Horizon PCoIP ADMX テンプレート ファイルには、グループ ポリシー設定が含まれ、コピー アンド ペーストやドラッグ アンド ドロップの操作に関するクリップボードの設定値が指定できます。

これらの設定はすべて、グループ ポリシー管理エディタの [コンピュータの構成] > [ポリシー] > [管理用テンプレート] > [PCoIP セッション変数] > [上書き可能な管理者デフォルト] フォルダにあります。

これらの設定はすべて、グループ ポリシー管理エディタの [ユーザーの構成] > [ポリシー] > [管理用テンプレート] > [PCoIP セッション変数] > [上書き不可の管理者設定] フォルダにあります。

表 1. PCoIP クリップボード ポリシー設定
設定 説明
Configure clipboard audit エージェント マシンでクリップボード監査機能を有効にするかどうかを指定します。この設定を有効にする場合、次のオプションを選択できます。
  • [どちらの方向も無効] - クリップボードのデータに関する情報は記録されません。
  • [クライアントからサーバへのみ有効にする] - クライアント マシンからエージェント マシンにコピーされたクリップボード データの情報が、エージェント マシンのイベント ログに記録されます。
  • [どちらの方向も有効] - クライアント コンピュータからエージェント マシンにコピーされたクリップボード データの情報と、エージェント マシンからクライアント コンピュータにコピーされたクリップボード データの情報が、エージェント マシンのイベント ログに記録されます。
  • [サーバからクライアントへの方向のみ有効] - エージェント マシンからクライアント コンピュータにコピーされたクリップボード データの情報が、エージェント マシンのイベント ログに記録されます。

この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、デフォルト値として [どちらの方向も無効にする] が使用されます。

エージェント マシンで Windows イベント ビューアを使用して、イベント ログを表示できます。ログの名前は VMware Horizon RX Audit です。イベント ログを一元的に表示するには、VMware Log Insight または Windows Event Collector を設定します。

注: エージェント マシンからクライアント コンピュータへのクリップボード監査をサポートしているのは Windows クライアントだけです。
Configure clipboard memory size on server サーバのクリップボード メモリ サイズの値をバイトまたは KB 単位で指定します。設定しない場合、メモリ サイズは KB 単位になります。

クライアントには、クリップボードのメモリ サイズの値(KB 単位)も設定されています。セッション設定後、サーバは自身のクリップボードのメモリ サイズの値をクライアントに送信します。有効なクリップボードのメモリ サイズは、クライアントとサーバのクリップボードのメモリ サイズの値の小さい方となります。

ネットワークによっては、クリップボードのメモリ サイズを大きくすると、パフォーマンスに悪影響が及ぶ場合があります。クリップボードのメモリ サイズは、16 MB を超える値に設定しないことを推奨します。

注: コピー アンド ペースト操作のクリップボードの最大メモリ サイズは 65535 KB です。この制限にはメタデータとフォーマット データが含まれるため、実際のデータ サイズは 65535 KB より若干小さくする必要があります。大量のデータを転送するには、クライアント ドライブ リダイレクト機能を使用します。
Configure clipboard redirection クリップボード リダイレクトを許可する方向を決定します。次のいずれかの値を選択できます。
  • [クライアントからエージェントの方向のみ有効]
  • [どちらの方向も無効]
  • [どちらの方向も有効]
  • [エージェントからクライアントの方向のみ有効]

クリップボードのリダイレクトは、仮想チャネルとして実装されます。仮想チャネルが無効になっている場合、クリップボードのリダイレクトは機能しません。

この設定は Horizon Agent にのみ適用されます。

この設定が無効または構成されていない場合、デフォルト値は [クライアントからエージェントの方向のみ有効] です。

Configure drag and drop direction

ドラッグ アンド ドロップを許可する方向を指定します。有効な場合、オプションは次のとおりです。

  • [どちらの方向も無効]
  • [クライアントからエージェントの方向のみ有効]。クライアント システムからエージェントへのドラッグ アンド ドロップを許可し、逆方向は許可しません。
  • [エージェントからクライアントの方向のみ有効]。エージェントからクライアント システムへのドラッグ アンド ドロップを許可し、逆方向は許可しません。
  • [どちらの方向も有効]

