URI (Uniform Resource Identifier) を使用して、エンド ユーザー向けの Web リンクまたは E メール リンクを作成できます。エンド ユーザーは、これらのリンクをクリックして HTML Access の起動やサーバへの接続を行うことができます。また、特定の構成オプションを使用して、リモートデスクトップまたは公開アプリケーションを起動することもできます。

以下のすべてまたは一部の情報を含む URI でリンクを作成すると、エンド ユーザーはその情報を入力する必要がなくなります。

  • サーバ アドレス
  • サーバのポート番号
  • Active Directory ユーザー名
  • Active Directory ユーザー名と異なる場合、RADIUS または RSA SecurID ユーザー名
  • ドメイン名
  • リモート デスクトップまたは公開アプリケーションの表示名
  • セッションの参照、リセット、ログアウト、開始を含むアクション

URI 仕様

この必須構文には、サーバを指定するパス部分だけでなく、必要に応じて、ユーザー、リモート デスクトップまたは公開アプリケーション、アクションまたは構成オプションを指定するクエリが含まれます。

HTML Access を開始するための URI を作成するには、次の構文を使用します。

https://authority-part[/?query-part]
authority-part
サーバ アドレス、および必要に応じて非デフォルト ポート番号を指定します。サーバ名は、DNS 構文に一致する必要があります。

ポート番号を指定するには、以下の構文を使用します:

server-address:port-number
query-part
使用するための構成オプション、または実行するアクションを指定します。クエリは大文字と小文字の区別がありません。複数のクエリを使用するには、クエリの間にアンパサンド (&) を使用します。クエリが違いに競合する場合、リストの最後のクエリが使用されます。次の構文を使用します:
query1=value1[&query2=value2...]

クエリ部分を作成するときは、以下のガイドラインに注意してください。

  • サポートされているクエリを 1 つも使用しない場合は、デフォルトの VMware Horizon Web ポータル ページが表示されます。
  • クエリ部分では、一部の特殊文字がサポートされていません。それらの文字には URL エンコーディング形式を使用する必要があります。番号記号 (#) には %23、パーセント記号 (%) には %25、アンパサンド (&) には %26、アット マーク (@) には %40、バックスラッシュ (\) には %5C を使用します。

    URL エンコーディングの詳細については、http://www.w3schools.com/tags/ref_urlencode.asp を参照してください。

  • クエリ部分で、非 ASCII 文字は UTF-8 [STD63] に基づいて最初にエンコードされる必要があり、次に対応する UTF-8 シーケンスの各オクテットは、URI 文字として表されるパーセントでエンコードされる必要があります。

    ASCII 文字のエンコードについての詳細は、http://www.utf8-chartable.de/ の URL エンコーディング資料を参照してください。

サポートされるクエリ

このトピックでは、HTML Access でサポートされるクエリを示します。デスクトップ クライアントやモバイル クライアントなどの複数のクライアント タイプ用に URI を作成する場合は、対応するクライアント システムのガイドを参照してください。

操作
表 1. アクション クエリで使用できる値
説明
browse 指定したサーバにホストされている使用可能なリモート デスクトップおよび公開アプリケーションのリストを表示します。このアクションを使用しているときに、リモート デスクトップまたは公開アプリケーションを指定する必要はありません。
start-session 指定されたリモート デスクトップまたは公開アプリケーションを起動します。アクション クエリが提供されず、リモート デスクトップまたは公開アプリケーション名が提供されなければ、start-sessionがデフォルト アクションとなります。
reset 指定したリモート デスクトップをシャットダウンして再起動します。保存されてないデータは失われます。リモート デスクトップのリセットは、物理 PC のリセット ボタンを押すことに相当します。このアクションは、公開アプリケーションに実行できません。
logoff リモート デスクトップのゲスト OS からユーザーをログオフします。このアクションは、公開アプリケーションに実行できません。
restart 再起動操作の要求をユーザーが確認したら、プライマリ リモート デスクトップをシャットダウンして再起動します。このアクションは、公開アプリケーションに実行できません。
applicationId
公開アプリケーションの表示名。この表示名は、アプリケーション プールの作成時に Horizon Console で指定した名前です。表示名にスペースが含まれている場合、ブラウザは %20 でスペースを表します。
args
公開アプリケーションの起動時に追加するコマンドライン引数を指定します。 args= の構文を使用します。 には文字列を指定します。次の文字についてはパーセント エンコーディングを使用します。
  • コロン (:) には、%3A を使用します
  • バック スラッシュ (\) には、%5C を使用します
  • スペース ( ) には、%20 を使用します
  • 二重引用符 (") には、%22 を使用します

