VMware Horizon デスクトップ レコーディング機能には、管理者がレコーディングにアクセスし、デスクトップ レコーディングの設定を構成できる Web コンソールがあります。

デスクトップ レコーディングの Web コンソール

デスクトップ レコーディングの Web コンソールには、次の情報が表示されます。
  • [ダッシュボード]:最近のレコーディング、サーバ、データベース、レコーディングが保存されているフォルダのリストが表示されます。また、開始時刻、期間、サイズ、状態など、レコーディングの情報も表示されます。レコーディングのロック、ロック解除、削除が可能です。
  • [レコーディング]:すべてのレコーディングのリストと、レコーディングの名前、起動されたリソース、場所、開始日と終了日、開始時刻、期間、サイズ、状態などの情報が表示されます。レコーディングのロック、ロック解除、削除が可能です。

デスクトップ レコーディングの設定

[管理者] > [監査証跡] の順に移動すると、UI ですべてのユーザー アクションを追跡できます。

[管理者] > [サービス設定] の順に移動すると、レコーディング アプリケーションの認証、クライアント、サーバの設定、レコーディング条件を変更できます。

次の認証情報はデータベースに保存されます。デフォルトでは、管理者にはサービス設定に対するすべての操作が許可されますが、ビューアーに許可されるのはレコーディングの検索とダウンロードだけです。

ユーザー名/パスワード:administrator/Recording123

ユーザー名/パスワード:viewer/Recording456

ユーザーを選択し、 [認証設定] でパスワードを変更できます。
認証設定 説明
LDAP 統合 LDAP 統合を無効または有効にします。有効にした場合は、次の情報を入力します。
  • LDAP URL
  • バインド ユーザーの DN
  • バインド ユーザーのパスワード
  • 検索ベース
  • 管理グループの DN
  • ビューア ユーザー グループの DN
  • ユーザー検索フィルタ
  • グループ検索フィルタ
ローカル ユーザー ユーザーを選択して、[パスワードの変更] をクリックし、そのユーザーのパスワードを変更します。
次の設定は、デスクトップ レコーディング エージェントの動作に影響します。
クライアントの設定 説明
通知メッセージ セッションのレコーディング中にユーザーに表示されるメッセージ。
チャンク サイズ デスクトップ レコーディング エージェントの各レコーディング画面のバッファ サイズ。このバッファがいっぱいになると、デスクトップ レコーディング サーバにデータが送信されます。
アップロード間隔 バッファがいっぱいになっていないときに、アクティブなレコーディング チャンクがサーバにアップロードされる間隔。たとえば、間隔を 5 分に設定し、この期間が経過したときにバッファがいっぱいになっていない場合、サーバに現在のレコーディング画面データがアップロードされ、新しいチャンクが作成されます。この設定により、デスクトップ レコーディング エージェントで障害が発生したときに、レコーディングされない期間が短くなります。
次の設定により、レコードされるセッションのタイプが決まります。
レコーディング条件 説明
ローカル セッションのレコード LAN 上の内部接続サーバから仲介されたすべてのセッションをレコードするようにデスクトップ レコーディング エージェントに指示します。
リモート セッションのレコード Unified Access Gateway またはセキュリティ サーバを介して仲介されるすべてのセッションをレコードするようにデスクトップ レコーディング エージェントに指示します。
レコードするグループ レコーディング条件にセッション タイプを使用した場合にレコードされる特定のユーザー グループを指定します。グループを追加しない場合、すべてのユーザーがレコーディングの評価対象になります。
次の設定は、データベースに接続中のローカル サーバに影響します。ローカル サーバの設定を変更するには、 [展開の編集] ウィザードを使用します。
ローカル サーバの設定 説明
データベース接続タイプ このローカル サーバの設定は、ローカルサーバの servicesettings.json ファイルから読み取られます。サポートされるデータベース タイプ:
  • SQLite(ローカル ファイル)
  • MSSQL (Microsoft SQL)
  • PostgreSQL
データベース接続文字列 サーバ インスタンスとデータベース接続を識別します。例:Data Source=Local.db
次の設定は、データベースに接続しているすべてのサーバに影響します。クラスタ ストレージの場所を変更するには、 [展開の編集] ウィザードを使用します。
クラスタ設定 説明
レコーディング ストレージ フォルダ デスクトップ レコーディング サーバがアクティブな レコーディング データまたは終了したレコーディングを格納するフォルダのファイルパス。このフォルダの場所は、展開タイプ(NTFS 共有かローカル)によって異なります。このフォルダは手動で保護する必要があります。
変換チャンク サイズ アクティブなレコーディングを終了状態のレコーディングに変換するために使用されるバッファ サイズ。デフォルト値は 10 です。
変換待ち時間 ファイルをアクティブから終了状態に変換する前に保留中のレコーディング変換が待機する時間。デフォルト値は 10 分です。
未加工のファイル この設定は、デスクトップ レコーディング エージェントとデスクトップ レコーディング サーバの両方に影響します。
  • デスクトップ レコーディング エージェント:サーバにデータが正常にアップロードされたときにレコーディングを削除するようにエージェントに指示します。
  • デスクトップ レコーディング サーバ:mp4 への変換後も未加工のファイルを保持するようにサーバに指示します。
デフォルトでは、この設定は有効になっています。この設定を無効にすると、ファイルのセキュリティが低下します。
保持設定 サーバにレコーディングが保持されてから Web サービスがレコーディングを削除するまでの日数。ロックされたレコーディングは保持ルールから除外され、サーバに残されます。
デスクトップ レコーディング サーバによって使用される SSL 証明書は、ローカル マシンの証明書ストアから取得されます。これには、フレンドリ名が設定され、プライベート キーがあります。SSL 証明書が存在しない場合、サービスの起動時に作成されます。カスタム証明書をインストールするには、既存の証明書の名前を HorizonDesktopRecordingServer に変更し、証明書をマシン ストアにインストールします。変更を有効にするには、デスクトップ レコーディング サーバ サービスを再起動します。
注: SSL 証明書は、デスクトップ レコーディング エージェントによって信頼されている必要があります。そうでない場合、インストール中に追加した信頼できるサムプリントに、新しい証明書のサムプリントが含まれません。
JWT トークンのタイムアウトや SSL/TLS ポートなどの追加設定は、インストール ディレクトリの servicesettings.json ファイルで構成できます。このファイルを変更する前に、サービスを停止する必要があります。これらの設定は、変更したサーバにのみ影響します。これらの設定は、クラスタに参加しているすべてのレコーディング サーバで一致する必要があります。
{
"HTTPSPort": 9443,
"DBConnectionString": "GlmrgliM0TpWt5nbC1RQyjoG]
"JWTTokenLifeSpan": 60,
"DBType": 1,
"ConnectionStringIsEncrypted": true
}

