Horizon Agent for Linux をインストールするには、Linux オペレーティング システム、Linux 仮想マシン、VMware Horizon システム コンポーネント、vSphere プラットフォームの特定の要件を満たす必要があります。
Horizon Agent でサポートされる Linux バージョン
次の表に、Horizon Agent でサポートされている Linux オペレーティング システムを示します。
Linux ディストリビューション | アーキテクチャ |
---|---|
Ubuntu 16.04 および 18.04 | x64 |
RHEL 7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、8.0、8.1 および 8.2 | x64 |
CentOS 7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、8.0、8.1 および 8.2 | x64 |
SLED 12.x SP3 | |
SLES 12.x SP3、SP5 |
必須のプラットフォームとソフトウェア バージョン
Horizon Agent for Linux をインストールして使用するには、環境が vSphere プラットフォーム、Horizon Connection Server、Horizon Client ソフトウェアの特定の要件を満たしている必要があります。
プラットフォームとソフトウェア | サポートされているバージョン |
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vSphere プラットフォームのバージョン |
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Horizon 環境 |
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Horizon Client ソフトウェア |
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Linux 仮想マシンにより使用される TCP/UDP ポート
Horizon Agent と Horizon Client は、互いのネットワーク アクセスや各種 Horizon サーバ コンポーネント間のネットワーク アクセスに TCP または UDP ポートを使用します。
ソース | ポート | 送信先 | ポート | プロトコル | 説明 |
---|---|---|---|---|---|
Horizon Client | * | Linux Agent | 22443 | TCP/UDP | Blast Security Gateway が使用される場合は Blast |
Horizon Connection Server または Unified Access Gateway アプライアンス | * | Linux Agent | 22443 | TCP/UDP | Blast Security Gateway が使用される場合は Blast |
Horizon Agent | * | Horizon Connection Server | 4001、4002 | TCP | JMS SSL トラフィック |
ユーザーが自分の Linux デスクトップに接続できるようにするには、Horizon Client デバイス、Unified Access Gateway、および Horizon Connection Server から受信する TCP 接続をデスクトップが受け入れることができる必要があります。
Ubuntu ディストリビューションでは、iptables ファイアウォールがデフォルトで構成されており、入力ポリシーが ACCEPT に設定されています。
RHEL および CentOS ディストリビューションでは、可能な場合、Horizon Agent インストーラ スクリプトが、入力ポリシーを ACCEPT にして iptables ファイアウォールを構成します。
RHEL や CentOS ゲスト OS の iptables では、Blast ポート 22443 からの新しい接続について入力ポリシーが ACCEPT になっていることを確認します。
BSG が有効な場合、クライアント接続は Horizon Connection Server の BSG を介して Horizon Client デバイスから Linux デスクトップに送られます。BSG が有効ではない場合、Horizon Client デバイスは Linux デスクトップに直接接続されます。
Linux 仮想マシンにより使用される Linux アカウントの確認
次の表は、Linux 仮想マシンにより使用されるアカウント名とアカウント タイプを示しています。
アカウント名 | アカウント タイプ | 使用 |
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ルート | Linux OS に組み込み | Java スタンドアローン エージェント、mksvchanserver、シェル スクリプト |
vmwblast | Linux Agent インストーラが作成 | VMwareBlastServer |
<現在のログイン ユーザー> | Linux OS に組み込み、Active Directory ユーザー、または LDAP ユーザー | Python スクリプト |
デスクトップ環境
Linux ディストリビューション | デフォルトのデスクトップ環境 | Horizon Agent for Linux でサポートされるデスクトップ環境 |