たとえば、Notepad++ アプリケーションに "My new file.txt" というファイル名を指定するには、%22My%20new%20file.txt%22 を使用します。

desktopId
リモート デスクトップの表示名。この表示名は、デスクトップ プールの作成時に Horizon Console で指定した名前です。表示名にスペースが含まれている場合、ブラウザは %20 でスペースを表します。
domainName
リモート デスクトップや公開アプリケーションに接続しているユーザーに関連付けられている NETBIOS ドメイン名。たとえば、 mycompany.com ではなく mycompany を使用してください。
tokenUserName
RSA または RADIUS ユーザー名。RSA または RADIUS ユーザー名が Active Directory ユーザー名と異なる場合にのみこのクエリを使用します。このクエリを指定せず、RSA または RADIUS 認証が必要である場合、Windows ユーザー名が使用されます。
userName
リモート デスクトップまたは公開アプリケーションに接続している Active Directory ユーザー。ユーザー名は、次のいずれかの形式で指定できます。
  • userName
  • domainName%5CuserName
  • userName@domainName 形式のユーザー プリンシパル名 (UPN)
unauthenticatedAccessEnabled
このオプションが true に設定されている場合、非認証アクセス機能は、デフォルトで有効になります。 HTML Access が起動し、匿名ユーザー アカウントが表示されます。構文の例は、 unauthenticatedAccessEnabled=true です。
unauthenticatedAccessAccount
非認証アクセス機能が有効な場合、このアカウントを使用するように設定します。非認証アクセス機能が無効な場合、このクエリは無視されます。 anonymous1 ユーザー アカウントを使用する場合、 unauthenticatedAccessAccount=anonymous1 のように構文を指定します。
webviewMode
このオプションを true に設定すると、リモート セッションは Web ビュー モードで開始します。Web ビュー モードでは、 HTML Access サイドバーは非表示になります。Web ビュー モードでは、特定のサードパーティ製モバイル アプリケーションで次の操作を実行することもできます。
  • ソフト キーボードからリモート デスクトップにイベントを送信する
  • モバイル アプリケーション インターフェイスを使用して、HTML Access でネイティブ タッチ モードとトラックパッド タッチ モードを切り替える

URI 構文の例

以下の URI の例に続いて、URI リンクのクリック後にエンド ユーザーに表示される内容について説明します。クエリは大文字と小文字が区別されません。たとえば、domainName または domainname を使用できます。

  1. https://horizon.mycompany.com/?domainName=finance&userName=fred

    HTML Access が起動し、horizon.mycompany.com サーバに接続します。ログイン ボックスで、[ユーザー名] テキスト ボックスに [fred] という名前が入力され、[ドメイン] テキスト ボックスに [finance] が入力されます。ユーザーはパスワードを入力する必要があるだけです。

  2. https://horizon.mycompany.com/?userName=finance%5Cfred

    HTML Access が起動し、horizon.mycompany.com サーバに接続します。ログイン ボックスで、[ユーザー名] テキスト ボックスに [finance\fred] という名前が入力されます。ユーザーはパスワードを入力する必要があるだけです。

  3. https://horizon.mycompany.com/?userName=fred@finance

    HTML Access が起動し、horizon.mycompany.com サーバに接続します。ログイン ボックスで、[ユーザー名] テキスト ボックスに [fred@finance] という名前が入力されます。ユーザーはパスワードを入力する必要があるだけです。

  4. https://horizon.mycompany.com/?desktopId=Primary%20Desktop&action=start-session

