このトピックでは、Linux リモート デスクトップの DPI 同期機能の概要について説明します。DPI 同期機能を使用すると、リモート デスクトップまたは公開アプリケーションに接続したときに、クライアント システムの DPI 値に合わせてリモート セッションの DPI 値が変更されます。

Linux リモート デスクトップと公開アプリケーションの DPI 同期機能には、次の考慮事項が適用されます。

  • /etc/vmware/viewagent-custom.conf ファイルの [DPISyncEnable] 構成オプションにより、デスクトップで DPI 同期機能を有効にするかどうかが決まります。この機能は、デフォルトで有効になっています。詳細については、Linux デスクトップでの構成ファイルのオプション設定を参照してください。
  • DPI 同期機能をサポートするには、RHEL/CentOS 7.x デスクトップで RHEL/CentOS 7.6 以降が実行されている必要があります。
  • 複数のモニターを使用するクライアント システムで DPI 同期を使用するには、同じ DPI 設定を使用して各モニターを構成します。クライアント モニターの DPI 設定が異なる場合、Linux リモート デスクトップの DPI 同期は機能しません。
  • ユーザーが Gnome デスクトップ環境の Linux リモート デスクトップに再接続すると、DPI 同期がサポートされます。KDE または Mate デスクトップ環境の Linux リモート デスクトップの場合、再接続時に DPI 同期はサポートされません。KDE または Mate のデスクトップで DPI 同期を使用するには、ログアウトしてから新しいセッションにログインする必要があります。
  • Gnome デスクトップの場合、DPI 同期でクライアント システムの正確な DPI 値が使用されません。代わりに、クライアントの DPI 値を 96 の最も近い倍数に四捨五入してリモート セッションを表示します。たとえば、クライアント システムで 250 DPI が使用されているとします。250 は 192 (2 x 96) よりも大きく、288 (3 x 96) よりも小さいため、リモート セッションでは低いほうの DPI 値 (192) が使用されます。
    表 1. Gnome デスクトップの DPI 同期値
    クライアントの DPI リモート セッションの DPI
    96–191 96 (1 x 96)
    192–287 192 (2 x 96)
    288–383 288 (3 x 96)
    384–479 384 (4 x 96)