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Ubuntu 18.04 | Gnome | Gnome Ubuntu、K デスクトップ環境 (KDE)、MATE |
Ubuntu 16.04 | Unity | Gnome Flashback (Metacity)、KDE、MATE |
RHEL/CentOS 7.x | Gnome | Gnome、KDE |
RHEL/CentOS 8.x | Gnome | Gnome |
RHEL/CentOS 7.x または Ubuntu 18.04/16.04 ディストリビューションを使用している場合、ロックされた KDE セッションを SSO でロック解除することはできません。パスワードを入力して、手動でロックされているセッションを手動でロック解除する必要があります。
- デフォルトのデスクトップ環境の設定を使用して、サポートされている Linux ディストリビューションのオペレーティング システムをインストールします。
- 以下の表を参照して、特定の Linux ディストリビューションに適切なコマンドを実行します。
表 6. デスクトップ環境のインストール コマンド Linux ディストリビューション 新しいデフォルトのデスクトップ環境 デフォルトのデスクトップ環境を変更するコマンド RHEL/CentOS 7.x KDE # yum groupinstall "KDE Plasma Workspaces"
Ubuntu 18.04/16.04 KDE # apt install plasma-desktop
Ubuntu 18.04 MATE 1.225 # apt install ubuntu-mate-desktop
Ubuntu 16.04 MATE 1.16 # apt-add-repository ppa:ubuntu-mate-dev/xenial-mate # apt update # apt upgrade # apt install mate # apt install ubuntu-mate-themes
Ubuntu 16.04 Gnome Flashback (Metacity) # apt install gnome-session-flashback
- 新しいデフォルトのデスクトップ環境を開始するには、デスクトップを再起動します。
- Ubuntu 18.04/16.04、RHEL/CentOS 7.x の場合には、以下の表の情報を使用して、/etc/vmware/viewagent-custom.conf ファイルに SSODesktopType オプションを設定し、SSO で使用するデスクトップ環境を指定します。
表 7. SSODesktopType オプション デスクトップ タイプ SSODesktopType オプションの設定 MATE SSODesktopType=UseMATE GnomeUbuntu SSODesktopType=UseGnomeUbuntu GnomeFlashback SSODesktopType=UseGnomeFlashback KDE SSODesktopType=UseKdePlasma GnomeClassic SSODesktopType=UseGnomeClassic - RHEL/CentOS 8.x で SSO ログイン セッションに Gnome Classic を使用する場合には、Gnome Classic スタートアップ ファイルを除く、すべてのデスクトップ スタートアップ ファイルを /usr/share/xsession ディレクトリから削除します。たとえば、次のコマンド セットを使用します。
# cd /usr/share/xsessions # mkdir backup # mv *.desktop backup # mv backup/gnome-classic.desktop ./
次の SSO セッションでデフォルトのデスクトップとして Gnome Classic を使用するには、初期セットアップの後、エンド ユーザーは Linux デスクトップからログアウトするか、システムを再起動する必要があります。
複数のデスクトップ環境がインストールされている Linux デスクトップで SSO を無効にした場合には、前述の手順を行う必要はありません。エンド ユーザーが Linux デスクトップにログインするときに、必要なデスクトップ環境を選択します。
ネットワーク要件
- ローカル エリア ネットワーク (LAN) 環境など、ネットワーク条件が良好な場合には TCP を選択します。
- パケット損失や遅延が発生するワイド エリア ネットワーク (WAN) 環境など、ネットワーク条件が良好でない場合には UDP を選択します。
- Linux 仮想マシンに Wireshark をダウンロードして、インストールします。
RHEL/CentOS の場合:
sudo yum install wireshark
Ubuntu の場合:sudo apt install tshark
- VMware Horizon Client を使用して、Linux デスクトップに接続します。
- ターミナル ウィンドウを開き、次のコマンドを実行します。VMware Blast Extreme が使用する TCP パッケージまたは UDP パッケージが表示されます。
sudo tshark -i any | grep 22443
- リモート ファイルのコピーが低速になる。この場合、サイズの小さいファイルを送信します。
- USB デバイスがリモートの Linux デスクトップに表示されない。