この設定が無効または構成されていない場合、デフォルト値は [クライアントからエージェントの方向のみ有効] です。

この設定は、エージェントにのみ適用されます。

Configure drag and drop formats データ形式ごとに、許可されるドラッグ アンド ドロップの方向を設定します。[どちらの方向も無効][エージェントからクライアントの方向のみ有効][クライアントからエージェントの方向のみ有効][どちらの方向も有効] のいずれかを設定します。この設定を有効にする場合、次のオプションを選択できます。
  • [ファイル形式のオプション]
  • [テキスト形式のオプション]
  • [リッチテキスト形式のオプション]
  • [イメージ形式のオプション]
  • [HTML 形式のオプション]
  • [ファイル コンテンツ形式のオプション]

この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、すべての形式でデフォルト値として [どちらの方向も有効にする] が使用されます。

この設定は、エージェントにのみ適用されます。

Configure drag and drop size threshold ファイルとフォルダ以外の共通データ タイプをドラッグする際のサイズ制限が決まります。

この設定を有効にした場合は、[ドラッグ アンド ドロップのサイズ単位の選択] ドロップダウン メニューからドラッグ アンド ドロップの単位を選択します。[バイト][KB] または [MB] を選択できます。[ドラッグ アンド ドロップのサイズのしきい値] テキスト ボックスで、ドラッグ データのサイズを選択するか、入力します。各単位で有効なデータ範囲は次のとおりです。

  • [バイト]:1 ~ 1023
  • [KB]:1 ~ 1023
  • [MB]:1 ~ 16(ドラッグ アンド ドロップできるデータの最大サイズは 16 MB です)

この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、デフォルトのしきい値 (1 MB) が設定されます。

この設定は、エージェントにのみ適用されます。

Filter text out of the incoming clipboard data クライアントからエージェントに送信されるクリップボード データからテキスト形式のデータを取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter Rich Text Format data out of the incoming clipboard data クライアントからエージェントに送信されるクリップボード データからリッチ テキスト形式のデータを取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter images out of the incoming clipboard data クライアントからエージェントに送信されるクリップボード データからイメージ データを取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter Microsoft Office text data out of the incoming clipboard data クライアントからエージェントに送信されるクリップボード データから Microsoft Office のテキスト形式データ(BIFF12 形式)を取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter Microsoft Chart and Smart Art data out of the incoming clipboard data クライアントからエージェントに送信されるクリップボード データから Microsoft Office チャートおよび Smart Art データ (Art::GVML ClipFormat) を取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter Microsoft Text Effects data out of the incoming clipboard data クライアントからエージェントに送信されるクリップボード データから Microsoft Office のテキスト エフェクト データ(HTML 形式)を取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter text out of the outgoing clipboard data エージェントからクライアントに送信されるクリップボード データからテキスト形式のデータを取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter Rich Text Format data out of the outgoing clipboard data エージェントからクライアントに送信されるクリップボード データからリッチ テキスト形式のデータを取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter images out of the outgoing clipboard data エージェントからクライアントに送信されるクリップボード データからイメージ データを取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter Microsoft Office text data out of the outgoing clipboard data エージェントからクライアントに送信されるクリップボード データから Microsoft Office のテキスト形式データ(BIFF12 形式)を取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter Microsoft Chart and Smart Art data out of the outgoing clipboard data エージェントからクライアントに送信されるクリップボード データから Microsoft Office チャートおよび Smart Art データ (Art::GVML ClipFormat) を取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Filter Microsoft Text Effects data out of the outgoing clipboard data エージェントからクライアントに送信されるクリップボード データから Microsoft Office のテキスト エフェクト データ(HTML 形式)を取り除くかどうかを指定します。この設定が有効にされており、チェック ボックスがオンになっていると、データは取り除かれます。この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、データは許可されます。
Whether block clipboard redirection to client side when client doesn't support audit クリップボード監査機能をサポートしていないクライアントへのクリップボード リダイレクトをブロックするかどうかを指定します。

この設定を有効にする場合、次のいずれかの値を選択する必要があります。

  • [ブロック]。クリップボード監査機能がエージェント マシンでサポートされていても、クライアント コンピュータでサポートされていない場合、エージェントとクライアント間のクリップボード リダイレクトがブロックされます。
  • [パススルー]。クリップボード監査機能がエージェント マシンでサポートされていても、クライアント コンピュータでサポートされていない場合、エージェントとクライアント間のクリップボード リダイレクトが許可されます。

この設定が無効にされているか、構成されていない場合は、デフォルト値は [ブロック] になります。

この設定を有効にするには、Configure clipboard audit グループ ポリシー設定を有効にする必要があります。