプレート NSG に次のインバウンド セキュリティ ルールを作成します。これらのデフォルトのインバウンド セキュリティ ルールは、Blast、PCOIP および USB リダイレクトのためのエンド ユーザー クライアントによる RDS セッション デスクトップおよびリモート アプリケーションへのアクセスをサポートします。
優先順位 | 名前 | ポート | プロトコル | ソース | 送信先 | アクション |
---|---|---|---|---|---|---|
1000 | AllowBlastUdpIn | 22443 | UDP | インターネット | 任意 | 許可 |
1100 | AllowBlastTcpIn | 22443 | TCP | インターネット | 任意 | 許可 |
1200 | AllowPcoipTcpIn | 4172 | TCP | インターネット | 任意 | 許可 |
1300 | AllowPcoipUdpIn | 4172 | UDP | インターネット | 任意 | 許可 |
1400 | AllowTcpSideChannelIn | 9427 | TCP | インターネット | 任意 | 許可 |
1500 | AllowUsbRedirectionIn | 32111 | TCP | インターネット | 任意 | 許可 |
このテンプレート NSG に加えて、ファームが作成されるときに、システムはテンプレート NSG をコピーすることによってそのファームの NSG を作成します。各ファームには、テンプレート NSG のコピーである独自の NSG があります。ファームの NSG は、そのファームの仮想マシンの NIC に割り当てられます。デフォルトでは、すべてのファームは、ポッドのテンプレート NSG で設定されているのと同じデフォルトのセキュリティ ルールを使用します。
テンプレート NSG とファームごとの NSG の両方を変更できます。たとえば、追加のポートを開いておく必要があるアプリケーションがファームにある場合は、ポートでネットワーク トラフィックを許可するようにファームの NSG を変更します。同じポートを開く必要がある複数のファームを作成する場合、テンプレート NSG をあらかじめ編集しておくと、ファームの作成が容易になります。