- USB データの転送が不完全になります。たとえば、サイズの大きいファイルをコピーした場合、元のファイルよりもサイズが小さくなる可能性があります。
USB リダイレクトのための VHCI ドライバ
USB リダイレクト機能は、USB VHCI (Virtual Host Controller Interface) カーネル ドライバに依存します。USB 3.0 と USB リダイレクト機能をサポートするには、次の手順を行う必要があります。
- https://sourceforge.net/projects/usb-vhci/files/linux%20kernel%20module/ から USB VHCI ソース コードをダウンロードします。
- VHCI ドライバのソース コードをコンパイルして、その結果のバイナリを Linux システムにインストールするには、以下の表のコマンドを使用します。
たとえば、インストール ファイル VMware-horizonagent-linux-x86_64-<version>-<build-number>.tar.gz を /install_tmp/ ディレクトリに展開する場合、 full-path_to_patch-file は /install_tmp/VMware-horizonagent-linux-x86_64-<version>-<buildnumber>/resources/vhci/patch/vhci.patch になり、使用する patch コマンドは次のようになります。
# patch -p1 < /install_tmp/VMware-horizonagent-linux-x86_64-<version>-<build-number>/resources/vhci/patch/vhci.patch
Linux ディストリビューション | USB VHCI ドライバのコンパイルとインストールの手順 |
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Ubuntu 18.04 |
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Ubuntu 16.04 |
VHCI ドライバをコンパイルし、インストールします。 # tar -xzvf vhci-hcd-1.15.tar.gz # cd vhci-hcd-1.15 # patch -p1 < full-path_to_patch-file # make clean && make && make install |
RHEL/CentOS 7.x RHEL/CentOS 8.x |
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SLED/SLES 12.x |
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また、次のガイドラインに従ってください。
- Linux カーネルが新しいバージョンが変更された場合は、VHCI ドライバを再コンパイルして再インストールする必要がありますが、Horizon for Linux を再インストールする必要はありません。
- また、Ubuntu 18.04/16.04 システムの場合、次の例に類似した手順で動的カーネル モジュール サポート (DKMS) を VHCI ドライバに追加できます。
- カーネル ヘッダーをインストールします。
# apt install linux-headers-`uname -r`
- 次のコマンドを使用して、dkms をインストールします。
# apt install dkms
- VHCI TAR ファイルを展開し、パッチを適用します。
# tar xzvf vhci-hcd-1.15.tar.gz # cd vhci-hcd-1.15 # patch -p1 <full-path_to_patch-file> # cd ..
- 展開した VHCI ソース ファイルを /usr/src ディレクトリにコピーします。
# cp -r vhci-hcd-1.15 /usr/src/usb-vhci-hcd-1.15
- dkms.conf という名前のファイルを作成し、/usr/src/usb-vhci-hcd-1.15 ディレクトリに配置します。
# touch /usr/src/usb-vhci-hcd-1.15/dkms.conf
- 次の行を dkms.conf ファイルに追加します。
PACKAGE_NAME="usb-vhci-hcd" PACKAGE_VERSION=1.15 MAKE_CMD_TMPL="make KVERSION=$kernelver" CLEAN="$MAKE_CMD_TMPL clean" BUILT_MODULE_NAME[0]="usb-vhci-iocifc" DEST_MODULE_LOCATION[0]="/kernel/drivers/usb/host" MAKE[0]="$MAKE_CMD_TMPL" BUILT_MODULE_NAME[1]="usb-vhci-hcd" DEST_MODULE_LOCATION[1]="/kernel/drivers/usb/host" MAKE[1]="$MAKE_CMD_TMPL" AUTOINSTALL="YES"
- この VHCI ドライバを dkms に追加します。
# dkms add usb-vhci-hcd/1.15
- VHCI ドライバをビルドします。
# dkms build usb-vhci-hcd/1.15
- VHCI ドライバをインストールします。
# dkms install usb-vhci-hcd/1.15
- カーネル ヘッダーをインストールします。