展開の編集ウィザード

デスクトップ レコーディング サーバの設定は、[展開の編集] ウィザードで変更できます。

デスクトップ レコーディング サーバの設定を変更すると、データベース接続などのローカル サーバの設定と、クラスタ ストレージの場所の両方に影響します。ウィザードが完了すると、ローカルの Web サービスが再起動され、データベースが更新されます。ストレージの場所を変更すると、クラスタ内のすべてのサーバにすぐに影響します。
注: 展開の変更時にデータは移行されません。サービス構成とユーザー認証の詳細のみが移行されます。不要なデータが含まれないように、レコーディングをダウンロードしてセッションを事前に削除して、データベース内のすべてのレコーディングをバックアップしてください。

スタンドアローン モードで進行中のアクティブ セッションがない場合は、ローカル サーバのデータベース接続を変更できます。

データベース タイプと接続文字列を選択します。これらの設定は暗号化され、サーバのインストール ディレクトリの servicesettings.json ファイルに保存されます。接続文字列で指定されたユーザーにデータベースを作成する権限がある場合、Web サービスはデータベースを作成します。それ以外の場合は、目的の名前で空のデータベースを事前に作成し、指定したアカウントに必要なテーブルを作成できることを確認します。

アカウントには、データベース スキーマが変更される可能性のある将来のアップグレードに備えて、データベース レイアウトを変更する権限が必要です。これにより、Web サービスが自動的に移行を実行します。

Web サービスは、データベースがインスタンス化され、ローカル ユーザーと設定が移行された後に再起動されます。

クラスタ ストレージの場所を変更すると、クラスタ内のすべてのサーバにすぐに影響します。アクティブなレコーディングが発生している場合は、ストレージの場所を変更しないでください。ストレージの場所を変更しているときに、データは移行されません。

ログ作成

デフォルトでは、デスクトップ レコーディング サーバとデスクトップ レコーディング エージェントのログは、C:\programdata\VMware\Horizon Desktop Recording にあります。

問題のトラブルシューティングを行うために、 NLog.config file ファイルを変更して、ログを拡張できます。minlevel を Debug または Trace に変更すると、ログ ファイルのサイズが増加します。
<rules>
/logger name="*" minlevel="Trace" writeTo="WebServiceLogging" />
</rules>