    HTML Access が起動し、horizon.mycompany.com サーバに接続します。ログイン ボックスが表示され、ユーザー名、ドメイン名、およびパスワードが求められます。ログインに成功すると、表示名が [Primary Desktop] のリモート デスクトップにクライアントが接続します。ユーザーはゲスト OS にログインされます。

  5. https://horizon.mycompany.com/?applicationId=Notepad&action=start-session

    HTML Access が起動し、horizon.mycompany.com サーバに接続します。ログイン ボックスが表示され、ユーザー名、ドメイン名、およびパスワードが求められます。ログインが成功すると、ノートパッド アプリケーションが開始します。

  6. https://horizon.mycompany.com:7555/?desktopId=Primary%20Desktop

    この URI は前の例と同じ効果がありますが、サーバにデフォルト以外のポート 7555 を使用する点が異なります。デフォルトのポートは 443 です。リモート デスクトップ ID が提供されるので、start-session アクションが URI に含まれていない場合であっても、リモート デスクトップが起動します。

  7. https://horizon.mycompany.com/?applicationId=Primary%20Application&desktopId=Primary%20Desktop

    この URI は、公開アプリケーションとリモート デスクトップの両方を指定します。公開アプリケーションとリモート デスクトップの両方を指定すると、リモート デスクトップだけが起動します。

  8. https://horizon.mycompany.com/?desktopId=Primary%20Desktop&action=reset

    HTML Access が起動し、horizon.mycompany.com サーバに接続します。ログイン ボックスが表示され、ユーザー名、ドメイン名、およびパスワードが求められます。ログインに成功すると、クライアントによって、プライマリ デスクトップのリセット操作の確認を求めるダイアログ ボックスが表示されます。

    注: このアクションは、管理者がエンド ユーザーにマシンのリセットを許可している場合にのみ使用できます。
  9. https://horizon.mycompany.com/?My%20Notepad++?args=%22My%20new%20file.txt%22

    Notepad++ をサーバ horizon.mycompany.com で開いて、引数 My new file.txt をアプリケーションの起動コマンドに渡します。ファイル名にはスペース文字が含まれるため、二重引用符で囲まれています。

  10. https://horizon.mycompany.com/?Notepad++%2012?args=a.txt%20b.txt

    Notepad++ 12 をサーバ horizon.mycompany.com で開いて、引数 a.text b.txt をアプリケーションの起動コマンドに渡します。引数は二重引用符で囲まれていないため、スペース文字によってファイル名が分割され、2 つのファイルが Notepad++ で別々に開きます。

    注: アプリケーションによって、コマンドラインの引数を使用する方法が異なる場合があります。たとえば、引数 a.txt b.txt をワードバッドに渡すと、ワードバッドは a.txt の 1 つのファイルのみを開きます。
  11. https://horizon.mycompany.com/?desktopId=Primary%20Desktop&action=restart

    HTML Access が起動し、horizon.mycompany.com サーバに接続します。ログイン ボックスが表示され、ユーザー名、ドメイン名、およびパスワードが求められます。ログインに成功すると、クライアントによって、プライマリ デスクトップの再起動操作の確認を求めるダイアログ ボックスが表示されます。

    注: このアクションは、管理者がエンド ユーザーにマシンの再起動を許可している場合にのみ使用できます。
  12. https://horizon.mycompany.com/?unauthenticatedAccessEnabled=true&unauthenticatedAccessAccount=anonymous_user1

    HTML Access が起動し、anonymous_user1 アカウントを使用して、horizon.mycompany.com サーバに接続します。

HTML コードの例

URI を使用してハイパー リンクおよびボタンを作成し、E メールまたは Web ページに含めることができます。以下の例は、[Test Link] というハイパー リンクと [TestButton] というボタンのコードを記述するために最初の URI の例から URI を使用する方法を示します。

<html>
<body>

<a href="https://horizon.mycompany.com/?domainName=finance&userName=fred">Test Link</a><br>

<form><input type="button" value="TestButton" onClick="window.location.href=
'https://horizon.mycompany.com/?domainName=finance&userName=fred'"></form> <br>

</body>
</html>