電源ポリシーは、関連付けられたリモート デスクトップが使用中でないときの仮想マシンの動作方法を制御します。

デスクトップ プールを作成または編集するときに電源ポリシーを設定します。次の表に、使用可能な電源ポリシーを示します。

表 1. 電源ポリシー
電源ポリシー 説明
[電源操作を行わない] VMware Horizon 8 は、ユーザーがログアウトした後に電源ポリシーを適用しません。この設定による影響は 2 つあります。
  • Horizon 8 は、ユーザーがログアウトした後に仮想マシンの電源状態を変更しません。

    たとえば、ユーザーが仮想マシンをシャットダウンした場合、仮想マシンはパワーオフのままです。ユーザーがシャットダウンせずにログアウトした場合、仮想マシンはパワーオンのままです。ユーザーがデスクトップに再接続すると、仮想マシンは電源がオフであった場合は再起動します。

  • Horizon 8 は、管理タスクの完了後に電源状態を適用しません。

    たとえば、ユーザーがシャットダウンせずにログアウトしたとします。仮想マシンはパワーオンのままです。スケジュール設定されている再構成が行われると、仮想マシンはパワーオフされます。再構成の完了後、Horizon 8 は仮想マシンの電源状態を変えるための操作を何も行いません。仮想マシンはパワーオフのままです。

[常にパワーオン] 仮想マシンは、未使用時でもパワーオンされたままです。ユーザーが仮想マシンをシャットダウンした場合、すぐに再起動されます。また、仮想マシンは、更新、再構成、再調整などの管理タスクが完了した後も再起動されます。

スケジュール設定された時刻に仮想マシンに接続する必要のあるバッチ プロセスまたはシステム管理ツールを実行する場合は、[常にパワーオン] を選択します。

[サスペンド] 仮想マシンは、ユーザーがログアウトしたときにサスペンド状態になりますが、ユーザーが切断したときにはサスペンド状態になりません。

ユーザーがログオフせずに切断したときに専用プールのマシンをサスペンドするように構成することもできます。このポリシーを構成するには、Horizon Directory に属性を設定する必要があります。ユーザーが切断した後にサスペンドするように専用 Linux マシンを構成するを参照してください。

複数の仮想マシンがサスペンド状態から再開すると、一部の仮想マシンのパワーオンが遅延する場合があります。遅延が発生するかどうかは、ESXi ホスト ハードウェアおよび ESXi ホストに構成される仮想マシンの数に依存します。Horizon Client からデスクトップに接続しているユーザーは、一時的にデスクトップが使用できないというメッセージを目にする場合があります。デスクトップにアクセスするために、ユーザーは再接続できます。

NVIDIA GRID vGPU を使用して作成された専用のインスタント クローン デスクトップ プールでは、このポリシーを使用できません。

[パワーオフ] 仮想マシンは、ユーザーがログアウトしたときにシャットダウンされますが、ユーザーが切断したときにはシャットダウンされません。

NVIDIA GRID vGPU を使用して作成された専用のインスタント クローン デスクトップ プールでは、このポリシーを使用できません。

フローティング割り当てによるフル クローン デスクトップ プールを設定するときに、マシンの最大数とスペアの(パワーオン状態の)マシンの数を同じにすると、電源ポリシーを [パワーオフ] に設定してもマシンがパワーオフされません。

注: マシンを手動デスクトップ プールに追加する場合は、 [パワーオフ] または [電源操作を行わない] 電源ポリシーが選択されている場合でも、マシンがパワーオンされ、完全に構成されていることを確認します。構成済みの Horizon Agent は [動作可能] とマークされ、プールの通常の電源管理設定が適用されます。

vSphere 仮想マシンが含まれている手動デスクトップ プールの場合、スタンバイ マシンは常にパワーオンされ、ユーザーが接続できる状態になります。このスペア マシンは、どの電源ポリシーが有効でもパワーオンされます。

次の表に、Horizon 8 が構成済みの電源ポリシーをフル クローン デスクトップ プールに適用するタイミングを示します。

表 2. Horizon 8 が電源ポリシーを適用するタイミング
デスクトップ プール タイプ 電源ポリシーの適用
専用割り当てを使用するインスタント クローン デスクトップ プール

専用割り当てを使用する vSphere 仮想マシンを含むインスタント クローン デスクトップ プール

デフォルトの電源ポリシーが [常にパワーオン] に構成されている専用の仮想マシン。

割り当て済みマシンでは、電源操作はセッション管理によって開始されます。仮想マシンは、ユーザーが割り当て済みのマシンを要求するとパワーオンされ、ユーザーがログアウトするとパワーオフされるかサスペンドされます。

注: [常にパワーオン] ポリシーは割り当て済みおよび未割り当てマシンに適用されます。
専用割り当てによる自動フル クローン プール

専用割り当てを使用する vSphere 仮想マシンを含む手動デスクトップ プール

未割り当てマシンに対してのみ。

割り当て済みマシンでは、電源操作はセッション管理によって開始されます。仮想マシンは、ユーザーが割り当て済みのマシンを要求するとパワーオンされ、ユーザーがログアウトするとパワーオフされるかサスペンドされます。

注: [常にパワーオン] ポリシーは割り当て済みおよび未割り当てマシンに適用されます。
フローティング割り当てによる自動フル クローン プール

フローティング割り当てを使用する vSphere 仮想マシンを含む手動デスクトップ プール

マシンが使用されていないとき、およびユーザーがログアウトした後。

フローティング割り当てデスクトップ プールに対して [パワーオフ] または [サスペンド] 電源ポリシーを構成する場合は、セッションの破棄または孤立を防止するために [切断後に自動的にログオフ][直後] に設定します。

フローティングまたは専用割り当ての 1 台の vSphere 仮想マシンを含む手動デスクトップ プール。

電源操作はセッション管理によって起動されます。仮想マシンは、ユーザーが割り当て済みのマシンを要求するとパワーオンされ、ユーザーがログアウトするとパワーオフされるかサスペンドされます。

注: [常にパワーオン] ポリシーは割り当て済みおよび未割り当てマシンに適用されます。

Horizon 8 が、構成された電源ポリシーを自動プールにどのように適用するかは、マシンが使用可能かどうかによって異なります。詳細については、『自動 Linux デスクトップ プールに対する電源ポリシーの影響』を参照してください。